ハッピーバースデー！　４月☆｜リアクション

ハッピーバースデー！　４月☆

☆８日　らっかみの片割れ

「夕方までには撫でた……もふりた……祝いたいな」
　夏朝が探していたのは、テオドロス・バルツァ。通称テオだ。
　テオの姿を探していた夏朝は、寝子高の中庭でその姿を見つけた。
『何か用か』
「うん。テオ君、お誕生日おめでとう」
　そう言って夏朝は、迷子札もついた猫用の首輪を差し出す。
『……オレにこれをつけろって？』
　仏頂面のテオに、夏朝は説明する。
「ひっかかったら外れる安全仕様だよ……何かあったら、ひっかけて外して目印に……とか」
『ま、もらっといてやるか』
　気のない返事をしつつ、まんざらでもなさそうなテオだった。
　