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【お花見】逢ひ見んことは命なりけり
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恵御納 夏朝
と
恵御納 夏夜
、見た目はそっくりだがまとう雰囲気は好対照、太陽と月がともに歩いているかのよう。
服装についても通じる話だ。薄いジャンパーにスカートというコーデこそ同じながら、カラリングはベージュとグリーンの夏朝に対し、夏夜は黒とアッシュの取り合わせなのだった。
けれど仲良し。睦まじく言葉と笑みを、かわしながら歩む気分は上々だ。歩く桜川の川べりが、一面の桜景色なのだからなおさらである。
「こうやって夏夜ちゃんと一緒に並んで歩いて桜見れるの、本当に嬉しい……」
夏朝は夏夜に話しかける。
夏朝の心の奥にいたもうひとりの自分――それが夏夜だ。
念願かない分離をはたしたいま、ふたりは双子の姉妹として桜の季節を楽しんでいるのだった。
いわばドッペルゲンガー、しかし相克しあう存在ではなく、互いを尊重する双子として夏朝と夏夜は共存する道を選んだ。
僕も、と夏夜は言う。
「こうやって分離できて……夏朝と一緒に桜を見れるの、嬉しく思う」
充実した気分だった。
「分離前は、僕自身の体というのはなくて、夏朝の体を貸してもらってたようなものだから」
やっともうひとりの自分――夏朝と手を取り合えるようになったことがたまらなく嬉しく、幸せだ。
優しい陽射しがふたりの、外側も内側もあたためてくれるように感じている。
「あとは猫さんを愛でれたら最高……」
と言いかけて、あれ? と夏朝は行く手を示した。
「煙があがってるね」
「いい匂いがする。バーベキューみたいだ」
夏夜は眼鏡の位置を直す。
もくもくと盛大に煙を上げ、川原でバーベキューを焼いているグループがあるのだった。大半は見知った顔だ。寝子島高校の関係者ばかりだ。体育教師の
浅井 幸太
が紙コップを配っている。ラージサイズの焼き串を
相原 まゆ
が回している。うちわで一生懸命コンロを扇いでいるのは、担任教師の
久保田 美和
ではないか。
「久保田先生、相原先生もいるね」
「いいなぁ……楽しそう」
行ってみる? と夏朝は行った。
「いいのかな」
夏夜は少し尻込みするも、夏朝に手を引かれて歩む。
まもなく美和が気づいて手を振った。
「バーベキューやってるのよ。来ない?」
「ていうか食材、買いすぎてめっちゃ余ってるから~!」
食べるの手伝って~、っていうか減らしてー! とまゆが悲鳴みたいな声を上げた。
「ほら、呼ばれてるよ!」
夏朝は夏夜にほほえみかけた。
「夏夜ちゃんも一緒に食べていこう!」
夏朝は土手を駆け下りた。少し遅れて夏夜も続く。
「ほらほらほら、焼きたて焼きたて、遠慮無用だよ」
じゅうじゅう音を立てている串を、美和とまゆが手渡してくれた。
豪快にぶつ切りした牛肉とタマネギ、ピーマンなんかがランダムにさしてある鉄串、熱々だが持ち手には布が巻いてある。
「先生ありがとう、いただきまーす!」
さっそく夏朝はかぶりついた。
熱い。いぶされてて煙っぽい。でもとっても香ばしいし肉がやわらかい! バーベキューソースもたっぷりかかっている。いくらでももぐもぐできそうだ。
「うん、ありがたく……いただきます」
まゆから串を受け取ると、夏夜はおそるおそる、それでもしっかりと肉をかじった。ちょっと焦げくさいがほのかな甘味がたまらない。
「桜」
「きれいだね」
夏朝と夏夜は串を手に、ならんで桜川を見つめた。
こうして二人組になって、春を楽しめるなんて。
バーベキューグループの人数は徐々に増えつつありますます陽気だ。現役の生徒ばかりではなく卒業生も来ている。
卒業したてのOGとなる
剣崎 エレナ
や、同様にOBになったばかりの
南波 太陽
の姿もあった。
「私が思いますに……」
「いや~、いけてるねえ、最高ッスねえ」
この二人は全然会話がかみあっていないが、それでもずっと話し続けていた。
まだ夏夜は三分の一近く残っているが、夏朝は早くも食べ終えて、
「もう一本もらおうかな……でもその前に!」
デジカメを取り出して、この光景と人々を記録に残すことにした。
「一枚いいですか?」
美和とまゆにカメラを向けた。
「もちろん」
「綺麗に撮ってね!」
と言ってふたり、そろってVサインを繰り出したりする。カメラがくると条件反射のようにVサインをしてしまう世代なのである。これを見て、エレナに太陽までやってきた。
「私もいいかしら?」
「オレもオレも、ウェイウェーイ!」
さらには
鷲尾 礼美
までこちらに意味ありげな視線を向けつつ腕組みして立っているのは、おそらく撮ってもらう気満点だからだろう。
カメラのメモリはたっぷり余裕がある。写せるだけ写させてもらうとしよう。
高校生活のファーストステップは終わろうとしている。
「あー! この一年、なーんにもなかったー!」
歩きながら
有沢 茉奈
が口惜しげに声を上げた。両手はバンザイ、さらに上半身も弓なりにそらせている。かなりの感慨がこめられたポーズであろう。
恋愛に関してという意味だ。
要するに一年かけても彼氏ができなかったのだ。まるっきり。
「なんにもなかった、っていってもねえ……まあ、よくやったとは思うよ、茉奈は」
水上 桜
は苦笑いを返すほかない。
茉奈だって一切努力せずこうなったわけではない。ぱっと思いつくだけでも夏、大晦日、正月、この三つのイベントに戦力を積極投入し彼氏ゲットを目指したのである。
茉奈はその都度いちいち桜を巻き込んでいた。夏も正月も大変だったがきわめつけは大晦日だ。北風吹きすさぶエノコロ岬まで茉奈と連れだって歩き、柵に南京錠をつなぎとめたときの寒さを桜はいまでも忘れていない。
「なんで桜はそう平然としてられるわけー!?」
「なんでそこまであせるわけ? 逆に訊きたい」
よくぞ尋ねてくれたとばかりに茉奈は拳を握って突き上げた。
「だってそれが恋というものだから!」
「いや、相手あっての恋では……?」
恋に恋するというものにしか見えない。
私ら十六歳だよね、まだ?
桜の感覚では、茉奈の気合いの入りぶりは、婚活に必死になっている三十代女子のように見えてしまうのだ。
桜とて恋愛に興味ゼロなわけではなかった。ただ、茉奈ほど強烈な『彼氏ほしい!』というマグマのようなデザイアがないだけだ。いい人がいればいいな、という以上でも以下でもない。
このあたり、同学年同級生だというのに茉奈とは、大きな意識のズレを感じずにはいられなかった。
本日ふたりは桜川の川辺を歩いている。お花見だ。
「茉奈としては彼氏とのデートのほうがよかったんだろうけど、デートっていっても付き合い浅いうちは緊張ばっかりで楽しめないと思うし、それなりに進展してたら今度は花を楽しめないし、花見に限るなら気をつかわない同士で見物するのがコスパ的には一番いいと思うよ」
じゃない? と桜が問いかけてみたものの、茉奈は首を縦にふらなかった。
「桜、恋愛はコスパうんぬんじゃないの。魂の交歓なんだから」
「魂の……はあ、まあ高尚そうでいいね」
コメントらしいコメントが頭に浮かばない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月16日
参加申し込みの期限
2021年01月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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