this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
幽霊猫とお化けの国 第二幕:人形島の鬼ごっこ
<< もどる
1
2
3
4
5
◆
「この、はなしなさぁい……っ!」
捕まえられてなおジタバタともがくメモワに、夏朝は抱きしめた手は緩めずに声をかけた。
「メモワさん達が恨むのも呪うのも仕方ないとは思う。ここに着くまでも着いてからも、色んな事があったんだろうし。でも……」
「でも君は、そもそも呪いの人形なんかじゃないんだろ?」
夏朝の言葉を継ぐようにして声をかけたのは、修だった。メモワに歩み寄り、しゃがみこんで視線を合わせる。
「玄関でクリストファーと話していた時、君は嫌そうだった。『さんざん呪いだなんだって言っておいて』ってね。それは君が呪いの人形なんかじゃないからだ。そうだろ?」
メモワは口をパクパクさせ、そのたびに視線をあちこちに飛ばして首を振った。
求めていた言葉をかけられて、けれどそれを受け入れられなくて苦しんでいるような。
「そうよ……! わた、わたくしはっ、呪いの人形なんかじゃ、でも――」
修がメモワの視線を追った先には、部屋の中に飾られた写真があった。「でも」という言葉、「さんざん呪いだなんだ」と、自分で口にしたこと。
察するに写真の少女は、呪いの人形として持ち主を転々としてきたメモワを受け入れてくれたのだろう。しかしその彼女もまた、不運にも。
「俺達は君の事を名前しか知らないが、君が『呪いの人形』という扱い苦しんでいることはわかる。だから教えてほしいんだ。呪いの人形なんていうレッテルじゃない、君自身のことを」
笑いかける修に、メモワはぐしゃぐしゃと髪をかきむしる。すでに夏朝は手を離しているのだが、メモワに逃げる様子はない。
そんなメモワに、「あの~」と紫苑が声をかけた。
「今更な質問になるんですけど、呪いの人形って具体的にはどういうのを言うんでしょうか?」
えっ、と。誰が言った気がした。
ああやっぱりそういう反応が……と思いながらも、紫苑は言葉を続けた。
「なんだか皆さん知ってる風な雰囲気でしたから合わせていたんですけど、正直よく分からないんですよね……。メモワさんに聞いてみようかと思っていたんですが、声をかけるタイミングがずっとなくて」
紙をぐしゃぐしゃやっていたメモワの手は完全に止まっていて、そのうえ紫苑以外のその場の面々と顔を合わせていた。ややあってから、
「それは……えっと、私を買った家で不幸が次々起きたり……とか。わたくしは違うけど、夜な夜な髪が伸びる……とか」
「はぁ、なるほど……? 髪が伸びたら手入れしてあげればいいだけだし、不幸に至っては単純に運が偶々悪い時期と重なっただけに思えますけど? この館の皆さんも、メモワさんも、普通のお人形では?」
彼女の言葉は身も蓋もないようで、しかし真理をついたものでもった。呪いとはつまり、無関係なはずの物事の間に因果関係を見出してしまう心理なのだから。
そして今のメモワは、嫌がりつつも自分自身でその因果を見出してしまってはいなかったか。
紫苑が「私今変なこと言いました?」と言いたげに首を傾げたのと、メモワがどこか戸惑ったように、泣きそうに笑ったのはおおよそ一緒だった。
修と同じようにメモワに視線をあわせ、サキリがふっと笑いかけ、
「巫部の言う通りじゃないかい? 僕もメモワはゴーストになっただけの普通のドールで、素敵なレディだと思うよ」
海がさらさらとペンを走らせ、スケッチブックをメモワに見せ、
『いっしょにいこうよ いままではわからないけど、これからはきっとたのしいよ』
「私も! 私もメモワさんともっとお話したい! それに人形のみんなのことも教えてほしい!」
アピールするように、小枝がひょこひょこ飛び跳ねる。
やがて、メモワが小さな声で呟いた。ふんと軽く鼻を鳴らして、袖で目元を隠すようにしながらだったけれど。
「仕方ないわねぇ……捕まえられちゃったし、ついていってあげるわよぉ」
その時、メモワのドレスの袖口から一枚の紙がはらりとこぼれる。
はらはらと舞うソレが落ちたのは、追ってきた神無の足下だった。
「これは……」
拾い上げてみれば、それは、彼女がメモワに宛ててメッセージを書き記した紙だった。
昔の人間たちがメモワにしてきたこと、他人の不運を彼女のせいして押し付けてきたことへの謝罪。神無たちはメモワを呪いの人形ではなく、一人のゴーストとして接するつもりだということ。
紙にはきっちりとした折り目がついていた。神無が書いたときにはなかったものだ。きっとメモワはきちんと中身を読んで、たたんで、袖の中にしまっていたのだろう。
「ねえメモワ。書いた通りだったじゃない?」
神無の口元に、かすかに笑みが浮かんだ。
――かくして、人形島の鬼ごっこは幕を閉じた。
島を出発するラグドール号には、人形の乗組員が大勢加わっていた。
<< もどる
1
2
3
4
5
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
風雅宿
ファンレターはマスターページから!
――と、いうわけで。
人形島の鬼ごっこはいかがでしたでしょうか。
お楽しみ頂けたのでしたら幸いです。
そして第一回から長らくおまたせしてしまったにも関わらず、ご参加いただきありがとうございました……!
それでは、また幽霊船でお会いしましょう……!
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
幽霊猫とお化けの国 第二幕:人形島の鬼ごっこ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
前回シナリオ
幽霊猫とお化けの国
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年06月29日
参加申し込みの期限
2021年07月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年07月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!