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<異世界アルカニア1> 蒼き獣は嘆きの咆哮を上げる
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森の木々をなぎ倒しながらついにデスクルザがその姿を現した。
森の出口から現れたその蒼い巨体は地面を踏み締め、ゆっくりと村の方向へと歩いていく。
「悪いけど、こっから先は通行止めだよ。それ以上、進ませるわけにはいかないねぇ」
デスクルザの前に立ちはだかったのは
ティオレ・ユリウェイス
。その手には試作防御盾【ブレイズシールダー】が握られていた。
けたたましい咆哮を上げたデスクルザは肩を前に出してティオレ目掛けてタックルを行う。
巨体に似合わない速度で真っ直ぐに突っ込んできたデスクルザをひらりとティオレは避ける。彼女の稼業は身のこなしが重要だ、この程度の回避など造作もない。
「はっはっは、そんなタックルなんざ当たらないねぇ! ほら、全力で来なよ、じゃなきゃあたしは仕留められないよ!」
ちょこまかと動き回るティオレを捕まえようと、デスクルザは腕を振り回すがその攻撃は彼女には当たらない。
苛立ったのか、大口をあけるとデスクルザは紫色の炎を吐いた。
ティオレは待ってましたとばかりにブレイズシールダーを稼働させる。四隅に組み込まれた展開機構が伸びると赤い粒子【アビス粒子】が噴き出しそれは彼女を覆おうシールドを形成した。
(さて、こっからが大事だねぇ。こいつの持つのはせいぜい十秒。ほぼ好きなように炎を吹けるあいつに対して有用な手じゃあない)
シールドの耐久性は高いが、試作型の為か肝心の炎防御の使用時間がたった十秒。それ以上稼働させればこの盾は火を噴きだして爆発四散するのだ。
そんな危険な代物を作ったちーあもアレだが、ティオレは長らく彼女の製品を使い続けた為か活用方法を熟知している。勿論、当初の仕様想定とは違った方向で。
十秒が経ち、盾の四隅から炎が上がった。シールドは点滅し始めひびがビシビシと入っていく。
それを確認したティオレはデスクルザから走って距離を取った。炎を吹くのをやめたデスクルザが咆哮を上げながら突進してくる。
「こいつをプレゼントしてやるよ、たっぷりと喰らいなぁッ!」
振り被って円盤投げよろしくティオレは火を噴いている盾をデスクルザ目掛けて投擲する。
回転しながら飛んだ盾はデスクルザの胸部にぶつかった瞬間、爆発した。爆炎と衝撃がデスクルザを襲い、その巨体を揺らがせる。
体勢を崩したその瞬間を見逃さず、ティオレはナイフを構えると低い姿勢のまま地面を滑るように走る。
即座に懐へ潜り込んだ彼女は長い脚から繰り出される鋭い蹴りでデスクルザの顎下を打ち上げた。衝撃に耐えられず、デスクルザは上を向いてぐらつく。
がら空きとなった胸部目掛けてティオレはナイフを突き出す。狙うのは爆発によってできたのだろう、胸の装甲のひびだ。
ナイフの刃がひびによって出来た装甲の割れ目に突き刺さり、紫色の血が噴き出す。
だが刃は半分ほど刺さった段階でそれ以上進まなくなった。ティオレは苦々しい顔を浮かべる。
(ちっ! 思った以上に肉が厚いか、これじゃ深追いはできないねぇ)
彼女は歴戦の強者。強者というのは引き際も心得ているものだ。
デスクルザが反撃に転じるよりも先に足を引っかけてナイフを抜くとティオレは跳びのいてデスクルザから離れた。
直後、デスクルザは周囲へ猛烈な熱波を放つ。それは衝撃波となって辺りの物を吹き飛ばす。彼を中心に地面が抉れ、礫片が撒き散らされた。
「ははは、あんなん喰らったらやばかったねぇ」
額の汗を拭いながらも楽しそうな笑みを浮かべるティオレを
姫神 絵梨菜
は驚いたような表情で見ている。
「ピンチだったっていうのに随分と余裕なんだね?」
「……場数って奴だよ。潜り抜けてきた修羅場の数が違うんだ、あのぐらいじゃ焦ったりはしないよ」
「そうですよぉ、闘いってのは楽しいものですからねぇっ!」
ティオレと絵梨菜の間を駆け抜けるように走った金髪紅眼の女性【ツクヨ】が叫ぶ。
疾駆したツクヨは薙ぐように振り回されるデスクルザの腕をスライディングで避けるとその首に赤い鎖を放って巻き付ける。
鎖を巻き上げる勢いを利用して接近したツクヨはすれ違い様に二刀の赤い刀でその首筋を斬り裂いた。しかしデスクルザの装甲は硬く、目立ったダメージはない。
それを見た絵梨菜は側面に回り込み、ツクヨに気を取られてがら空きとなっている横っ腹目掛けてちーあ印のハンマーステッキを振り下ろす。直後、巨大な半透明のハンマーが現れデスクルザの横っ腹を殴る。
急な衝撃にぐらついたデスクルザの隙を見逃さず、絵梨菜はデスクルザの肥大化した巨腕の上に飛び乗った。顔面目掛けて絵梨菜は腕の上を駆ける。
(私が……私たちが、この人を解放してあげなきゃっ! この、苦しみの底から!)
彼女は笑いかけることでろっこんを発動する。だが今はとてもじゃないが笑えない。それでも彼女は救いたいのだ、目の前で苦しむ一人の人間を。
顔面近くまで接近した絵梨菜は腰を落とし、右足を軸にして鋭い回し蹴りを放つ。横薙ぎの衝撃がデスクルザの顔面を蹴り飛ばし、その顔を歪ませた。
デスクルザは左腕で絵梨菜を掴もうとするがその手が届く前に絵梨菜は頭部を足場に高くジャンプする。
「せりゃあぁああああーーーッ!」
大上段から振り被ったハンマーステッキを思いっきり振り下ろす。半透明の巨大なハンマーがデスクルザの頭を強く殴りつける。
頭部へ強烈な一撃を受けたデスクルザは足元をふらつかせて後ずさり。流石の硬い装甲と言えども衝撃ダメージは有効なようだ。
着地し、再びデスクルザへと走る絵梨菜目掛けてデスクルザは紫色の炎を口から放った。高温の炎が地面を焼きつかせながら迫る。
「させないっ! 絵梨菜さん……跳んでください!」
緑髪の勇者の少女【ナディス】が魔法を発動し、彼女の掌から吹き荒れる吹雪が放たれた。その吹雪は瞬く間に絵梨菜の前へ氷の坂を作り出し、絵梨菜はその上を走る。
絵梨菜が氷の坂から跳躍したのと炎が氷を解かすのはほぼ同時。絵梨菜は炎を飛び越え、空中で体を回転させると勢いそのままに蹴りを放つ。回転によって威力が倍加した彼女の蹴りはデスクルザをぐらつかせ、たたらを踏ませた。
デスクルザは絵梨菜を睨みつけ、咆哮を上げる。絵梨菜はデスクルザへハンマーステッキの先を向けた。
「助けられなくてごめんね……でも、もう大丈夫だから。これ以上……あなたに、悲しい想いはさせないッッ!」
両腕を振り回しながら絵梨菜目掛けてデスクルザは突っ込んでいく。絵梨菜はそれを真正面から迎え撃ち、巨腕が振り下ろされるその瞬間、デスクルザの足の間を走り抜けた。
背後に回った絵梨菜は即座に踵を返す。ハンマーステッキを振り被ると思いっきり振った。現れた半透明のハンマーがデスクルザの背中を殴り飛ばす。
前に重心を置いていたデスクルザは前のめりになり、顔面から地面へと倒れる。地震かと間違うほどの揺れと地響きが辺りに響き渡った。
(痛いよね、苦しいよね……でもごめん、これしか……これしか貴方を救う方法がないの。だから、なるべく苦しまないように、全力で……あなたを討つ!)
強い瞳で彼を見た絵梨菜は走る。デスクルザが起き上がるよりも早く、絵梨菜の踵落としが炸裂する。地面に再び縫い留められたデスクルザは呻き声を上げた。
「グゥウウ、ガガガ、オッォオオオオオオオオ!」
全身の装甲を稼働させ、その隙間からデスクルザは凄まじい熱波を周囲目掛けて放つ。熱波は草を吹き飛ばし辺りの地面を焦げ付かせた。
絵梨菜は攻撃の予兆を察知し距離を取った為に難を逃れていた。
「危ない危ない……あの装甲が動いたら注意が必要だね」
「ですね、真面に受けたらひとたまりもないですよ」
絵梨菜とナディスの前に白いスーツに身を包んだ男――ストレイトこと
風雲児 轟
が立つ。その背中は実に頼もしい。
「だが奴だってアレを連発はできねぇ、だったらそれが来る前に攻撃を叩きこめばいい。行くぞ!」
「はいっ、ししょーっ!」
ヒーローとは悪を倒すだけが役割ではない。
彼らは時として悲しみを止める為、誰かの涙を拭う為に戦うのだ。
「さあ、デスクルザッ! お前の想いは俺が受け止める! 全力で来いっっ!」
轟はデスクルザの注目を惹きつけるように大声を出しながらその正面へ躍り出た。ブレイズシールダーを構え、その瞳はデスクルザを見据える。
じろりとデスクルザは轟を見ると右の掌を開くと、鋭い爪を振り被った。風を切りながら振り下ろされた爪が轟へと迫る。
迫る爪に臆することなく轟は盾で受け止めた。盾の装甲と爪がぶつかって火花を散らす。轟の身体全体へ車にでも跳ねられたかと思うような衝撃が伝わるが彼は踏ん張って耐えきった。
攻撃が受け止められるとデスクルザはすかさず、口から紫色の炎を吐いた。
「悪いなっ、そいつは俺には通じねぇッ!」
ブレイズシールダーの持ち手にあるハンドルを轟は握り込む。その瞬間、四隅からクリスタルが展開され、アビス粒子が噴き出す。
赤いエネルギーシールドがデスクルザの炎から轟の身を守った。炎はシールドに遮られ周囲へと散る。
炎防いでから十秒、点滅を始めた盾を見て轟は次なる行動へと移った。盾を構えたまま彼はデスクルザ目掛けて走る。炎を押し返すように轟はデスクルザへと接近していく。
ある程度接近すると、轟は盾を放り投げそのまま蹴り飛ばす。蹴られた盾は回転しながらデスクルザへ飛びぶつかった瞬間、爆発四散する。衝撃でデスクルザはたじろいだようだ。
「こっからが本番だ! 行くぜ、デスクルザ! お前の故郷は俺たちが必ず守ってやる! だからお前は、安心して眠りにつくんだ! うおぉおおおーー! バァァアスト、トランスッ!」
ろっこんの進化能力を発動させた轟は向上した身体能力による軽快なフットワークを生かし、デスクルザの攻撃を避けながら拳や蹴りでの殴打攻撃を加えていく。
戦いながら彼はあるタイミングを見計らっていた。それはナディスへと最後の一撃を任せるということ。
ナディスはこのアルカニアの勇者だ。まだまだ駆け出しとはいえ、その役目は重い。
いずれ、彼のような相手には幾度となく巡り合うだろう。その為には悲しき戦いを制する方法を学ぶことも必要なのだ。
「まだだ! もっと来いよ、お前の抱えているもんを全部吐き出せ、デスクルザッ!」
彼の言葉に呼応するかのようにデスクルザの攻撃は苛烈さを増していく。轟はそれを紙一重でかわしながら攻撃を放つ。捉えられればそこに待っているのは死だ。
「こっちから行くぜ! 食らえ! ストレイトォッ! サーヴェイションスマッシャアァァアーーーーッッ!」
急接近した轟が渾身の右ストレートを放つ。鋭く放たれた拳がデスクルザの胸部を打った。衝撃のダメージに耐えきれず、デスクルザは膝を折りがくりとうなだれる。
「今だっ! 行けっナディス! お前がこいつの苦しみを終わらせてやるんだ!」
「はいっ! 私がここで……終わらせる……あなたを……救って見せますッッ!」
轟の声に後押しされたナディスが右手を空に掲げる。その瞬間、眩い光が天から降り注ぎ、次の瞬間、彼女の手には光り輝く剣が握られていた。それは勇者の証【聖剣】。まだ発展途上で生まれたばかりとはいえそれは紛れもなく、闇を払う剣だ。
輝く聖剣を構え、ナディスはデスクルザへと接近。腰を落として聖剣を振り被った。
「グ、ガァア……アァ、ナンデ、俺は、みんなを、村のヒトをぉ、コロシ、ひっく、ぐす、ナンデェ、なんだ、ヨォオオ……」
「……っ!」
刃を振り下ろす瞬間、ナディスの剣が止まる。
彼女は悲痛な叫びを、デスクルザの悲しい想いを聞いてしまった。涙を流すその瞳を見てしまったのだ。
彼の想いは受け止めるにはあまりにも悲しく、あまりにも救いがない。
まだ経験が浅いナディスにとってその想いは刃を鈍らせるには十分過ぎた。そう、彼女は優しすぎる。
ナディスが刃を止めた瞬間、デスクルザは再び苦しみだし暴れるように腕を振り回した。
剛腕による一撃を避けられず、ナディスは殴り飛ばされ受け身も取れないまま吹き飛んだ。彼女の手から離れた聖剣が光の粒子となって霧散する。
「きゃぁぁぁあああああ!?」
「まずいっ! ナディスッ!」
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2022年02月26日
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