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【修学旅行】アッツイ、タイに行きたいッ!
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●二日目:バンコク三大寺院・その3
水上バスでチャオプラヤ川を渡り、三大寺院最後のワット・ポーに着いたのは午後も深まったころだった。
バンコク市内をうねり流れるチャオプラヤ川がちょうどカーブする地点、ワット・プラケオやワット・ポーの対岸に、かの暁の寺院は佇んでいる。『暁の』と呼ばれるが、夕暮れ時の姿が特に美しいと言われている寺院だ。中央の大きな百合の花を逆さにしたような白い仏塔には、赤や青や緑の陶器片で花々や神々の姿がモザイク状に描かれている。その中央の仏塔を四つの小仏塔が囲んでそびえる姿は、タイの通貨である10バーツ硬貨の裏に刻まれるほど美しい。
「アユタヤ王朝時代には、ワット・マコークと呼ばれる小さな寺院だったらしいんだけど、1779年にトンブリ王朝を開いたシャム国王タークシンが、ラオスとの戦いで戦利品として持ち帰ったエメラルド仏を祀る王室寺院にするよう命じて、名前も夜明けを意味するワット・チェーンに改名されたんだって」
佐藤 英二
がパンフレットを読み上げる。
「エメラルド仏ってはじめに行ったエメラルド寺院にあった仏様のこと?」
野々 ののこ
が問い返すので、英二はそう、と頷いた。
「タークシン王の死後、次のチャクリー王朝が開かれて、王室寺院もエメラルド仏も対岸のワット・プラケオに移った、という経緯らしいよ。そのときまた名前が変わってワット・アルンになったんだって」
王朝、なんて言われても現代日本人である自分たちにはあまりピンとこないけれど、語り継がれるようないろいろな人や民族の対立があったりしたのだろう。
「そう言えば、ワット・アルンでタイの民族衣装を着れるそうだよ。普段ならコスプレとか遠慮するところだけど……折角の修学旅行での機会だし体験してみない?」
英二が貸衣装屋を指さすと、歴史の話で目が虚ろになりつつあったののこが、元気を取り戻した。
「民族衣装! 着てみたい!」
そんなわけでお着替えタイム。
店の前に再び姿を現したとき、英二は白い襟つきの麻のシャツに深緑色の布を肩から垂らした男性の正装『スア・プララーチャターン』、ののこは蒲公英色の艶やかな布を片方の肩から斜めに巻いた女性の正装『シワーライ』という出で立ちになっていた。
「よく似合ってるよ、野々さん」
「でしょっ。英二くんもタイの人みたいだよ!」
同じように民族衣装に着替えた女生徒に頼んで、夕日と寺院を背景に並んで記念写真を撮ってもらう。
(ちょっと照れくさいけど)
きっと良い修学旅行の思い出になるだろう。
◇
女友達といっしょに民族衣装に着替えた
羽生 碧南
は、ののこと英二に頼まれてシャッターを切ったあと、お返しに写真を撮ってもらったり、スマホで自撮りしたりと忙しかった。
「碧南に合う服があってよかったね」
「そうそう。碧南ってばこの国の人の平均よりずっと背が高いんだもの」
「観光に来た欧米人の女性もいるから、180センチサイズも普通にあるんだって」
友人たちと交わし合う姦しい会話も、これぞ修学旅行といった趣で楽しい。
碧南は友人たちといっしょに目線を上げた。
「噂には聞いていたけれど、実際にこの目で見ると夕暮れの寺院、美しいね――あ、写真、撮りましょうか?」
暁色のシワーライの
恵御納 夏朝
と、宵闇色のシワーライの
恵御納 夏夜
が、互いに写真を撮り合っていて背景の寺院を入れづらそうにしていたので声を掛ける。
寺院をバックに、ちょうどよい位置に立って貰って。
「撮りますよー。はい、チーズ」
碧南は2、3枚シャッターを切ってカメラを返す。
「確認してもらえますか?」
「うん。いい感じです。……あ、猫さんも映ってる」
最後の一枚に、通りかかりの猫が映り込んでいて夏朝は嬉しくなる。
「ありがとう」
「どういたしまして」
碧南たち女子グループと別れて、夏朝と夏夜はゆっくりとあたりを散策する。
「こうやって普段着ない衣装を着れるのも旅の楽しみ、だね」
夏夜は肩に斜め掛けした柔らかい夜色の布をちょっと摘まむと、夏朝も同じような仕草をして微笑んだ。
「そうだね」
日が傾いて、風がすこし涼しくなった。
川を渡る風が民族衣装の裾を揺らすのを、夏朝も夏夜も心地良く感じていた。
◇
折角だからと勿忘草色の民族衣装に着替えて、夕日を金色に映しこむチャオプラヤ川を眺めていた
鴻上 彰尋
は、視界に飛び込んできた少女の姿にドキリと心臓を高鳴らせた。
夕暮れ時の白き塔を背に、彼女は佇んでいた。
自分と揃いであつらえたかのような勿忘草色のシワーライを纏った
七夜 あおい
だった。
異国、タイ。
正規の手続きで海外を訪れるのははじめての彰尋にとってこの修学旅行は、神魂や不思議な力によって起きるファンタジーじみた事件よりささやかながらも特別な――現実を生きるひとりの青年の足跡としての――意味があった。
テレビでしか見たことのない世界を旅する。
しかも高校の同級生たち……とりわけ、想い人であるあおいと一緒に。
そのことが、嬉しい。
身体の奥から静かな泡が湧きたつような喜びを、彰尋は密かに感じていた。
多くは望まない、けれど旅行中のどこかで、少しでも二人きりで過ごせたら――。
その願いが突如叶う瞬間が来たとき、願っていたにもかかわらず戸惑わずにはいられなかった。
彼女は、栗色の髪を高く結い上げ頭上には金の冠を載せて、まるで異国の姫のようだった。
白いうなじと産毛までもが夕日に照らされ金色に輝いて見える。
その姿があまりにも眩しかったので、彰尋は思わず目を眇めた。
「あおいさん……」
素敵だ、と伝えたかったが、振り向いた瞳の青に射竦められ言葉にならない。
「写真、撮ろっか!」
彼女が笑む。やっとのことで頷く。
あおいが左手に構えたスマホのカメラにおさまるよう、身体どうしを近づけるのが気恥ずかしい。
(夕陽に照らされるワット・アルンもあおいさんも、眩しい)
夕暮れ時で良かったと思った。
夕日の赤が、頬の火照りを誤魔化してくれるだろうと思えたから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月24日
参加申し込みの期限
2021年07月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年07月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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