this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
幽霊屋敷のハイドアンドシーク
1
2
3
4
5
つぎへ >>
●もういいかい? の声は無くとも●
暦の上では春になって久しくとも、夜風は冷たく、冬の余韻を微かに思わせる。黒い夜空には、まあるい月がひとつ、ぽっかりと浮かんでいた。その金色に照らされる廃洋館は、なんとも淋しげな雰囲気を湛えて佇む。呼びかけに集まった総勢30名の生徒達が、今、その洋館を見上げていた。
やがて、誰からともなく、決して不愉快な騒音とならないように皆なんとなく気を遣いながら、洋館の中へ一人また一人と乗り込んで行く。その中の一人、
綾辻 綾花
は、数歩離れた場所で待っている
七夜 あおい
を振り返った。
「それじゃ、あおいちゃん、行って来るね!」
「うん、行ってらっしゃい! 本当に怖いことなんかは無いと思うけど、気を付けて」
用意してきたLEDランタンに明かりを灯し、ガッツポーズと一緒に掲げて見せれば、七夜からは笑顔と言葉が返った。それに後押しされるように、意気揚々と洋館内部へ向かう。やがてそんな生徒達の姿も疎らになった頃、保温バッグに詰めた魔法瓶を確認していた七夜に、
八神 修
は声をかけた。
「なあ、七夜。ちょっと構わないか」
「うん? どうしたの、修君」
首を傾げる七夜に、幽霊達の為に飲み物を分けて貰えないだろうか、と尋ねる。実際に飲んだりする事は出来なくても、香りぐらいは感じられるかもしれないから、と続けて言葉を重ねると、七夜は名案だね! と手を叩いて賛同した。それから小ぶりな魔法瓶を一つバッグから取り出すと、それを八神に託す。八神は魔法瓶を受け取ると礼を言い、洋館の中に入って行くのだった。
●歓喜と共に歓迎を●
「わ、本当にくらーい! なんかドキドキしちゃうねー」
エントランスホールは、30人が一遍に入ってもまだ余裕がある程に広い。ビーズや、宝石を模したプラスチックのパーツで愛らしく飾り立てられたデコ懐中電灯のスイッチを入れながら、
神鍋 彩守
は声を零した。よくお祭りの夜店等で見かける、淡く光る腕輪も確り装着して暗闇対策は万全だ。早速、ぱたぱたとエントランスから2階に続く階段を上る――が、ふと気付けば一番下まで戻っている。何度か挑戦したが、どうも何かしらの力が働いているようで、目視は出来るのに、階段の天辺に辿り着く事は出来なかった。
「んー、手摺の一番上かと思ったんだけどなー?」
何度かのチャレンジを経て、無理らしいと納得した神鍋は、仕方なく階段の中ほどに佇んで腕を組んだ。もう一度ヒントを考え直そうと紙を広げる神鍋に、声をかけたのは
上泉 睡蓮
。手にLEDランタンを持ち、薄らと照らされる様子は、明るい太陽の下で見るのとはまた違ったミステリアスな雰囲気だ。
「別のヒントも合わせて考えてみましょうよ。たとえば『大きな声』……これは、何かしらの音を出すものである、と考えて良い筈です。ゲームにおける謎解きのセオリー的にも!」
「そういうものなんだ? うーん、でも確かに、私、てっぺんって所だけを見てたかもー」
凛々しい面持ちで、上泉は言い切った。ここでたとえば推理小説等を喩えに出したなら、その整った顔貌に似合う発言になったのであろうが、一歩外してしまうのが彼女が彼女たる所以である。上泉と神鍋が改めてエントランスホールに下りて来ると、やや奥まった部屋の角に佇む古ぼけた柱時計と、それを見上げている男子生徒二人の姿があった。
「ん。やっぱりここだと思うか、そこの二人も」
その片方、
御剣 刀
は、やって来た女子達に気付くとそう声を投げる。上泉が、大きく首肯しながら口を開いた。
「そうですねっ。長針と短針が追いかけっこをしてる、と見えますし……」
「あぁ。そして、キリの良い時間になれば音が鳴って知らせるタイプの時計もある」
男子生徒のもう一人、八神が補足するように言葉を添えると、神鍋もぴんときた表情で手を打つ。
「あっ。てっぺん、つまり12時だー! 12時だけ特に大きく鳴ったりするのも、あるもんねー」
「なんだか童謡を思い出すな。今はもう動かない……こいつも止まってしまってるようだ」
御剣が、すっかり土埃で汚れてしまった硝子部分に手を触れる。軽く掌で払ってみると、振り子と露出した機械部分が見えた。パーツが幾つか欠けているように見えたが、修復不能とまでは行かなさそうだ。専門家に見せれば何とかなるか、と御剣は思案する。他の面々も、それぞれ順に古びた柱時計に手を触れた。何となく、一同緊張した面持ちで顔を見合わせ、そして――。
「捕まえましたっ」
「つっかまえたー!」
「……捕まえた」
「捕まえたよ」
同時に上がった声。僅かな静寂の後、ふわっと生暖かい風が吹き抜ける。そう感じた次の瞬間、彼らの後方からころころと鈴を転がすような女性の笑い声が聞こえてきた。
『うふふふふ、だいせいかーい、でございます!』
振り返れば、腰ほどまである髪を柔らかく巻いた半透明な女性が、驚いて目を丸くする生徒たちの目の前で微笑んでいた。
一方その頃。一階廊下の中ほど辺りで、懐中電灯を片手に辺りを見回している小柄な人影があった。
不破 正義
は壁や天井を懐中電灯で照らしつつ、心中で幽霊なんて居る訳が無いとひとりごちる。では、何故ここに彼が居るのかと言えば。
「よしっ。……こんなに暗いからなー、花火でもしたら楽しいかなー、落書きもいいなー!」
それは幽霊がいない事を証明する為。TVの心霊特集なんかでありがちな、花火で騒ぐ、落書きをする、という事を実際にやる訳には行かないので、言葉だけでそう騒いでみて、幽霊が出ないか試す為だ。ヒントに該当するような場所でやるのが一番かと思っていたが、そういう場所では真面目に探している生徒の数が多く、その中で一人騒ぐ事は出来なさそうだった。
そして不破の声に応えたのは、
「させません……っ!」
凛とした、少しばかり震える女性の声と、不破の持つ懐中電灯を叩き落す白い手。驚いた拍子に壁に背中をぶつけながら、不破が見据える先に
くー・りゅーと
の姿があった。目を白黒させる不破の前で、りゅーとは捲くし立てる。
「ダメです、そんな、花火なんてっ! びっくりして怪我なんかしたらどうするんですか!」
「け、怪我? いや、あいつらって怪我するの……?」
「します、当然です! それに落書きも……そんなに動物の顔に眉毛を書き足したいんですか! 無くても可愛いじゃないですか!」
この辺りで会話の噛み合わなさに気付いて、不破が慌てて手を正面に突き出し『待った』のジェスチャーを取る。びくっと身体を震わせて言葉を止めるりゅーとに、何とも言えない罪悪感を覚えながら、不破は努めて冷静に声を出した。
「幽霊探しに来たんじゃないのか、君」
「え? ……。……幽霊?」
きょとーんと目を丸くして、りゅーとは首を傾げる。何を言おう彼女、今回の手紙は幽霊ではなく、囚われの動物からのヘルプコールだと受け取っていたのだ。それ故の齟齬。気の抜けてしまった不破は、改めてりゅーとへ今回の主旨を説明してやる。
「幽霊なんか居る筈ないけど、文字を書く動物はもっと居ないと思う……」
「そ、そうでしょうか。かわいそうな動物なんか居なかったと言うなら、それは嬉しい事ですけど……あ、あっ、でもほら、そこに!」
その時、りゅーとの目が何かを見つけた。真っ直ぐに廊下の奥を指差すりゅーとにつられるように不破が視線を向けたそこに、一瞬。ぼんやりと揺れる青い火が二つ灯って、消えていった。何と表現していいかも解らない、冷たい空気を置き土産に。
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
幽霊屋敷のハイドアンドシーク
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
ハチマル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年11月27日
参加申し込みの期限
2012年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!