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梓 智依子
は最近、ベイエリアの大型玩具店『おもちゃのハローニャック』にてアルバイトを始めた。前に勤めていたバイト先もそれなりによかったが、時給面でこちらのほうが高かったので移ることにしたのだ。
「いらっしゃいませ!」
元気にあいさつをしながら、きびきびと広大な店舗をゆく。
店は多忙だ。超がつくほどの大規模店なので入荷が多く、商品チェックも忙しい。レジ打ちにも立たなければならないし、ラッピング、定期的なイベントの手伝いを求められることもある。逆にいえばそれは、退屈しないということでもあるのだが。前の職場はカラオケボックスだったので、仕事時間といっても手待ち時間が大半だった。
ハローニャックの制服は、担当部署や役職によって色が異なる。
智依子のものは淡いブルーのワイシャツで、腕には黄色い腕章があった。『研修中』と書かれている。試用期間だ。最初の一ヶ月のさだめである。でも研修中は地域の最低賃金といった不当なあつかいはなく、初日からフルの基本給だった。
そのぶん、求められる業務は最初からハードでもある。
求められるスキルは多く業務内容も多様だ。担当する売り場や商品の補充、在庫確認といった基本はもちろん、レジ操作や接客などを教えこまれる。けっして大げさではなく、毎日が勉強といった様相なのだ。カラオケボックス勤務の経験があるから、智依子は接客などはそれなりにできるほうだ。でもそこは業種や会社などによって違うところもあるから、しっかりと学ぼうという姿勢でいる。
熱心さが役立ったか、まだ日は浅いが仕事にも慣れてきたと思う。このまま無事、智依子は期日どおり黄色の腕章を返上することになりそうだ。
「じゃあ梓さん、ラッピングのヘルプ入って」
バックヤードに入るなり、店長の
我妻
(あずま)に呼び止められた。三十代半ばの男性、がっしりしたスポーツマン体型である。休日は草野球ざんまい、スポーツクラブと日サロにも通っているとかで、色はこげかけのパンみたいに黒い。
「はい」
「あいつ使えねえからさぁ、頼むよ」
店長はあごをしゃくった。そこではすでにひとり、やはりバイト店員がプレゼント用アイテムのラッピング作業をしているのだった。
あきらかに聞こえてるよね……店長、大きな声で言うから。
事実、店長の言うように彼女の手際はよくなかった。子ども会のプレゼントあたりだろうか。大小さまざまなたくさんの商品をひとつずつラッピングしているのだが、不器用らしく包装紙をしばしば折りまちがえている。動きも遅い。
店長の発言を聞き流し、智依子は作業台についた。
先に作業していた(そして悪戦苦闘していた)店員は、ブロンドを頭のうしろで束ね、抜けるように白い肌をした女性だ。黒いセルフレームの眼鏡をかけている。名札には『
クリス・高松
』とあった。
彼女を見るたびいつも、縮尺がまちがっているのではないかと智依子は錯覚してしまう。
それくらい高松は背が高いのだ。一九〇センチは優にあるにちがいない。すらりとした体型なのにいつもかなり猫背なのは、長身を気にしているからかもしれなかった。
「あ、梓さんはこっちで」
店長は梓の肩に手をかけ、抱き寄せるようにして移動させた。高松の正面に立たせる。
――当たり前みたいにボディタッチしてくる。
我妻店長はいつもこうだった。親愛のあらわれなのかやたらふれてくる。肩に手を乗せるくらいは当たり前で、指導しながら手を取ったり、息がかかりそうなほど体を寄せてくることもあった。
もともとこういう人なのだろう、と智依子は考えようとしたこともある。
けれど店長は男性の店員には、けっしてこんな仕草をしない。そればかりかすぐ怒鳴りつける。男子のバイトに蹴りを入れているところも見たことがある。店長は笑いながらで、蹴られた相手も苦笑いするしかできないような状況に見えた。だがかなり強く蹴られたらしく、彼はその日一日ずっと歩きかたがおかしかった。
「ほらここで作業して」
と言って店長は智依子の作業を見ている。いい気分ではなかったが智依子はラッピングをはじめた。
ふたつほど智依子が包み終えたところで店長は大声をあげた。
「な! 梓さんなんかお前の後輩やぞ、なのにこの仕事の早さ正確さ、わかるか!? クリス、お前もちょっとは見習えな!」
「……はい」
高松はか細い声で応じた。
そうか。
智依子は胸が押しつぶされそうに感じた。
私を高松さんの正面で作業させたのは、こうやって叱責するため。
そして高松さんに劣等感を植えつけるため……。
そもそも彼女のことを、『クリス』とファーストネームで呼んでいるころも印象が良くなかった。
だが我妻はこれで気が晴れたのか、そのまま大股に歩み去ったのである。
「高松さん……あの、気にしないでください」
「大丈夫です」
高松は静かに言った。
「慣れてますから」
そういえば、高松の腕にはまだ『研修中』の黄色い腕章が巻かれているのだった。たしか彼女は、智依子の数ヶ月は先に入職したのではなかったか。おそらくはあの店長が、試用期間の延長をくりかえしているのだと思われた。高松は大人しいので何も言わないが、内心穏やかではないかもしれない――。
それでも、と智依子は思う。
高松さんは耐えてがんばってる。正直あの店長は苦手だけど、私もがんばろう。
我妻店長はともかく、仕事は面白いしやりがいもある。おもちゃは技術の最先端、たくさんの素敵なものにふれることができる。イベントなどで子どもたちとかかわれるのも嬉しかった。
福利厚生もすぐれている。有給休暇は全取得が基本だというし、バイトにも忌引き休暇があるのだ。社割で玩具を安く購入できるのもうれしい。さらにはクリスマスから正月明けまで、あるいは夏休みからお盆明けまでの繁忙期には、社員ほど多くはないがバイトにもボーナスが出るという。
だからこのままバイトはつづけていきたい。
そして、寝子高を卒業するころには正社員採用されるようになりたい。もちろん仕事は、無理なく学業と子育てと両立していくつもりだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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