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【お花見】逢ひ見んことは命なりけり
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修がキーボードをかなであおいが唄う。ののこはタンバリンを叩き、楽しく場を盛り上げた。
最後は客席からもコーラスがつき、ラストのフレーズは軽く引き延ばすかたちにしてしめくくった。
「緊張した……歌詞、ちょっとまちがったかも……」
舞台を降りてもまだ、あおいは顔を上気させている。
「お疲れ様。大丈夫、盛り上がったから問題ないよ」
やってよかっただろ? と修は言う。
「思い出ってのは、こうやって作っていかないと時間だけ過ぎていくからな」
「思い出?」
「そう、心のアルバムにとどめる記憶だ。気がつけばなにもないまま歳だけとるってのは避けたい」
まさか、というようにあおいは言った。
「修くんに限ってはないでしょ、そういうの」
「それは退屈とは無縁、ってことかい?」
「うん」
「そう言ってもらえて光栄だよ」
いつだって自分はあおいにイベントを提供してきたと修は自負している。寝子島神社の初詣、北海道のオーロラ、そしてさっきのステージ――最近に限っても、心のアルバムはすぐ埋まってしまうことだろう。
これからも埋めていきたい。隙間がないくらいに。
「さしあたって次の思い出は、春の遠足あたりになるかな」
レジャーシートに戻ると、
「お茶と桜餅でも買ってこよう」
あおいとののこを残し、修は屋台の方角へ歩み出した。
英二はウーロン茶を飲みきると、桜餅の最後のひとつを口に入れた。
持参したレジャーシートに座って、英二は桜を見上げている。
こういうの、風流って感じがするなあ。
時間がとてもゆっくりと流れているように思う。たしかに桜は散るけれど、来年も再来年もその先も、たぶん百年後だってこうして花を咲かせるのだ。いうなれば桜はずっと同じだ。
でも僕はどうだろうな。
来年の今頃はもう高校生活最後の数日にさしかかっていることだろう。進路も決まっているはずだし、ひょっとしたら寝子島から引っ越す準備に入っているかもしれない。再来年にいたっては見当もつかないし、そこからさらに先ともなれば想像すらできない。
せめて来年にしぼっても、来年の僕は、やっぱりソロでお花見をしているのかな。
それもいいかもしれない。
でも誰かと一緒なら、桜の光景をわかちあえるならそれもいい。
はは、と英二は苦笑してしまった。
なんだか考えがまとまらないや。
やっぱり陽気に当てられているんだろうか、僕は。
舞い落ちた花弁が紙皿に乗った。
シートをしまって歩き出す。
気がついたときには海浜公園の南端、野外ステージの近くまで来ていた。
きっとこういうにぎやかな催しは好きだよね――。
いつの間にかののこの姿を探している。
予想は外れていなかった。
「およ?」
英二くん! とののこが手をあげた。ステージからすればかなり後方、桜の大樹の根元にののこがいたのである。ちょこんとののこが座ったシートには七夜あおいの姿もあった。
「今日はあおいちゃんとお花見だよー」
英二くんは? とののこが訊く。
「僕は、まあソロ花見」
「だったら一緒に観ない? ステージ。いいよねあおいちゃん?」
もちろんと言いながらあおいは立ち上がった。
「ちょっとお手洗い……あと、なんか買ってくるよ。ののこちゃん欲しいものある?」
「特にないなあ」
「英二くんは?」
「僕も……」
そう、とあおいは笑って、
「ちょっとね、変わったもの買いたいから時間かかるかも」
なんだか含みのあることを告げて離れていった。
時間かかるかも、ってどういう意味だろう。まさかふたりっきりにしてくれた……とかないよね?
あおいの背を目で追っていた英二にののこが言った。
「変わったもの、ってなんだと思う? 羊の脳みそとか?」
「いやそれは屋台では売っていないんじゃないかな」
第一そういうものはあおいが好みそうには思えない。たとえば、といいかけて言葉に詰まった英二に、
「あ、瑠奈ちゃんのステージだよ!」
ののこは舞台を指で示した。
パフォーマンス大会は終了だ。これからはプロのライブステージとなる。
そう、プロの。
プロフェッショナルのアイドルとして、
夢宮 瑠奈
は舞台中央に立つ。
高いヒールのステージブーツ、萌葱色の衣装にピンクのフリル、ブラウスは白で手袋も白、胸元のリボンも堂々、これ以上ないほどのアイドル衣装だ。
ここまで長い道のりだったようにも、あっという間だったようにも思う。
いまや瑠奈は
末明 せれね
として、寝子島を中心としたローカルな活動が中心ながら、アイドルとして広い知名度を得るところにまでに達していた。
もちろん全国区で活躍できれば御の字だがそれは高校を卒業してからだってできる。いまはローカルアイドルとして、支えてくれる地元の人たちの声援にこたえたい。
瑠奈いやせれねが登場すると、これまでずっと待っていたのだろう、即座に跳び上がるように次々と立つ客があった。ハッピにメガホン、鉢巻きなんかで完全武装している姿もちらほら見られる。
一斉に沸き起こるせれねコール、これに、
「ありがとー!」
とっておきの笑顔を返して、せれねはマイクスタンドに進み出るのだ。
これはファンに対する礼であり、招聘してくれた運営委員会への礼でもある。「うたえるばしょがあるなら、どこででもでるよ!」と言うせれねだったが、寝子島町はしっかりギャラを提示し、プロとしての舞台を提供知れたのだった。昨年も多少は出たが今年は段違いの金額だった。額の多寡で測れるものではないとはいえ、せれねがアイドルとして着実にステップアップしていることにまちがいはなさそうだ。
ステップアップしていることは、彼女のふるまいにもあらわれていた。
「ことしもやります!」
エコーをきかせたマイクで告げる。
「ことしも、らいぶ! やります!」
カリスマ性すら感じさせる表現、たちまち大きな歓声が戻ってきた。せれねのことを知らない人ですら、ちょっと足を止めてしまうような。
「今日はどんな歌からはじめようか? 明るくて楽しい歌がいいよね?」
だって、とせれねは宣言した。
「こんなに桜がきれいなんだもの!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月16日
参加申し込みの期限
2021年01月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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