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寝子島高校
【お花見】逢ひ見んことは命なりけり
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記録的豪雪があったりして、寝子島も今年の冬は厳しかったけど、それでも地元の寒さにくらべればまるっきり温暖だと解理は理解した。
寒さが重い。
ずっしりぎっしりのしかかってくるような冷えなのである。
寝子島高校に入学するまではこれが当然というか普通だったので、いかに故郷の冬が厳しいかを忘れていた。
とりわけその日は吹雪いたので、冬将軍の本気を見た気がしたのだった。
風雪ふき荒れる屋外から二重窓の自宅に入り、三つ指ついてとまではいかずとも、それなりに居住まいを正して解理は両親と相対したという。
「テーマはぶれず、寝子島の謎に絞ったんですよね」
「変に浮ついているより、そのほうが伊賀さんらしいと思うわ」
解理にはまだ経験がないが、企業相手のプレゼンの心境で資料をひろげ自説を説いた。
出だしは好調だった、落神伝説や寝子島の歴史、今起こっているもれいび関連で多少共通点らしきものを指摘し、両親をうなずかせたのだから。
「ところがそこからが厳しかったのです」
実証できる根拠がないと言ったのは母だ。
明確じゃないな、そもそも絶対数が少ないと父も告げた。
「要するに、サンプル不足ということでした。科学的ですよね……詳細ははぶきますがたてつづけに指摘されてしまって」
あのとき解理は、背中にたっぷりと冷や汗をかいたものだ。
「ダメかぁと思いましたよ。正直」
「ご両親が厳しすぎるわけじゃないと思うわ。大事な娘のことですもの、どうしても真剣になるでしょう」
「でも……はは、これはうちの親らしいところですが」
なんと両親も、解理には秘密で寝子島のことを研究していたという。
「たしかに寝子島は不可解な現象っぽいものがあるのは事実、すべての現象を無関係と断言できる根拠もなかった、というのが父母の出した結論らしいんですね」
「さすが伊賀さんのご両親ね」
「それでギリギリ滞在を認めるって感じでした」
なんにせよセーフはセーフなのだ。このとき解理が胸をなで下ろしたのは言うまでもない。
「ただし、島に残るには条件があって……まず、成績は落とさないこと、次に卒業後の生活費は自分で賄うこと、部屋を借りる時の保証人にはなってくれたり最低限の食器や家具は援助するけど、手助けはそれくらいだそうです。あと、長期連休中はちゃんと帰ってくること」
急に責任が増した気がします、と解理が言ったところでふいに貴子が手を差し出した。
「おめでとう」
「え……あ、はい」
おずおずと握る。
「それって、高校を出たら大人として認めるってことよね。立派なご両親だわ。なかなかできないことよ」
うちなんて、と貴子は苦笑いした。
「子どもみたいにだらしない母親なのに、何かというと私を子どもあつかいして服従させようとするんだから。先日もお酒を飲んで急に……あ、いや、これは伊賀さんに話すようなことじゃないわね」
そうなんですか、と解理は言うほかなかった。その先も知りたかったものの、貴子が望まぬ以上、家庭の事情に立ち入るのはためらわれた。
「そんなわけで、卒業後は完全に独立する流れなので、今のうちからバイトを探して貯金しなきゃいけなくて……でも僕にどんな仕事ができるのかなって悩んでて……」
「わかった。学業と両立できるバイトね。私も探してみるわ。学内のバイト募集通知とかあたってみるから。意外とね、年齢不問のものもあるのよ」
「え、そんな、貴子さんの手をわずらわせるわけには」
「なに言ってるの解理さん、私とあなたの仲じゃない」
貴子はにこりとしてカップを口に運んだ
いま、『解理さん』って言ったよね、あれきっと、意図的だ。
嬉しかったし、頼もしかった。
つい声が裏返りそうになったが、それでも解理は落ち着いて宣言する。
「とまあ先の事を考えると期待不安の未来ですけど、それも念願を叶えるのに必要なことと割り切ってひとつずつ積み重ねていきます」
ぺこっと解理に頭を下げる。
「そんなわけで、まだまだここで厄介になりますが、これからもどうか一緒の時間を過ごしていただけると物凄く嬉しいです」
「こちらこそお願いするわ」
よろしくね、と貴子もぺこっと頭を下げた。
解理はしばらく頭を上げられなかった。なんとなく上げづらくて。
貴子も、なかなか顔を上げなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月16日
参加申し込みの期限
2021年01月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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