出動！Cinnamon Cat's！｜リアクション

出動！Cinnamon Cat's！

　ほの暗い地下室で、男たちの話し声が響いている。
　辺りには薬品が入った瓶や小難しい文章が書かれた資料が散らばっており、ここが研究室のような場所であることが覗えた。
「できて……しまったのか……」
　集団の中のひとり、白衣を着た男が震える声で呟いた。その声色には、喜びではなく悲しみが滲んでいる。
「よくここまで成果を出してくれた、感謝しよう」
　スーツを着た男が、白衣の男に告げた。直後に、スーツの男は懐から拳銃を出した。
「そして感謝してくれ、この薬をこれから広めていく私たちに」
「用済み、というわけか……」
　白衣の男の力ない言葉に、スーツの男は首を縦に振った。
「ひとつ、頼みがある」
「なんだ？」
「私は殺されてもいい。ただ、私の家族だけは巻き込まないでくれ」
「約束しよう」
　直後、銃声が鳴る。白衣の男が倒れた。それを見下ろしながら、スーツの男は吐き捨てた。
「覚えていたら、な」
　笑い声と共に、男は去って行く。

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