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晴れぬなら晴らしてみせよう、てるてる坊主
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木天蓼大学に到着したオリガ、鋭二、石榴の3人は、郷土資料を提供した保坂 祐三教授を訪ねた。
「それで、何の御用でしょう」
前髪を七三に分け、銀縁眼鏡を掛けた小太りの中年男がにこやかに言う。
「実は、てるてる坊主について調べていまして…」
保護者と名乗った石榴が始めに口を開いた。保坂教授が身を乗り出した。
「アレについては、私も心配しているんですよ!」
言葉と裏腹に笑顔を見せる教授に、石榴は僅かに不信感を感じた。
民俗学好きの鋭二が我慢出来ずに教授を質問攻めにする。
「よろしければ、晴れ乞いの儀式の由来や意味と、てるてる坊主との関係について教えて下さい」
教授は、真剣な眼差しを自分に向ける鋭二に気を良くして語り出した。
「まず、雨乞い・晴れ乞いの儀式で有名なのは京都の貴船神社での神事だろう。雨乞いよりは有名ではないが、晴れ乞いについても日本全国で大小なりとそういった類の儀式が見られる。てるてる坊主が晴れ乞いのまじないとしては一番身近で有名なものと言えるが、てるてる坊主は外来説が有力な為、渡来後に寝子島の土着神事行為がいずれかの時代で結びついた儀式だと推測される。この辺りはまだ仮説段階なのだがね」
愛用のノートに教授の話を書き留めながら、鋭二が続けて訊ねる。
「儀式に使ったてるてる坊主はどうするんでしょう。通常、人形送りの場合は、形代として使用した人形を焼いたり、川に流したりという風習が見られますが」
「晴れを呼べたてるてる坊主は、3ヶ月の間大事に祭られ、竜神様の元へお返しするといって供物と一緒に小舟に乗せて海へ流されるんだが、雨が続いた場合は、火にくべられてしまうんだよ。あのてるてる坊主は、燃やされずに残った貴重な資料と言えるだろう」
教授の回答に、鋭二は熱心に頷いて質問を続ける。
「儀式には、『晴れ乞いの歌』があるそうですが」
教授はにやりと笑って鋭二を見た。
「聞きたいかね?」
「もちろん!」
即答する鋭二に笑みを深めた教授は、立ち上がると鍵の掛かったキャビネットからCDを取り出し、窓際に置かれたCDコンポにセットした。再生ボタンを押すと、年老いた女性の素朴な唄が流れ始めた。
「ようやくそれらしい歌を覚えてる人を見つけてね。苦労したよ」
自慢げに言う教授に、鋭二が興奮する。
「素晴らしい! 録音しても構いませんか?」
携帯を取り出した鋭二に教授は逡巡したが、熱意に負けて結局は許可してくれた。
CDコンポに携帯を近づけて録音する鋭二を見ながら、石榴は教授の横にそっと並び、低い声で訊ねる。
「郷土資料展に常駐している石原さんに聞いたんだが、てるてる坊主が盗まれたのを発見したのは教授だとか」
なぜか教授はぎくりと肩を揺らした。
「あ、ああ。そうなんだよ、私にとっては貴重な資料だが、なぜあんな物を盗んだのかと驚いたね」
「そんな貴重な郷土資料が盗まれたのに、どうして警察に届けるのを最後まで反対したのか聞かせてもらえませんかね?」
石榴がすっと目を細める。
「それは…あれだよ、未来ある若者の悪戯なら、改心して返してくれるのを待ってもいいんじゃないかと…」
顔を強張らせる教授に、石榴が畳み掛けた。
「昨夜、商店街を飛び回るてるてる坊主が目撃されましてね。実は、その一体が壊れてしまいまして…」
石榴の言葉を聞いて青ざめた教授が、いきなり大声を出した。
「なんだと! アレは現存する貴重な郷土資料なんだぞ! 何て事をしてくれたんだ! 彼らの邪魔をするなんて、これだから無学の人間は……あっ!」
掴みかかって来た教授の手を、石榴がぐっと掴み返した。教授が痛みで仰け反る。
「“彼らの邪魔”だと? …てめえ、てるてる坊主どもが勝手に動き回ってるのを、とっくに知ってやがったな!」
凄む石榴に教授がますます青ざめる。
「クフフフ♪ とーぜん、知ってたよねえ!」
教授が席を離れた隙に、教授のパソコンをいじっていたオリガが、てるてる坊主に関する資料を見つけ出した。
「動き出したてるてる坊主がそれぞれ別の能力を持ってる事とか! 行動にパターンがあるとか! ずいぶんと詳しい記録があるみたいだよ? クフフフフ♪」
「やめろ、勝手に触るな!」
オリガに飛び掛らんばかりに走り寄ろうとする教授を、石榴が許さない。
「てめえ、研究の為に動き出したてるてる坊主を、わざと逃がしやがったな!」
そのおかげで、商店街の者達がどれだけ迷惑を蒙ったかと思うと、石榴の怒りが増す。
オリガが、勝手にプリントアウトした教授の資料を鋭二に渡した。
「儀式の祭壇の詳細や、詳しい手順が書いてある。これなら、儀式を再現出来るぞ!」
資料に目を通した鋭二が嬉しそうに言うと、教授がそれに興味を示した。
「儀式の再現だと!? 私もぜひとも参加させてくれ!!」
「こいつ…」
石榴が苦々しく吐き捨てる。
「ぜんぜん、反省してないなあ!」
呆れたオリガは、風紀委員として、どういう懲罰を与えようかと残酷な策略を巡らせた。
『うさぎ屋』では、協力者達を見送った満月が、修理したてるてる坊主を酒と塩で清めてから、布の後ろに神社の手水で擦った墨を使って、少しばかりの細工をしていた。
「こんなもんかね」
「それは?」
茉菜が満月の手元を覗き込む。
「これは、いろは歌の一種『あめつちの詞』さ。あたしゃこっちの方が好きでね。効果ありそうだろう?」
「あめつちの詞?」
聞きなれない言葉を茉菜が聞き返す。
「色はにほへど 散りぬるを…って習ったろう? あれがいろは歌さね。あめつちの詞は、同じく仮名四十八字で作られていて、春・夏・秋・冬・思・恋からなる和歌があるのさね」
「へえ、風流だなあ」
茉菜は感心した様子を見せるが、決しててるてる坊主を触ろうとはしなかった。
「こんにちは」
涼やかな声と共に、寝子島神社で巫女の修行をしている
御鏡 聖
と、木材を集めに行っていた響也、てるてる坊主補修用の布を買いに行った月詠が店に入って来た。聖は珍しく巫女服ではなく白いワンピースを着ている。
「おや、いらっしゃい!」
笑顔で迎える満月に、聖が話し掛けた。
「神社の石階段下のスペースですが、宮司さんと社務所から使用出来ますと言付かって来ました」
「本当かい、助かるよ」
聖は、続けて満月に寝子島神社で石榴からの電話を受けた事、神社の貴重な資料と文献の山から調べて欲しいと頼まれた晴れ乞いの儀式に関する記述を見つけ出した事を伝えた。
「大変だったねえ」
満月の言葉に、聖が笑顔を向ける。
「丁度、こちらへ報告へ向かおうと石階段を降りた所で、木材を運んで来た篠崎さん達とお会いしたんです。
それで、ねこったーと神社の文献を照らし合わせて、足りない材料をもう一度廃材所に取りに行って下さった霧桐さんを見送ってから、こちらに祭壇を組み立てる応援を頼みに参りました。途中で手拭いを買おうと呉服屋さんへ寄った時に、こちらへ戻るという旅鴉さんがいらしたので、ご一緒したんです」
聖に笑顔を向けられ、月詠が頷いた。
「それで、祭壇なんだけど、木材のサイズは切り揃えてみたんだが、さすがに一人で組み立てるのは無理だから、手伝って欲しいんだ」
響也の言葉を聞いて、満月がエプロンを外す。
「もちろんさね。てるてる坊主達が暴れ出す前に、完成させてやるさね」
満月は、月詠と茉菜を留守番に残そうとしたが、茉菜は満月達と一緒に行く事を選んだ。
「ごめんなさい」
茉菜が一人残していく月詠に謝る。
「構わない。苦手なんだろう?」
茉菜がてるてる坊主を嫌っている事を、何となく察していた月詠は心良く留守番を引き受けた。
「まったく、何だって僕はこんな事をしているのだろうね…」
雨の中、すっかり日の暮れた寝子島神社の石階段の下で、茉菜の持つ懐中電灯と石階段を照らす明かりを頼りに廃材に釘を打ちつけていた
逆巻 天野
は、そんな疑問を口にした。
てるてる坊主の噂を聞いて、なんとなく商店街に足を向けたものの、雨のせいか、何をする気もしないまま、寝子島神社でぼんやりと雨宿りしていた天野を、暇そうだからと満月が祭壇作りに借り出したのだ。
祭壇は、再び木材を運んで戻ってきた舞衣、響也、満月に加え天野の働きと、聖と茉菜のサポートで徐々に形を現して来た。
「別に、僕としては雨が好きだから晴れなくてもなぁ…なんて。でも、植物は根腐れする時期だし、放っておくわけにも行かないとは思うけど…」
供物用の木枠に板を取り付けながら、天野がなおも呟く。
「ぐだぐだ言ったって仕方ないだろ。口より手を動かせよ。そろそろてるてる坊主が現れる時間だ」
昼間からの労働で疲れていた響也が、思わずきつい口調になる。天野はハンマーを投げ出して立ち上がった。
「全く、やってられないね!」
「おい、どこ行くんだよ!」
響也が祭壇作りから離れる天野を呼び止めた。
「もっと力仕事が得意そうな奴を呼んで来るんだよ!」
やる気がないと言うくせに、押し付けられた仕事を投げ出さない天野の捨て台詞に、響也が小さく笑った。
「律儀な奴…」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青丹 よし乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月13日
参加申し込みの期限
2013年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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