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部活動のお時間です! ~文化部編~
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放課後、窓から光が差し込む廊下を
吉祥寺 黒子
がいらいらしたように足早に進んでいた。
黒子は先日、自分自身が憎んでいた「もれいび」そのものだと知り、心の中に渦巻いていた憎しみを捨てかねていた。
自分の両親の命を奪った存在として忌み嫌っていたはずのモノ。それと自分自身が、何より大切な人たちが。同じモノであると知ってしまったのだ。
仇を憎むのか、大切な人たちを愛すべきなのか。食いしばった奥歯で、悔しさを砕いていた。
「……俺がもれいび……か」
窓の外へ目を向けると、下校中の生徒や運動部の練習風景がうかがえた。
顔見知りもいれば、知らないやつもいる。その中の何人が「もれいび」なのだろうか。
「俺も、父さんと母さんを殺した連中と同じ……存在、か。ハハッ……俺は幸運なんじゃなくてただの「化け物」って訳だ」
窓ガラスについていた手に力を込める。きりきりと、小さな音がした。
そしてはっとしたように手を離すと、小さく首を振る。
「……いや、言い過ぎたな。もれいびだって人だ……俺の大切な人達にだってもれいびは多いんだ」
自分の手のひらに視線を落とす。見慣れた指。黒子をとりまく誰とも違わない、同じ人間の手。
「憎むべきは罪人だ。もれいびそのもじゃない……。わかっている、けど……、けど俺は……」
そこまで言いかけて、黒子が向かっていた先、工学部の部室から勢いよく人影が飛び出してきた。
「だからあれほど部室で紅茶はやめてくださいと言ったでしょう!」
「知らないわよ! 引っかかったわけじゃないならいいじゃない!」
「今回はセーフでも次どうなるかわからないじゃないですか?」
「不注意は自己責任でしょ!」
飛び出してきた人影は
畑生 言嗣
。部室内から対応しているのは
宇多野・ユニ・アヴァロン
。
どちらも黒子にとっては大切な工学部の後輩たちだ。
その様子に一瞬呆気にとられた黒子だったが、すぐに口の端を持ち上げる。
「悩んでても仕方ねぇよな! こういう時は物作りに限る! おい、何いちゃついてんだ!」
「「いちゃついてないです!」」
揃って黒子に叫び返した様子に耐え切れず、黒子は噴き出してにやにやと部室の扉をくぐった。
「さーて、マオとミニがおーの定期点検と行きますか」
黒子は工学部部室の端にちょこんと座っているメイド服姿の人型ロボットに手を添える。
以前工学部+レンジャー部+有志の生徒たちで作り上げられた完全オリジナルレンジャーロボである。
ボディのモデルは黒子、顔は別の1年生をモデルとした美少女であり、AIの搭載から会話もこなせる高性能だ。
その隣に丸まっているのは小柄な猫型のロボット。同じく完全オリジナルのミニがおーである。
モデルとなったのは真央のろっこん「にゃにゃにゃがおー!」で召喚された猫、がおー。実物より少し小さく作られているため“ミニ”がおーである。
「よおマオ、調子はどうだ?」
「クロコ様、おはようございます。私はいつも通りでアリマス」
「そっかそっか、ま、調子みてやるからちょっと待ってな」
「大げさじゃない? わざわざ飛び出すなんて」
「貴様タイミングよくコードをひっかけようとしてくれただろう」
「あら、気づいていたの? 残念ね」
「やはりわざとか」
黒子に続いて言嗣もやれやれと言った様子で部室内に戻ってくる。
アヴァロンの手にはティーカップが。
「予選まで近いんだから、遊んでる暇はないのよ?」
「わかっている。参加の申し込みはすんでるんだろうな?」
「理事長にお願いしたわよ。とりあえずこれ、要項」
アヴァロンから言嗣に手渡された要項は、秋に本土で行われるロボット競技大会のものだった。
「なんだ、参加するのか?」
「宇多野くんが乗り気でしてね」
「あら、面白いでしょ? まさかここにきて逃げるつもり?」
「まさか」
にやりと笑うアヴァロンと片眉をあげてふてぶてしい笑みを見せた言嗣。
そんな後輩たちを見ながら黒子も小さく笑った。
「これ、あれだろ? 基本はリモコン操作でやるんだっけか」
「そうですね、コース上の障害物を乗り越えていくんです。今回は電球の取り付けが多いみたいで」
「メインは宇多野くんなんだ、指示を頼むよ」
早々に扇子を広げ傍観者モードの言嗣に黒子は「おい、めんどくさがるなよー」などと声をかけながら。
アヴァロンは黒子の傍に座るマオをちらりと見やり、小さくため息をつく。
「こんな人型ロボットを作れるだけの技術者がいるのに……宝の持ち腐れよ」
そして言嗣に向かって高らかに宣言する。
「あまりにも機械に対する情熱が違うから部をやめることも考えていたのだけど、今回はちゃんとやってもらうわよ!」
「……私はいつも本気だというのに」
テーブルの上の荷物を一時的に避難させ、大きな白紙を広げる。
カチカチとシャープペンをいじりながらアヴァロンが「さて」と切り出した。
「設計図がない事には作ることもできないから今日はそこからね」
「マオのような「人型は絶対無理」
言嗣の言葉を遮りアヴァロンが断言する。
「マオが、というわけではないけれど、人型、しかも女性型なんてもってのほかよ。
ロボットはロボットらしさを持ってこそ完成されるのよ」
「やれやれ……我がままだね」
「文句があるかしら?」
「いーや、お嬢様の言うとおりにしましょう」
言嗣はぺらりと要項をめくる。
「坂道や段差に加え、合間に電球の取り付けやら棒にぶらさがるやら盛りだくさんだな」
「そうね、やっぱり移動はキャタピラ型が安定かしら」
「ふぅん、設計図ね。俺から言えるのはアームと走行部分の強化しとけよってことだな」
ミニがおーを抱きかかえて黒子も設計図に参加する。
「AIはマオのを流用で行けるだろ」
「そうですね、パーツの部品残ってるかしら」
「使えそうなものは揃えておいたが?」
「「いつの間に!?」」
知知らぬ間に部品を並べて言嗣は相変わらず冷ややかな表情で設計図を見下ろしていた。
「キャタピラに3本指のアーム、自立はつけるのかい」
「そうね、その方が良いかも。溝や小さな段差くらいなら進めるようにしときましょ」
さらさらと書きだしていく2人の手元を見ながら、黒子がぽつりともらす。
「物を作るんなら、作った物に責任と愛情を持たせなきゃだめだぜ」
その言葉に2人の後輩は黒子を見上げる。
「どんな気にくわねェもんでもそれが作る側の義務だ。忘れんなよ」
黒子のいつになく真剣なまなざしに2人は茶々を入れることなく続きを待つ。
「それに、自惚れんなよ? お前らは1人で作ってるわけじゃねェんだ。チームとして作るからいいもんができんだよ」
「先輩……」
言嗣が呟く。
「つまり前回同様先輩のお体を観察したうえでデザインに反映しても良いと」
「それとこれとは別だろ!?」
以前マオを作った時の記憶がよみがえり、黒子は引きつった表情でその身を抱いた。
数多の男たちが目指した女神の両胸が窮屈そうに収まっている。
「ふむ……」
「ふむ、じゃないわよ部長。吉祥寺さんの言う通りよ、こればっかりは1人じゃできないわ」
アヴァロンが改めて言嗣に向き直り、右手を差し出す。
「ここからはパートナーなの、足をひっぱらずについて来れるかしら?」
「……貴様は誰に口をきいているのかね」
ふん、と鼻で笑いながらも言嗣はその右手を取る。
「よしよし、いいこだな!」
黒子が満足そうに、2人の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「ま、人手がいるようなら俺も手伝ってやるから声かけろよ」
小さくその舌を覗かせて、黒子はマオに向き直る。
「待たせたな、マオ。定期点検はじめんぞ」
「はい、お待ちしていたのでアリマス」
マオも心なしか嬉しそうな表情を浮かべる。
アヴァロンと言嗣はすぐに右手を離し、髪を綺麗に整える。
それから下校時間になるまで、白紙の上に何重にも線が描かれ、メモ書きやイラストなどを交えた設計図が完成した。
「すっかり暗くなっちまったな」
黒子はミニがおーを膝に抱いて窓の外を見上げる。
うっすらと暗くなった空には一番星が輝いていた。
「喜べよ、マオ。お前の姉妹ができるかも知れねぇぞ」
「本当でアリマスか、それはとても楽しみでアリマス」
色々と悩み事の絶えない今だけど、だからこそ必死に生きていよう。
いつか、この悩みの元凶とも別れることができるまで。
黒子は輝く星にそんな想いを馳せていた。
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担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
48人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月15日
参加申し込みの期限
2013年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月22日 11時00分
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