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夜の闇に囁くは常世の鏡 囚われし者を救え
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屋敷の最奥。一番大きなその広間の奥には巨大な妖怪【鏡の妖怪】が鎮座していた。
不定形なその体をゆらゆらと揺らしながら天井から吊るされたちーあに舌を伸ばすと彼女の顔をべろりと舐めた。
顔をべとべとの舌で舐められたちーあは寒気で身を震わせる。
「ひぃいいっ!? ちーあは美味しくないのですよぉおっ! や、やめるのですぅううっ!」
体をゆすり、ぶんぶんと足をばたつかせて抵抗の意思を見せるちーあを見て鏡の妖怪は笑った。
「くははは、生きのいい餌だ。まあ、それぐらいでないと面白くはない。嫌がる様が最高に食欲を刺激するのよ、ぬぐははは!」
「おいおい、餌とは穏やかじゃないなあ。でっかいお前さんよ、名は何という? 私は道哉。しがない猫又だ」
鏡の妖怪が振り向くとそこには
三毛谷 道哉
が刀を片手に立っていた。まだら髪で和服姿の青年に見える彼だが、明治から生きる年長者の猫又だ。
何も言わずに見つめている鏡の妖怪に道哉は刀を床に刺し、手を広げて敵意がないことをアピールする。
「猫又だぁ? はんっ、大方残飯でも漁りに来たんだろうが生憎だったな、お前によこす飯はない。この鏡月魔様に食われたくなかったら、猫又風情はさっさと尻尾巻いて帰れ」
「はは、随分な言われようだな。まあ、私に敵対する意思はない。捕えた人を解放してくれないか、その少女も。お前さんだって理由もなく食っていたわけではないんだろう?」
道哉の問いかけに鏡月魔は大きな声を上げて笑いだす。心底楽しそうに。
「ぐわはははは! 何を言い出すのかと思えば、解放しろ? これが笑わずにいられるか。いいだろう、俺がこいつらを食う理由教えてやる。楽しいからだ、体の中で暴れ回り、逃げようと必死にもがく……無意味だと悟れば泣き出すんだ、助けて、お願いって。それが堪らなく、楽しいんだよ俺はなぁああ!」
腹部の中心が一本ばくっと裂けると巨大な火球を鏡月魔は道哉目掛けて放った。
道哉は刀を置いて横っ飛びにそれを避けると苦い顔をする。
「そうかい……これはお灸をすえる必要があるな」
「交渉決裂って奴ですねぇッ! あひゃはぁッ! だったら全部斬り捨ててしまえばいいんですよぉッ!」
笑い声を上げながら走り出し、鏡月魔に飛び掛かったのは金髪紅眼の女性ツクヨであった。彼女は半脱ぎの着物から零れそうな乳房を揺らし両手に持った紅色の長剣を振るう。
しかしその長剣は鏡月魔が背中から伸ばした巨大な鏡で防がれた。その瞬間、弾かれるようにツクヨは吹き飛ばされる。その体には二つの刀傷がくっきりと刻み込まれていた。
血が流れる腕を抑えながら楽しそうにツクヨは笑う。戦闘狂である彼女にとって生傷は喜びの対象でしかない。痛みなどは感じていないのだろう。
「これはこれはぁ、厄介なものをお持ちですねぇ?」
「それならば機動力で翻弄するまでです。幸い、ここには利用できそうなものがたくさんありますし」
鋼糸ギミック付きグローブで天井の梁まで体を引き上げる
常闇 月
の動きを見て、ツクヨはその意図を察し低い姿勢で駆けだした。
「何をするのか知らんが、俺に通用しない! どんな攻撃もなぁあ! 飯の邪魔する奴は死ねぇぇぇッ!」
大口を開けて数発の火球を鏡月魔は走るツクヨと天井を梁を使って三次元的に移動する常闇へ目掛けて放った。
常闇は一発目の火球をわざと糸を切り離すことで身体を自由落下させ避けるともう一方のグローブで鋼糸を放ち振り子のようにぐんっと体を揺らす。
地上をさらうように移動した常闇は走るツクヨを掴むとそのまま天井へと鋼糸を巻き上げて一気に近づいた。
二人を追いかけるように巨腕を振るう鏡月魔だったがその腕は空を切る。
常闇はツクヨを離し、ツクヨは全体重を乗せた急降下攻撃を仕掛けた。赤い長剣がぐさりと鏡月魔に突き刺さるが次の瞬間、跳ね上げられるようにツクヨは大きく吹き飛ばされる。不定形の身体が斬撃の効果を薄くしているようだった。
常闇は梁を上手く利用し、鏡月魔の背後に回ると完全に死角となっているその方向から鋼糸を巻き付けたコンバットナイフをまるで鞭のように振るう。
だがぎょろっと鏡月魔の体中に無数の目が開くと常闇の斬撃を巨腕で鏡月魔は受け流した。
「くっ、視線が複数あるということですか……これではどの方向からの攻撃も見切られてしまいますね」
「落ち着いて対処するんだ、どこかに弱点があるはず。それを探して叩くしかない」
そう言って空中からエルメリアウィングでの魔力を用いたビームを放つのは
八神 修
だった。彼は両腕と両腿にエルメリアウィングを分割して装備し、背中にそのコアユニットを背負っている。
本来、分割して使用する場合はコアユニットが熱暴走を起こし長期間の飛行は不可能なのだが、魔法皮のマントを併用することで飛行中の熱量問題を彼は解決していたのだ。
八神が放つビームを鏡月魔は鏡を巧みに使用して反射させ、カウンターを仕掛ける。
まっすぐに反射されるビームを空中でひらりとかわし、八神は何とか突破口がないかと探していた。しかし、思うように弱点は見つからない。
「だったら、拳で勝負するまでだっ! 行くぞっナディスっ!」
「はいっ、ししょー! でやぁぁああああーーッ!」
異世界の勇者である少女ナディスとその師匠である
風雲児 轟
は共に力仙丹を飲むと鏡月魔に急接近する。
息の合った二人の連続パンチが何度も鏡月魔の腹部に叩きこまれるが、ぶよぶよとした不定形の身体には効果があまりあるようには見えなかった。
巨腕を振り降ろし二人を潰そうとしたその攻撃に轟は力仙丹でパワーの上がったパンチを合わせた。がちんと激しい衝撃音がして互いの拳が拮抗する。
「ぐっ、このままじゃ有効打は望めねぇ、一旦退くぞ。戦いながら相手の弱点を探していくしか手はねえか」
後方に跳びのいて下がる轟とナディスの代わりに前に躍り出たのは道哉だった。
「ここは私に任せてもらおう。さて、もう一仕事行くとしようか」
素早く鏡月魔に向かって飛び出した道哉は鏡月魔から放たれる火球を左右に跳びながら避けると地面に刺さったままの刀を引き抜く。
そのまま走りながら道哉は鏡月魔に接近していく。接近されることに恐怖を感じたのだろうか、鏡月魔は小型の火球を弾幕の如くばらまいた。
「そんなものは通じんよ。悪いが、この程度……足止めにすらならない」
飛来する無数の火球を刀で切り払うと彼の眼は淡く光る部分……鏡の稼働する背中のある部分を見据えた。
素早く回り込むと道哉はその弱点目掛けて深々と刀を突き刺した。その瞬間、悲鳴のような叫び声を鏡月魔はあげる。
「ぐぎゃああぁあぁぁああああああーーーッ!? 貴様ぁあ、なぜ、そこをぉおおーーーッ!?」
「はっはっはっ。これで私は本当に丸腰だ。若人よ、うまくやれよ。これ以上、老猫に無理はさせるな」
鏡を持っていた腕がぼろぼろと崩れ去り、てらてらと光っていた鏡月魔の身体は乾き、細かなひび割れが目立つようになった。どうやら大事な器官を破壊され身体の粘質を保つことや鏡の維持ができなくなったようである。こうなれば攻撃は容易に通じるだろう。
「今だっ、全員、集中攻撃ッ! 一気に奴を落とすぞッ!」
八神の号令をかけながら高高度までウィングを吹かせて昇ると体に残る目に目掛けて何度も細いレーザーを連射式に放つ。まるでレーザーマシンガンのように降り注いだ光は鏡月魔の殻に浮かび上がる無数の目を潰していった。
瞳を潰され、完全に死角となった方向から常闇の鋼糸に巻き付けたコンバットナイフによる縦横無尽な斬撃が鏡月魔を襲う。
何度も振るわれるその刃に鏡月魔の身体はずたずたに斬り裂かれていく。
「こんなぁあぁ、あり得ないぃっ最強のぉ、盾を持つぅう俺がぁぁ、この俺がぁぁぁッ!」
「どんな盾だっていつかは壊れる、そんなもんに頼り切っていたてめぇの負けだっ! 行くぞ、俺たちで終わらせてやるんだ! 囚われた人々を救うぞ!」
「はいっ私たちの力は、こういう時にこそ生かされるべきもの……全力で行きますっ!」
轟とナディスは同時に走り出すと高く跳躍し、上空から息の合ったコンビネーションキックを放った。強烈な衝撃が大きく鏡月魔を吹き飛ばした。しかし、止めを刺すには至っていない。
「これでもパワーが足りねえか、ならアレをやるぞナディス!」
「えっ、アレってまだ一度も成功したことないんですよっ、失敗したら丸焦げじゃ済みませんよ!?」
慌てるナディスに轟は戦衣着装したマスクの下でにかっと笑って見せる。勿論見えないが、こういうものはなんとなく伝わるものなのだ。
「成功率ってのは勇気と根性で補うのがヒーローであり、勇者なんだ。お前ならできるさ、勇者であるお前ならな!」
「勇気と根性……わかりました! 私、やってみますっ!」
ナディスの方にポンっと手を置いた轟は力仙丹を再び飲んで、鏡月魔に向かって走り出す。ナディスは後方に位置し、魔法の詠唱に入った。
満身創痍の鏡月魔は自分に向かって突進してくる轟をがむしゃらに巨腕を振り回して潰そうと何度も叩いた。
しかしその拳は彼には当たらない。寸前でかわされ、轟は鏡月魔にどんどん近づいていく。
「我が呼び出すは、大気を鳴動させし業炎、焔に連なる炎の聖霊よ、我が声に耳を傾け……ここに顕現せよ! ブレイズゥウッ! ブラスタアァァァアーーーーッッ!」
両手を組んで手の平からナディスは巨大な炎の竜巻を放つ。それは一直線に轟へと向かい、彼に直撃した。
燃え盛る竜巻にその身を焼かれながら轟の身体は変わっていく。戦衣着装していた白い衣は紅く、炎のような色へと変わっていったのだ。
炎の竜巻を纏ったまま、彼はろっこんの進化能力を発動させ自身の身体能力を限界まで引き上げたのだ。
「鏡月魔、見せてやるよ。寝子島を守る、ヒーローって奴の力ってのをな。守るべき人が、助けを求める声があるのなら! 俺はどこまでも強くなれるんだっ!」
炎を纏った轟は拳を振り被って鏡月魔に突進する。鏡月魔は恐怖の表情を浮かべながら何度も火球を放つが火球は轟が纏う炎によって無効化されてしまう。
「いくぜえぇぇえッ! くらえッ! ストレイトォォピンポイントブレイズスマッシャアァァァアアアアーーーッッッ!」
渾身の力で振るわれた炎の拳が鏡月魔の身体にめり込み、乾いたその体を砕く。中心部分にあった赤黒い結晶のような物が轟の拳でばきんっと割れた。その瞬間、鏡月魔の身体は崩れだし、彼は断末魔の声を上げた。
「ぎゃぁぁあああああああ、俺があっぁぁ! 人間、なんかにいぃいいっ! いやだぁぁ、いやだ、いやだああぁぁぁぁああッ!」
どしゃっと崩れ去った鏡月魔に轟は呟くように言葉を吐く。
「……それを嘲笑ってきたのはお前だ。あの世で後悔するんだな」
「ししょーーッ! 大丈夫ですか!? 焦げてませんッ!? 痛い所はぁあぁぁ!?」
びゅんっと飛んできたナディスが轟に抱き着き、彼の身体が怪我をしていないか入念にチェックする。
「おっと、待て待て、いてて、あんまり押すなって。ダメージがないわけじゃないだからなあぁっ、いてっいててて」
こうして寝子島の者たちの奮闘によって“人を引き込む鏡”の事件は解決されたのであった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
4人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月07日
参加申し込みの期限
2021年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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