なめこ・つちのこ・大戦争！｜リアクション

なめこ・つちのこ・大戦争！

●戦いの行方は

　佐和崎紗月と初瀬川理緒のぶつかり合いを見たなめこ王国軍、つちのこ帝国軍は掩護をしようと近づくが、
「私達の戦いの邪魔をしないで！」
「これはなめこ、つちのこの戦いじゃない。私と紗月の愛をかけた戦いなのよ！」
　手出し無用、と制止された。
　
　つちのこチャリオットに乗りながら、響蒼留人は２人の勝負を窺う。
　理緒が口にした「愛をかけた勝負」というのは、なめこ愛とつちのこ愛のことかと思いながら。
「俺としては、どっちでもいい。なめこもつちのこも美味いし」
「同感や。ぶっちゃけ、どっちでもええ」
　今の気分はなめこ、という理由でなめこ王国軍についた鹿園斐美は、同意見の蒼留人に興味を持った。
「今更こう言うんもなんやけど、どっちが勝ってもええんちゃう？」
　そう言いながら、拾い集めたなめこの山とつちのこの里を食べる。
「食べる？」
「ああ。なんでこうなったんだかだ」
　話しているうちに気が合った２人は、斐美が拾い集めたなめこの山、つちのこの里を食べながら休戦。

「わ、私は……なめこの山派として……ま、負けない……！」
「私だって……つちのこ愛にかけて……紗月に……負けるわけには……！」
　何度目かのぶつかり合いの末、２人は同時に倒れた。
「なめこ王国軍のために戦った助っ人の死を無駄にするな！」
「つちのこ愛に溢れた戦士の弔い合戦だ！」
　倒れている２人の側で、なめこ王国軍とつちのこ帝国軍の戦いは更に激しさを増した。
　私達、死んでいないんだけど……！　と紗月と理緒は、息絶え絶え状態で同時に突っ込んだ。

「あー、もうめんどい！　ちゃっちゃと終わらせよ！」
「いつまでも終わらないのはな……。さっきは一緒に菓子食った仲だが、今から敵同士に戻るぞ」
　休憩していた斐美と蒼留人が動き出す。
　早く持ち場につけ！　という両軍の怒声が響く中、２人は各陣営に戻った。
　その後は、両軍入り乱れの混戦状態。
　つちのこ戦士を次々と組み技でぶん投げた斐美。
　なめこソルジャーをつちのこソードで斬りまくった蒼留人の奮闘で、両軍の戦力は減少していった。
　このままでは負けてしまう、というのが両軍は感じ取った。

　長時間の戦いで著しい戦力不足に陥った両軍が出した結論は、戦力を補充するため撤退、というものだった。
　斐美の奮闘で、なめこ王国軍の戦況のほうが僅差で有利になっているが。

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