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【お花見】逢ひ見んことは命なりけり
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「おっ、飛び入り参加の手が上がったな。四人組かい?」
司会者サンマさんがびしっと紫と蒼、そして太っちょ&ガリを指さした。
「いえ、カラオケ対決です。私たちふたりと、そっちのふたりで!」
マイクもないのに会場全体にとどくくらいの声で蒼は言い放った。
「ほーう、そいつは面白そうだ。チーム対抗戦ってやつか。いいぜ! 上がってきな!」
サンマさんにいざなわれ、四人はすばやく壇上に上がった。
「男性チーム女性チームってことか、さあて、どっちが先攻だい?」
「ごっつぁんです!」
太めの男が挙手した。カラオケの話になったとたん、彼は急激に積極的になった。相棒のほうはこくこくとうなずくだけである。
ガリガリ男がサンマさんに耳打ちする。曲名を告げたようだ。
「オーケー! ぶっかましてやんな!」
サンマさんの合図とともに、激しいイントロが鳴り響いた。
有名なミクスチャーロック曲だった。歌い上げるボーカルとラップ、これが交互に登場するのが特徴的なバンドの楽曲である。
ボーカルパートを痩せた男が、太い男がラップを担当した。
ガリ男の歌は「わりと上手い」程度だがラップはすごい。英語と日本語さらにロシア語まで混じるライムを流麗に刻んだ。しかも間奏時にアドリブのライミングまでする。驚くことに韻まできっちりと踏み切った。
すごくない?
紫はたじろいだ。ところが蒼は、
「ふうん、やるじゃない」
腕組みして軽く告げたのだった。
さすが蒼、と改めて紫は舌を巻いたが、実は内心、蒼もいささか焦っていたのだった。
まずいなあ。こんなに唄いこなせるなんて思ってなかった。
人は見かけによらないものね、と失礼ながら思ったりもする。
ま、こうなればこちらも底力を見せるまで!
「じゃあ女性チームの番だ! 聴かせてくれよな!」
サンマさんに導かれ、
「いくよお姉ちゃん!」
「まって、蒼!」
ステージ中央に走り出した蒼は、最初のフレーズに怒濤のスクリームを乗せたのだ。腹の底からの声、まるでデスヴォイス級の咆哮は、先攻二人組が醸し出した空間をたちまちのうちに塗り替えてしまった!
難易度S級の楽曲だ。髪を振り乱し全身を、ひとつの声帯にするかのごとく身をよじらせて蒼は唄う。
妹の姿を目の当たりにして紫も覚悟を決めた。
ためらってなんていられない!
天まで届くようなハイトーンをかぶせてコーラスに加わる。
疾走感のある楽曲ゆえ迫力もまた圧倒的! ステージはたちまち姉妹の独壇場と化した。
「Clap your hands!」
出し抜けに蒼は叫んだが観客には以心伝心、たちまち両腕を使っての手拍子が追いかけてくる。
結果はいうまでもないだろう。男たちは、こそこそと逃げるようにして姿を消した。
アンコールを求める声も飛ぶなか、ああ……と蒼は喉を押さえる。
ちょっと叫びすぎたかもしれない。
喉、ガラガラになっちゃった。
紫も同様の体だったが、蒼と視線を交わしてほほえむ。
でも、これはこれで楽しめたからいいんじゃない?
独り桜と対峙するのもまた楽し、だ。
今年も咲いてくれたのか。
どうして咲くのか。来年もか。
まるで対話するように自然の美にしたしむ。
もちろん桜が答えることはないが、果てしなく問いかけることは己を見つめ直すことに通じる。
俺もいよいよ勝負の年だ。
八神 修
は思う。
最終学年。
桜は来年も同じように咲くけれど、翌年桜を見るときは、もう自分は高校生ではない。それは彼女も同じだろう。
七夜あおいも――。
音に導かれるようにして海浜公園のステージに向かう。少し探せばすぐに見つかった。ここにいるだろうと思っていた。
「二人とも早いな」
修は手を振った。レジャーシートを分け合うようにして、あおいとののこの姿がある。
「修くん」
あおいが言う。一緒に観る? とののこが声をかけてくれた。
「ではお言葉に甘えて」
修はあおいの横に座した。
蒼と紫のステージが大好評のうちに終わり、つづいて組体操のグループが出てきたがこちらは微妙な完成度だった。けれどサンマさんが軽妙なトークで場を盛り上げている。
これを横目に見ながらあおいに話しかける。
「毎年発見があるな」
「発見って?」
「去年もここに来たのに、こんなに桜がある場所だったなんて気づいてなかった」
「そうね、特に今年は暖かいせいかも」
ところで、とステージを指す。
「あおいたちは飛び入りしないのか?」
サンマさんが出演者を募っていた。だがタイミングが悪いのか全体的にレベルが高すぎたせいか、尻込みしているようで手があがらない。
「ほら、出てくれる人がいなくて困っているみたいだ」
「恥ずかしいから」
私はいいよ、とあおいが言うも、
「皆素人なんだし大丈夫さ。見てるだけじゃ勿体ない、かなって」
たとえば『応援パレパレパレード♪』のときの曲はどうかなと言う。
「どんな曲だっけ?」
あおいの隣からののこが顔を出した。
「野々も知ってる有名な曲だよ」
音階をかるく口ずさむ。
「ああそれね」
ののこがうなずいた。
決断すると修の行動は早い。歌詞をメモ紙にサッと書いて渡した。
「コーラスに参加してほしい。ラララーって好きに盛り上げてくれるのでもいいよ」
「オッケーっ」
ののこが乗り気だとわかり、なら話は早いと修は立ち上がった。
「出ます!」
大きな声で宣言し、サンマさんに見えるように諸手を挙げた。
「おっ、志願者が登場だ! 待ってたぜ!」
たちまちサンマさんは見つけてガッツポーズする。
「え……ええっ!」
「こうなったら行くしかなさそうだ。なに、やってみると楽しいものさ」
微笑すると修は、あおいの背を押すようにしてともにステージに歩んでいく。
「私もっ」
ののこもついてきた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月16日
参加申し込みの期限
2021年01月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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