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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ハッピーバースデー！ ６月☆
☆マーガレット・ライカーの誕生日
BL同好会（ブリティッシュライフ同好会）会長のマーガレットは、友人でありBL同好会員の響 蒼留人に声をかけました。
「６月１０日に、私の誕生日ということで、寮で親しい友人だけ誘ってプライベートなバースデイパーティーをやります。来てくれますか？」
「プライベートパーティ？ もしかしてドレスコードとかあるのか？」
蒼留人の表情に少し警戒の色があります。
マーガレットの住まいは星ヶ丘寮です。
桜花寮の蒼留人にとってお金持ちが集まる星ヶ丘寮は敷居が高いのでしょう。
（別に気にすることはないのですけどね）
そう思いながら答えます。
「ありません。エントランスで止められない程度の普通の服で来てください」
「……ないのか、それならよかった。行かせてもらうよ」
「しかし、何をプレゼントしたものかな」
マーガレットと別れた後、蒼留人は頭を悩ませていました。
（女の子が喜ぶものとかわからないしな。そもそもマガレは、欲しいものは何でも買えるはずだし）
手作り品を作れるスキルもなく、好みのヒントは、英国風のものがいいのかなというくらい。
「俺の財布じゃ買えるものは限られてるし」
悩みつつ蒼留人は買い物に出かけたのでした。
そして当日。
「うわっ！ な、なんだよ」
マーガレットの誕生会に向かおうと寮を出た蒼留人は、ある人物の奇襲を受ける羽目になったのでした……
星ヶ丘寮の豪華なパーティ会場で、マーガレットは所在無げな蒼留人の姿を見つけました。
（女子ばかりで落ち着かないな……剣道なら気合を入れて打ち込めば緊張は吹っ飛ぶんだが）
そんなことを思いながらあたりを見回していた蒼留人は、マーガレットに気づきます。
「ああ、響君、楽しんでくれてますか？」
「あ、ああ」
声をかけられ、蒼留人は頷きました。
「今日は親しい人たちだけのプライベートなパーティなので気楽にしてくださいね。週末には神戸で親が用意したパーティーもあるのですけど、そっちはドレスコードもあるし、知らない人も多いし、あいさつ回りで気疲れするんですよね。ま、愚痴っても仕方ないですけども」
「週末にもパーティがあるのか。親が祝ってくれるなら行かなきゃな。知らない人に挨拶？ そりゃ……大変そうだな」
気楽な身の上に生まれてよかった、と思いながら、忘れては大変と、蒼留人は手に持った紙袋を差し出します。
「誕生日おめでとう。これ、不肖の姉から預かったんだが。変なものだったら気にせず捨ててくれ」
マーガレットと親交がある姉は出がけに待ち伏せしていたらしく、用があって行けないからマガレちゃんに渡して、とニヤニヤしながら袋を押し付けてきたのでした。
「変なものじゃないだろうな？ 信じていいのか？」
と聞きましたが、中身は教えてくれず。
さすがに他人の誕生日に変ないたずらはしないだろう、と半信半疑ながら渡すことにしたのです。
「ありがとうございます」
紙袋を受け取り、中身を一目見たマーガレットに電流が走りました。
（これは……ま、まさか伝説と言われたあの薄い本では！？）
蒼留人を含め周囲には秘密にしていましたが、マーガレットと蒼留人の姉は腐女子仲間です。
「こんな大層なモノを頂いてよろしかったのでしょうか？ いえ、ここは素直に受け取るべきですよね」
「え？ 一体何……」
思わず袋を覗き込もうとする蒼留人から華麗に身をかわし、マーガレットは頭を下げました。
「ありがとうございます。マーガレットが心より感謝しておりましたと御姉様にお伝えください」
「わ、わかった。それから、これは俺から。気持ちばかりだけど……」
「あ、響君からもプレゼント？ なんでしょうか？」
細長い箱には、ブリティッシュと書かれた英語のスペルが読み取れました。
「これは……ボールペンですか？ ありがとうございます」
「マガレがよく何か書いてるのを見かけるからな。何を書いてるのかは知らないが」
「ちょうど今まで使っていたものが傷んできていて、新しいものが欲しいなと思っていたところなのです。大事に使わせていただきますね」
上品に微笑んで、マーガレットは礼をすると、
「では、私はこれで……」
と去っていくのでした。
後姿を名残惜し気に目で追った蒼留人は、気を取り直してテーブルに向かいました。
「さて、せっかくだからごちそうを食べさせてもらうとしよう。隅っこにいれば目立たないだろ」
さっきまでは緊張して、美味しそうなごちそうに手を出せなかったのでした。
BL同好会（ブリティッシュライフ同好会）会長のマーガレットは、友人でありBL同好会員の響 蒼留人に声をかけました。
「６月１０日に、私の誕生日ということで、寮で親しい友人だけ誘ってプライベートなバースデイパーティーをやります。来てくれますか？」
「プライベートパーティ？ もしかしてドレスコードとかあるのか？」
蒼留人の表情に少し警戒の色があります。
マーガレットの住まいは星ヶ丘寮です。
桜花寮の蒼留人にとってお金持ちが集まる星ヶ丘寮は敷居が高いのでしょう。
（別に気にすることはないのですけどね）
そう思いながら答えます。
「ありません。エントランスで止められない程度の普通の服で来てください」
「……ないのか、それならよかった。行かせてもらうよ」
「しかし、何をプレゼントしたものかな」
マーガレットと別れた後、蒼留人は頭を悩ませていました。
（女の子が喜ぶものとかわからないしな。そもそもマガレは、欲しいものは何でも買えるはずだし）
手作り品を作れるスキルもなく、好みのヒントは、英国風のものがいいのかなというくらい。
「俺の財布じゃ買えるものは限られてるし」
悩みつつ蒼留人は買い物に出かけたのでした。
そして当日。
「うわっ！ な、なんだよ」
マーガレットの誕生会に向かおうと寮を出た蒼留人は、ある人物の奇襲を受ける羽目になったのでした……
星ヶ丘寮の豪華なパーティ会場で、マーガレットは所在無げな蒼留人の姿を見つけました。
（女子ばかりで落ち着かないな……剣道なら気合を入れて打ち込めば緊張は吹っ飛ぶんだが）
そんなことを思いながらあたりを見回していた蒼留人は、マーガレットに気づきます。
「ああ、響君、楽しんでくれてますか？」
「あ、ああ」
声をかけられ、蒼留人は頷きました。
「今日は親しい人たちだけのプライベートなパーティなので気楽にしてくださいね。週末には神戸で親が用意したパーティーもあるのですけど、そっちはドレスコードもあるし、知らない人も多いし、あいさつ回りで気疲れするんですよね。ま、愚痴っても仕方ないですけども」
「週末にもパーティがあるのか。親が祝ってくれるなら行かなきゃな。知らない人に挨拶？ そりゃ……大変そうだな」
気楽な身の上に生まれてよかった、と思いながら、忘れては大変と、蒼留人は手に持った紙袋を差し出します。
「誕生日おめでとう。これ、不肖の姉から預かったんだが。変なものだったら気にせず捨ててくれ」
マーガレットと親交がある姉は出がけに待ち伏せしていたらしく、用があって行けないからマガレちゃんに渡して、とニヤニヤしながら袋を押し付けてきたのでした。
「変なものじゃないだろうな？ 信じていいのか？」
と聞きましたが、中身は教えてくれず。
さすがに他人の誕生日に変ないたずらはしないだろう、と半信半疑ながら渡すことにしたのです。
「ありがとうございます」
紙袋を受け取り、中身を一目見たマーガレットに電流が走りました。
（これは……ま、まさか伝説と言われたあの薄い本では！？）
蒼留人を含め周囲には秘密にしていましたが、マーガレットと蒼留人の姉は腐女子仲間です。
「こんな大層なモノを頂いてよろしかったのでしょうか？ いえ、ここは素直に受け取るべきですよね」
「え？ 一体何……」
思わず袋を覗き込もうとする蒼留人から華麗に身をかわし、マーガレットは頭を下げました。
「ありがとうございます。マーガレットが心より感謝しておりましたと御姉様にお伝えください」
「わ、わかった。それから、これは俺から。気持ちばかりだけど……」
「あ、響君からもプレゼント？ なんでしょうか？」
細長い箱には、ブリティッシュと書かれた英語のスペルが読み取れました。
「これは……ボールペンですか？ ありがとうございます」
「マガレがよく何か書いてるのを見かけるからな。何を書いてるのかは知らないが」
「ちょうど今まで使っていたものが傷んできていて、新しいものが欲しいなと思っていたところなのです。大事に使わせていただきますね」
上品に微笑んで、マーガレットは礼をすると、
「では、私はこれで……」
と去っていくのでした。
後姿を名残惜し気に目で追った蒼留人は、気を取り直してテーブルに向かいました。
「さて、せっかくだからごちそうを食べさせてもらうとしよう。隅っこにいれば目立たないだろ」
さっきまでは緊張して、美味しそうなごちそうに手を出せなかったのでした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2021年10月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2021年10月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2021年10月25日 11時00分
