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【新年度】サクラサク、ひとつ大人になる四月
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●エピローグ
「おかしい」
半眼で呻くのは、本日入学したての
猫屋敷 姫
。
放課後、校内や部活を見学して回っていたのだが気づけば両脇に猫を抱え、頭も肩も猫に踏まれまくっている。高校生とはこうも猫まみれになる職業であったか? 否! たぶん否である!
思えば入学式の時もホームルームの時も、姫は猫を抱えていた。なぜならば寄ってくるからだ。寄ってくるから仕方ないのだ。そんな有様の生徒が何人もいるというのに入学式もホームルームもつつがなく進行するとは、そっちの方が驚きである。
「少しはツッコもうです、寝子高生」
「あっハイ。スミマセン」
誰へともない独り言に返事があり、誰かと思って顔の前の猫をかき分けると、そこには同じように猫まみれになった3年生の先輩――
万条 幸次
がいた。
「1年生? ずいぶん懐いてるけど……君の家の猫?」
「あ、うちの飼い猫ちゃうです」
猫屋敷に飼い猫はいない。たまによそんちの飼い猫もやってくるが。
「ふむふむ……先輩さん、猫好きですね?」
「わかる?」
「わかるですよ、匂いがするです」
ドヤ顔で姫がいうので、どんな匂いだろう~と幸次は自分の腕を嗅いでみる。よくわからない。だが、もし猫好きの匂いというものがあるなら、目の前の姫も同じ匂いを発しているのだろう。なにしろ千猫万来状態なのはお互い様だし、
「あ、どうぞ好きにもふるといいです。どこぞの野良か私にもわからんです」
などと平然と言ってのけるところがもう、猫慣れしまくっている人間のふるまいだ。
「あの~もしよかったら」
幸次は彼女を校長室に誘った。何故ならば彼はちょうど、校長室の三匹の猫、イーピン・こしあん・ゆきに会いに行くところだったからだ。きっとこの子も――まとわりついている猫たちも――校長室が好きになるのでは、と思ったのである。
「こんにちはー……っといたいた」
校長室のドアを開けると、猫たちは窓の下の日当たりのいい場所で日向ぼっこをしていた。
「チャオ♪ いらっしゃい、猫のお客さんもいっぱいだね。ゆっくりしていっていいよ、ほっほっほ」
雨宮 草太郎
校長は立派なお腹を楽し気に揺らして二人を招き入れてくれる。
ふたりに集っていた猫たちが校長室に置かれたキャットタワーを見つけて体から飛び降り、遊びはじめたのをいいことに、幸次は校長室の猫たちのほうに近寄って行った。
「イーピンは相変わらずそのポジションで、こしあん……ちょっと太ったんじゃない? ユキは今日毛並みのコンディションがいい感じ」
おや、と姫がユキのお腹に目を止める。
「この子はお腹に赤ちゃんがいるですね。どれどれ、いい子が産まれますように」
姫はユキのお腹を優しく撫でてやる。そのすきに幸次はそっと目を閉じて、ろっこん<猫チェンジ>の進化能力を発動させた。これでネコ科の動物と会話が出来る。
「三匹と会ったのは入学してすぐだったよね。あの時はものすごーく小さかったのに、二年もたてばみんな立派な成猫だ」
『そうだにゃあ』
お母さんになるユキが返事をする。姫や校長先生の耳には、ただ「にゃあん」と聞こえているのだろうが、幸次には人間が話すのと同じように聞こえている。
『あなたたちはまだ大人にならないのかにゃ?』
「まだ大人にはならないけれど、三年生にはなったよ。クラスに猫好き仲間が多くてさ、野々さんとか」
新入生にも猫好きはいるみたいだよ、と姫の方を横目で見る。
「担任の雛鶴先生は新任で三年生持ちだって。ホームルームの時にやる気は溢れてるって感じがしたから大丈夫たと思うけどね……」
幸次がとりとめもなく猫とおしゃべりしている間に、姫が校長先生にここで猫たちに餌をあげていいか交渉した。校長先生が快諾したので、姫は鞄から皿とお徳用猫カリカリを取り出す。入学式の日の新入生の鞄にそんなものが入っているとは驚きだが、寝子島で猫と共に生きる一族と代々伝えられているという猫屋敷家の者としては当然のことである。
猫カリカリの袋を見た途端、猫たちは興奮した様子で姫に集って来た。
「はいはーいおちついて」
皿をトントントンと鳴らし、カリカリをザラザラと皿に盛る。
もうそこからは戦争だ。校長室の三匹と、姫と幸次が連れてきた何十匹かの猫たちによる餌争奪戦である。
「おちついてお食べ。ほら、おまえはもう食べすぎ。小さい子にも分けてやるですよ」
そんなことを言いながらよくよく眺めてみると、猫屋敷の家に来る子も混じっている。
「猫ネットワークで私をご紹介されたか。お爺さんなら詳しいことわかるですが……やれやれ。忙しくなりそうです」
一方幸次は、猫たちが餌に夢中になっている隙にキャットタワーを点検してみた。
「ずいぶん使い込まれてるなあ。爪とぎ部分もだいぶ傷んでるし……二年も使えばそうなるか。パパ(校長先生)におねだりしてみたら?」
すると皿に顔をつっこんでいたこしあんがちょっとだけ顔を上げて言った。
『それ、お願いしてほしいにゃ! 僕らの言葉は通じないから』
幸次はすぐに校長先生にキャットタワーの新調を進言した。姫も口添えしてくれたのは言うまでもない。
後日、ユキに子猫が産まれ、校長室の新しいキャットタワーには子猫たちが喜んで群がることになるのだが、それはまた別のおはなしである。
<了>
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あとがき
担当マスター:
笈地 行
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございます!
入学式&新年度シナリオを担当させていただきました笈地です。
ののこが寝子島に落っこちてきた入学式から2年。
とうとうののこが高校3年生とは……!
(そのときの入学式の様子はこちら!)
https://rakkami.com/guide/prologue1
新キャラクター・黒白滴ちゃんも登場して、
ののこも最終学年を楽しんでいくことと思います!
はじめましてのキャラクターさん、どうぞ寝子島や寝子高をよろしくです。
長いお付き合いになってきたキャラクターのみなさんもいらっしゃいます。
とくに、ののこと同じ1年生の時から
何度もシナリオでお会いしてきたPCさんが最上級生になるのを描くのは
本当に感慨深かったです!
今年も楽しんでいきましょうねー。
それではまた、次のシナリオでお会いしましょう。笈地でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
34人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年02月06日
参加申し込みの期限
2021年02月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年02月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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