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幽霊屋敷のハイドアンドシーク
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●喝采の代わりに●
食堂に一歩踏み入ると、まず目に入ったのは埃と蜘蛛の巣に飾り立てられた大テーブルだった。もう誰もここで食事を取らなくなって、何十年、いや、何百年だろうか? 暗闇に慣れ始めた目でその様子を見ながら、
佐藤 良守
は過去に思いを馳せ――
「そんな余裕があるかっ! どうしてこうなった……!」
ているように見えて、その実、食堂に踏み込んだ瞬間に腐った床板を踏み抜きかけた所為で、暫く動けなくなっていただけだった。本当は幽霊話なんかは苦手な性質で、今回も参加する心算はなかったのだが、この幽霊話をぽろっと職場の先輩に洩らしてしまったのが運の尽き。そういった付き合いも勉強の内だと丁寧に諭され、参加しない訳にも行かなくなってしまったという、経緯があった。
「私の春色の脳細胞が今、ビビっとー!」
「!?」
進むか戻るか、どうしようと悩む佐藤の後ろから、明るい声と共に登場したのは
不破 ふわり
。その鳶色の目が佐藤を見つけて、やっぱりこの部屋ですよね! と懐っこく同意を求めた。曖昧にああ、とか、うん、とか返す佐藤を横目に、ふわりはずんずん部屋の奥へと進んでいく。
「あの、すみません……っ」
ただ、ふわりのお陰で何となく空気が和らいだ気がする。続いて行くか、と踏み出しかけた佐藤に、おずおずと声をかける人があった。振り返れば、
常葉 治
の遠慮がちな視線が、佐藤を見ている。首を傾げて見せる佐藤に、常葉はしどろもどろに口を開いた。
「この部屋の、多分、暖炉が二つ目の答え、だと思うんですが……」
「あぁ、そうだな……。他にそれらしいものも無いし」
「ですよね! でも、ちょっとその、思った以上に雰囲気が怖い、と言うか……!」
だから一緒に入ってくれないか、と頭を下げる常葉。よくよく見ると微妙に涙目になっている。何となくだが覚えのある、恐らくは同じ科の同級生だろう常葉の頼みを断る理由も無ければ、承諾の一言と共に頷き。二人は暖炉の方へとそろそろ進んで行く。
「よーし、到着ですよ! あっ、ほらほらあっちに立派な暖炉がありました。どーです、私の推理!」
「あぁ、本当だね。流石だな、屋敷野」
「褒められたのは嬉しいですが、ちょっとどーでも良さそーに聞こえたのは私だけでしょうか!」
「気のせいだよ。それよりほら、触って『捕まえた』って言うまでがかくれんぼ、じゃないか?」
更に後から、元気よく食堂に踏み入ったのは
屋敷野 梢
と
逆巻 天野
。道中、胸を張って推理を披露する屋敷野に、逆巻は優しく相槌を打ちつつ聞いていた。ただ、それが優しすぎたというか、一定の調子のまま大きく上下はしなかったものだから、ここに来て、程々にいなされているだけなのでは、と疑惑の目で屋敷野に見つめられることになる。
その視線もさらりとかわして、逆巻は暖炉へと目を向けた。既に、何人かの生徒達が周辺に集まっていて、行こうかと屋敷野に声をかけ、その一団に混ざりに行く。
「今度こそ答えはTV以外有り得ません!」
「え、えぇっ、今暖炉見てましたよね!?」
今回のヒントによる答えを全てTVだと信じてやまないふわりの断言に、おろおろとしつつもツッコミを入れる常葉。佐藤はと言うと、もう早めに終わらせてしまいたくて、既に暖炉の外枠に手をかけている。
「皆さんお揃いですねっ。折角だし、せーので捕まえたって言ってみませんか?」
そこに辿り着いた屋敷野の提案に、皆それぞれ――ある筈のないTVを探しに部屋の中をうろうろし始めたふわりを除き――肯定を返し、暖炉に触れる。
「せーのっ!」
『捕まえた!』
そして声を合わせて唱和した。次の瞬間、暖炉の中の灰がぶわりと舞い上がる。
男と女の悲鳴が一つずつ、食堂から響いた。
●振るう腕、失くして久しく●
恐らくは食材の搬入に使っていたのであろうキッチンの裏口は、蝶番が一つ外れてしまっていて、夜風が吹く度にぎぃぎぃと鳴く。隙間風が唸る声は人間のそれにも時折聞こえて、恐怖に対して敏感な人物であれば、それだけで思わず足を止めてしまうだろう。
それだけでも十分に恐怖を掻き立てるシチュエーションであったが、今夜は一味違った。
――バリ、バリ、バキン。
固い物を無理矢理砕いているような音が、一定のペースで続いている。その不気味な音にいち早く気付いたのは、意気揚々とキッチンにやってきた
風雲児 轟
だった。ヘッドライトをつけた頭を傾けつつ、しかし気丈な彼は一瞬考えただけで、あっさりと室内に踏み込んだ。
「なんか凄い音がするな! 床が抜けたか? 大丈夫かー!」
「おォ? いやァ、大丈夫でありまずよゥ~? ちょっど腹は減っでおりまずがァァ~」
風雲児が躊躇なく音の発生源に近づいていくと、ライトに照らされたのはまず、黄色い瞳。続いてしゃがみ込んでいた
茨姓 歩
の姿全体が浮かび上がる。その周辺には、乾物らしいものの残骸が幾つか散らばっていた。
「空腹か、それは辛い……うおっ顔色悪いな! 大丈夫か!」
「ぞうでありまずかァァ~? ごれでデフォルトと言う奴でずよォ」
「そうか、ならいいんだ! しかし、流石に廃墟、何処も埃っぽいな」
ここに登場したのが風雲児以外の人間であれば、悲鳴まではなくとも息を呑む音一つぐらいはしたのかもしれない。が、彼は全く違和感なく、茨姓と会話を成立させ、心配する余裕まで持っていた。豪胆なその性格が丁度嵌った、と言うべきか。兎角、ホラームードが一転和やかになって来た所で、何人かの足音が聞こえて来る。
「幽霊さんやーい。どこにいるのかなー?」
「おっ、ここかキッチンってのは! へぇ、中々に広いな」
「わわわ、ちょっと待って……!」
新たな人影は二つと、遅れて一つ。
千鳥 雅人
と
クロウディア・W
は、それぞれ別の方向から、丁度同時ぐらいのタイミングでキッチンにやってきた。その後ろからおっかなびっくりといった風に追いかけて来たのは、
結城 正義
だ。結城は入り口で立ち止まり、中を慎重に見回していたが、二人がすいすいと入っていってしまうのを見ると、慌てて追いかけようとする。しかし、壊れかけの床板に足を取られて、バランスを崩してしまう。
「いたた……あ、あれ? これって……」
転んだ拍子に、結城の手に触れるものがある。その正体は、後に。さて一方、部屋の奥に進んだ彼らは。
「食べ物が沢山の場所、って事なら冷蔵庫……だけど、空っぽだね」
「その中は最初がら何もながっだでありまずよゥ」
「そうなんだ? じゃあ、違う場所かなあ」
きょろきょろと辺りに視線を移ろわせる千鳥。そういえばヒントには続きがあったような……と思い返していると、風雲児が高らかに声を上げる。
「よし皿ゲット! 捕まえたど~!」
残されていた大皿を掲げ、自信に満ちた顔で宣言をする―― が、応える声はない。いや、外で野良猫が一度にゃーと鳴いた。それだけだった。がくりと肩を落とす風雲児。
「くっ、これがミスリードって奴か! やるな、幽霊……!」
「あっはっは、リアクション面白ぇなーお前! 皿ねえ、その発想はちょっと無かったぜ。確かに皿の上で切り分ける料理もあるわな」
そんな風雲児の様子に明るく笑いつつ、クロウディアはすっかり水垢と砂で曇ってしまったシンクに近付いた。まるで洗い物の最中に放り出されたように、その中には割れた食器が幾つか残っている。そして、目当ての物もそこに。所々が腐食しつつある、大きなまな板が、ぽつねんと存在していた。千鳥もまた、それに気付いてやって来る。
「あ。やっぱり、これっぽいよね?」
「だなぁ。んじゃ、いっちょ幽霊のご尊顔を拝見と行くか」
風雲児や結城、茨姓など、他の面々も集まってくる中、二人はまな板の端に軽く触れる。
『捕まえた!』
朗々と響き渡る声にこたえるように、きゃたきゃたと楽しげな笑い声が頭上から響いた。視線を向ければ、肩で髪を切り揃えた女性が、半透明に浮かびながら腹を抱えて笑っている。
『あはははっ、せいかーいですよー!』
そうして、それはもう嬉しげにそう言ったのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ハチマル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年11月27日
参加申し込みの期限
2012年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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