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毒島林檎は念のため、保健室へ行きました。北風貴子も一緒です。どうもそこで絞られることになりそうです。まあ本人のためにもそれがいいのでしょう。
こうして伊藤佳奈は一人に戻り、また泳ごうかな、とコースに戻ります。
中学の時のタイムを更新すべくどんどん泳ぐよ~
「……!?」
第7コースの飛び込み台に、女子の姿があります。学校指定の水着です。
――天敵の、予感!
ぴーんとそんな緊張が佳奈の背を走り抜けました。
あの子が胸の大きな子だったらどうしましょう。
そんな気がします。
そんな気が、すごく。
「だ、だとしたら……あの子にだけは負けられないんだよ!」
闘志が燃え上がります。よく育ったバストを持つ不敵な女子スイマー……想像するだけで闘志がメラメラ燃え上がるではありませんか。
隣のコースに入って一方的に競争しようか――とすら思った佳奈でしたが、
「……視線?」
その謎の宿敵……
奈良橋 博美
が振り向いた途端、炎上した闘志は一気に消化されました。
「あ、いや、なんでもない」
あはは、と笑って佳奈は立ち去ります。
ほっとしたような、残念なような。
なぜって博美は、たいへんになだらかな胸をしていたからです。博美本人が、
――俺のなだらかなものだと、水着は男物でも問題ないかもしれないけど、さすがにちょっとは恥ずかしい。
と思うくらいに。
とはいえさすがに、恥ずかしいまま泳ぐ気はない博美です。恥ずかしい中で泳いだら、鍛えられるものも鍛えられないかもしれません。風紀委員にも怒られそうですし。
佳奈の視線に振り返ったことで、少し集中が逸れたかも知れません。博美は改めて深呼吸しました。
「体育科の一人としてしっかり泳ぎたいな」
呟いて前屈の姿勢になります。
両眼でしっかりと水面を見つめます。
普段はろっこんに頼ってジャンプなどをやっている彼女ですが、鍛錬の大切さを忘れたことはありません。基礎体力がなければ、いざというときにちゃんとした行動ができないとわかっているのです。
水泳は、基礎体力を養うのにもってこいのスポーツと言えるでしょう。
全身運動です。水の中を歩くだけでも効果があると言われます。泳げばかなり鍛えられると期待していい。
博美は考えました。鍛錬という目的に則した泳ぎは、バタフライではないかと。
――実際にどうかはわからないけど、平泳ぎやクロールよりも全身を使って泳いでいる感じがするしな。
じゃあいくか、と自分の心に呼びかけたとき、心の中のホイッスルが鳴りました。
音もなく彼女は跳躍しました。きれいに着水し、そこから浮上して両腕を舞わせます。蝶(バタフライ)のように。大きく強く正確に。
マイペースよりは早めの速度をこころがけます。
聞こえるのは水音と、自分の鼓動の音くらい。
他の人と競争する気はありません。見るのは水中の白線と行く手だけ。競争すればたしかに速度は増すかもしれませんが、一瞬で力尽きたんじゃ継続性が保てません。
――普通よりも体力使うようにはしたいけど、長時間泳いで鍛え切ることも必要だと思うしさ。
ふとそんな言葉が脳裏をよぎりました。
まだ雑念があるな――と博美は自嘲気味に思いました。もっとペースを上げてもいいかもしれません。
25メートル泳ぎ切り、壁を蹴ってターンしたとき、博美の心にはもう、言葉はありませんでした。
ただ泳ぐ。泳ぐのです。求道者のように。
泳ぎ切った先になにがあるのか、それを知りたいから。
常闇月はプールに浮かんでいます。
空を見上げながら、独りで。
――いっそこのまま……消えてしまえたら。
先日の事件……怪人セブンを名乗る怪人物に絡んだ一件に、月は関わることができませんでした。そのことを悔やむ気持ちがずっとあります。自分を不甲斐ないと嗤いたくなります。
――自分を抱えていた組織が解散したときが、この世の去りどきだったのでしょうか。
「月……」
急に呼びかけられて、月は驚いて水底に足をつきました。
神無月ひふみでした。いつのまにか、月の隣で浮いていたのです。
――話したくないなら深くは追及しないけど……。
ひふみは月を見ました。
月は、彼女から目を逸らせました。
けれど、ぽつりとこう言ったのです。
「……そんなに、わかりますか?」
ひふみはうなずきました。月がひとり、沈んでいくのを見ていたくはない。
「たとえばです。親から一つだけ職を与えられたとします……それ以外を教わる機会すら得られない、それしか知らないそんな状況で……与えられた職ができなくなったとしたら、どうしたらいいでしょうか」
答えの出ない質問であることは知っています。月自身、その問いに正答があるのかどうか知りません。つづけて彼女は問いかけました。
「私にはなにが残っているのでしょうか……それ以外を知らないこの身は」
ひふみは、直接回答はしません。
なぜって、迷宮の鍵を持っているのは月自身だと知っているから。
そのかわり、なるだけ明るく言いました。
「私は月や皆がいてくれて、こうしてプールで遊べて楽しいわ。私やここにいる皆が貴女を必要としてる それじゃだめ?」
「少しだけ、気が楽になった気がします……ありがとうございます」
よかった、と微笑んでひふみはプールサイドを指しました。
「休憩にしない?」
プールサイドではすでに澪乃澄佳と御陵春哉が、他愛もない、けれどこの年齢、この時期にしかできないような会話に花を咲かせていました。
「あ、ひふみ先輩! スポドリありがとうございまーす」
春哉が手を振ります。水筒のスポーツドリンクは、ひふみが用意してきたものです。
「おいしい? ちょっとぬるまっちゃってるかもしれないけど」
「大丈夫でーす!」澄佳が元気に答えます。
楽しげな二人を見ていると、自然に口元がほころぶひふみです。ずっと一人っ子で、妹という存在に憧れていたのです。澄佳も春哉も、月も、ひふみにとっては妹同様でした。
「なんの話してたの? その……こ、コイバナとか?」
「………ふへ、コイバナかあ。いいなあ、そんなステキな――あ」
「どうしたんです澄佳先輩?」
「……な、なんもない、なんもない!!」
「気になる子がいるのね? 知りたいわ」
「……ひ、ひふみさんが言ってくれたらあたしも言います!」
もう澄佳は真っ赤です。
思わぬ話の展開にひふみは戸惑いますが、そこは先輩、受けて立ちました。
「私は……恥ずかしながらそっち方面には疎くて……バイト先に気になるヤツはいるけど……内緒よ? まだ恋って決まったわけじゃないし勘違いかもだし」
「おおー! まさに真鯉、緋鯉に錦鯉ですね!」
やんやと囃すのは春哉です。
「ちょっと、その『鯉バナ』じゃないわよ!」
「あはは……で、澄佳さんの話は?」
「……むー……気になる人は、いる。でも、恋なんてとてもとても……だ、だってカッコいい子だし、優しいけど………」
「『けど』なんですー?」
ちょっと春哉の口調がテレビレポーターっぽいのは気のせいでしょうか。
もういてもたってもいられないというのか、なぜか澄佳は立ち上がっていました。
そして、声を大にして叫んだのです。
「えと、す好きなのは、み、皆だよっ!!」
笑いだす春哉、なんだか和んだ目をするひふみ、そして、そんな三人をじっと見ている月。
月は黙ったままですがその表情は、今日一日で一番、穏やかなものになっているのでした。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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