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怪物
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日米を代表する二大怪物の激突!
といってもそれは映画の話だ。
日本を代表する大怪獣ゴアラ、米国を代表する巨大猿ゴング、いずれおとらぬ巨頭である。仮にどちらかが欠けていたとしたら、世界の特撮史は大きく様相を変えていただろう。文化そのものが存在しなかったかもしれない。
この二大モンスターがスクリーンで激突するのだ。特撮映画ファン
佐藤 英二
にとっては盆と正月がいっぺんにきたような話ではないか。諸事情で公開が延び延びになっていただけに期待もいや増している。
観に行く以外の選択肢は英二にはない。
問題は、一緒に行く相手だ。
明日から連休に入るからか、学校は朝から妙にソワソワしていた。
とりわけ午後の授業にはいるとその傾向が強まる。ひそひそ話がほうぼうからしていたし、教科書で隠したスマホでしきりにメッセージをやりとりしている不届き者もいた。教壇に立つ先生だってなんとなく、気もそぞろな様子に見える。
合間に平日があったりするので特大連休とまではいえないものの、それでも短くない休みになることはまちがいない。帰省を計画している人もいるだろうし、キャンプなどに出かけるという人もいるだろう。
でも僕は――。
映画に行きたい。『ゴアラvsゴング』を観に行きたい。
野々さんと行きたい。
以前、ゴアラ映画のリバイバル上映に行ったとののこに話したら、自分も行きたかったと残念がられたことがあった。だからきっと、本作は喜んで同行してくれるだろうと思う。思いたい。
ちらっと英二は教科書から視線をあげた。
野々 ののこ
は同じ教室の、英二からすれば左斜め前方ずっと先の席である。ほとんど背中しか見えない。
申し訳ないが授業は上の空だ。英二はカバンのなかに思いを馳せる。
前売りチケットが二枚、入っているのだった。ネット予約コード付きの磁気カード、二枚あわせると『風雲荒れ狂うなかにらみあう破壊神ゴアラと守護神ゴング!』という、めちゃくちゃ格好いい構図になる。発売日にチケット売り場にならんで購入したものだ。
でもまだ、英二はののこに声をかけていなかった。
買ってすぐでも一週間前でも、なんなら昨夜であろうとも、NYAINなりメールなりでののこに呼びかけられたはずだ。「今度の連休、『ゴアラvsゴング』に行かない?」と。
しっかりしようよと自分に言いたい。
言い訳だって用意しているのだし。
『フィギュアほしさでペアチケット買っちゃったから、映画代は僕のおごりだよ。……いいって、普段いろいろお世話になっているお礼ってことで』
というものだ。すでに心のなかでリハーサルだって終えている。
ペアチケットの特典はカードの構図だけではない。前売りで購入すると、ゴアラとゴングが対峙するミニフィギュアがもらえるのである。サイズは小さいが台座もついた立派なもので、すでにフィギュアは英二の部屋に飾られ、世紀の対決を目の前にした一触即発の緊張感をかもしだしていた。
でもいざ、ののこに誘いの文面を打とうとするとたちまち、アボカドでも詰まったかのように胸が苦しくなって指先がうろうろして、なんだか支離滅裂な文になってしまうのだった。
これまでののこと映画館に行ったことはあるし、巨大玩具店『ハローニャック』にふたりで遊びにいったのも記憶に新しい。だからなんてことはないはずなのに、前売りチケットまで用意して正面から誘うというシチュエーションは初というせいか、緊張するのはいたしかたないところだった。
なぜ緊張するんだろう。
自分に問いかけてみる。
だってデートとかじゃないんだよ……まぁ、野々さんの『デート』の解釈は独特みたいだけど……今回も仲の良い友人同士で映画を観に行くノリだよ。うん。
だから意識する必要はないはずなんだ。
と頭はわかっていても、ハートのほうが別の結論を出しているのかもしれない。自分がやわらかい紙になって、くしゃくしゃに丸められてしまったような気がする。
そうこうしている間に終業のチャイムが鳴って、間髪入れずホームルームの時間になってしまった。担任の
雛鶴 さゆり
先生が、連休中の注意事項などつらつらと語っている。
「……なので体調を崩したりしないようにお願いします。では本日はこれまで! いい連休にしてくださいね!」
起立、礼、とまたたくまに終わってしまった。
糸でつりさげられた人形みたいに周囲にあわせて頭を下げたところで、急に英二は我に返った。
いけない! 学校の時間が終わっちゃう!
もちろん帰宅してからののこにメッセージを送ったっていい。
でもまた、もつれた凧糸みたいな文面になるくらいなら――。
直接言ったほうがいいにきまってる。
「野々さ……」
「英二くん!」
わっと声を上げたのは英二だった。すぐ目の前にののこがいたのである。
どうやらののこのほうにも英二に用事があったようだ。
「あ……お先にどうぞ」
「いや、その……野々さんから、どうぞ」
「いえいえ英二くんから」
机を挟んでゆずりあう。
では遠慮なく、と英二は心のバトンを受け取って、
「えーと……これ!」
清水の舞台からローリングダイブする心境で、カバンからチケットを取り出しののこに差し出したのだ。
「こ、今度の連休、映画の『ゴアラvsゴング』、行かない? ペアチケットほしさでフィギュア付きの券買っちゃって、あ、そうじゃない逆だった」
ほえー! とののこは声を上げた。
なぜって彼女が取り出したものも、まさにその『ゴアラvsゴング』のチケットだったからだ。
「買っちゃうよねえ~! フィギュアついてるのペアチケだけって言われたらねえ」
きっしっしと歯を見せる。
「映画おごるから行かない? って英二くんに声かけようと思ってた。ほんとは前売り、ずっと前に買ってたんだけど今日まで言いだすタイミングがなくって~」
言う内容までそっくりではないか。
僕もそう言うつもりだったんだ、と英二は明かして、
「じゃああの……一回は僕らで行くとして、あと、どうしよう」
こうしよう、とののこは言った。
「吹替と字幕で二回観るとか!」
「いいの? ほら、たとえば七瀬さんにあげるとか」
ののこの提案が最良とわかっているのに、つい英二は言ってしまう。でもののこは即答した。
「あおいちゃんはホラーとか怪獣の映画は好きじゃないし、それに」
とっておきの、太陽みたいな笑顔で言う。
「怪獣映画は、英二くんと行くのが絶対楽しいと思うから!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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