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武器を手にした、あなたは
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シーサイドタウンに夜の帳が下りる。家々の窓の明かりがまた一つ消えた。
佐和崎 紗月
は、まだ眠らない。自室のベッドの縁に落ち着いた様子で座っていた。視線を落として膝の上を眺める。
黒光りする拳銃が置かれていた。怖がる素振りを見せず、手に取った。右腕を伸ばし、人差し指でトリガーに触れた。
弾を撃つことなく、素早く同じ動作を繰り返す。
――この『魅了の拳銃』を二人の心臓に向かって撃つと両想いになれる。その力を利用して私は理緒ちゃんをストーカーから守ってみせる。
目に強い意志が宿る。頃合いと見て立ち上がり、着替えを始めた。
黒尽くめの服装で紗月は音を立てないようにして自室を出ていった。
キャットロードに近いメゾネットタイプのアパートに
初瀬川 理緒
が独りで佇む。珍しく帽子を目深に被り、事前に用意した夜間運転用のサングラスを装着した。
姿見で全身を確認する。
――一目ではあたしとわからないわね。この姿なら誰かに目撃されても問題ないわ。それにアレはあたしにしか見えないし。
視線が左横へと流れた。死神が所持するような禍々しい大鎌が壁に立て掛けられていた。理緒は恐れることなく手に握る。その場で鋭い横薙ぎの一撃を見せた。
――全く重さを感じない。これなら、この『縁絶ちの大鎌』なら、あの編集者との縁を断ち切れるわ。
苦々しい顔で過去を振り返る。
ヤングニャンプのグラビア撮影は苦にならなかった。カメラマンの指示は厳しくも的確で、ポーズを決める度に理緒は自身に秘められた可能性を感じることができた。
その関係で一人の男性編集者に出会った。最初は人当たりがよく、数度の仕事は円滑に進んだ。人事異動もあって間もなく縁は切れた。
だが、その認識は甘かった。SNSで頻繁に理緒に絡んできた。編集者しか知らない情報を流され、辟易したことも数度ではない。
外に出れば視界に編集者の姿が入り込む。回数は増えて行く先々で見かけるようになった。完全なストーカーで追い掛けようとしても素早く逃げ去る。警察に通報する間がなかった。
一度、紗月に相談しようとメールに事情を書き込んだ。送信する前に自らの手で消去した。余計な心配を掛けたくはなかった。
悶々とした日々に、突然、一筋の光明が差し込む。無造作に落ちていた大鎌を手に入れたのだ。
――SNSで呼び出した時間はもうすぐね。今夜で決着よ。
大鎌を肩に引っ掛けた理緒は力強い一歩を踏み出した。
電信柱の裏に紗月は潜んでいた。瞬きをほとんどしないで、メゾネットタイプのアパートの一軒に視線を注ぐ。
急に身体が強張った。理緒がアパートから出て来た。変装に近い姿は新鮮で紗月は数秒、見惚れた。
「……目的が違う」
怒ったような小声で尾行を開始。少し離れた位置を保ち、周囲にも目を配る。
――あのストーカーはいないみたいね。そうなると理緒ちゃんが向かう先にいることになるわ。そこであの大きな鎌を使うのかも。この拳銃と同じ気配を感じるし、大丈夫だと思うけれど。
紗月は警戒を強めて後を追い掛けた。
街の喧騒は遠のき、波音が近くなる。海岸沿いの道を理緒は歩いた。紗月は防風林を利用して隠れながら付いていく。街中よりも距離を取って様子を窺う。
その過程で目的地を知った。
理緒が道を外れた。岬の突端を目指して足を速める。その先にはエノコロ岬灯台が聳え立つ。
紗月は上体を倒した。低い姿勢で木々に隠れつつ、灯台を回り込むように動いた。
理緒が動きを止めた。視線の先にはニヤニヤと笑う男性がいた。二人が見える位置にしゃがんだ紗月は、やっぱり、と小声で言った。
「ようやく会えたね。嬉しいよ」
「散々、あたしを付け回してよく言えるわね」
鋭い眼付きで言い放つ。男性は動じず、自ら近づく。
「酷い言われようだね。俺は心優しい編集者だよ。もっと信頼して貰いたいし、もっと仲良くなりたいと思っているんだよ? もちろん仕事も回すよ」
「要らないわ。それに今日で縁が切れるからね」
「意味がわからないな~。なにをするつもりだ? 見たところ、手ぶらのようだけど」
耳にした紗月は自身の拳銃を見つめる。
――他の人には見えないみたいね。それなら隠す必要はないわ。
腰に付けたポシェットから拳銃を取り出した。いつでも撃てるように身構える。
理緒は大鎌を持つ右手を高々と上げた。
男性は嫌らしい笑みを浮かべる。
「手を上げてどうするつもりなのかな。空から雷でも落とすとか」
「そんなことは出来ないわ。ただ、大鎌を振るだけよ」
「大鎌って。どこにもないのに? アニメの見過ぎだよ」
一切、耳に入れず、理緒は大鎌を振り下ろした。男性の左肩から刃が入り、右脇腹を抜けた。
男性は切られた。気の抜けたような顔でへたり込む。
「傷はないけど、これで縁は切れたわ」
その言葉は耳に届いていないのか。男性は知性を失ったような顔で暗い虚空を眺めた。
理緒は来た道を引き返す。一切、後ろを振り返ることはなかった。
その場に紗月は残る。拳銃を握った状態で男性に近づく。
――理緒ちゃんに付きまとうことは私が許さない。
男性の無防備な左胸に銃口を向けてトリガーを引いた。無反応で受け止める。繁みに隠れていた黒猫が出てきて二人の間に割って入る。
咄嗟の判断で紗月は黒猫を撃った。
呆けていた男性は黒猫に目を向ける。一人と一匹はひたすらに見つめ合う。他は何も見えていないようだった。
「これで、いいよね」
紗月は微笑んで踵を返し、闇の中に溶け込んでいった。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
幅広く武器が使われて用意した私は嬉しく思いました。
大太刀は達人仕様の為、出番がありませんでした。
短刀を選んだPCがいたことにはびっくりしました。用意したのは私なのですが。
トンファーと拳銃は使いやすかったようで安心しました。
大鎌は見た目に惚れました、主に私が。
満遍なく武器を使っていただき、私としては大満足です。
また一風変わったシナリオに挑戦したいと思います。
次のシナリオの構想はありませんが、いろいろと考えてみます。
それでは最後に、ご参加、ありがとうございました。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年03月03日
参加申し込みの期限
2022年03月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年03月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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