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プールびらきはサニーデイ
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なにするでもなく周囲を眺めつつ、
真辺 伸幸
は大きなアクビをしました。
「ぬー……お日様元気だねぇ」
彼はまだ水に入っていません。水着にゆっくりと着替えて、のんびりと出てきたのです。
体育は苦手教科ですが、プールは好きな伸幸です。軽く準備体操を終えて、ぽちゃんと小さな水音とともにプールに身をひたしました。
がっつり泳ぐ気はもとよりありません。といっても、ボールを投げたりしてはしゃぐのもなんだか面倒です。どうしても体力を使うものには興味が湧かない。
だったら、と伸幸は決めました。
海草のマネなんていいかもしれません。
「全力で泳ぐ! ってよりはこうのんびりするのが楽しいのよー」
仰向けになってぷかりぷかり浮かびます。水に揺られてふよふよと、漂うのもまた楽しです。
「ちょっとした無重力ーだよねぇ」
のんびりオーラ全開でまったりします。
風の吹くまま気の向くまま、ぷかぷかいくのはまさに海草、ミネラル豊富な気持ちでした。
「やあ、だんだん水になれると外に上がった方が疲れちゃったりしちゃってー矛盾してるよねぇー」
ぼんやりと独言します。
「でも、陸上って身体重いーなんて思っちゃったりしちゃってー……」
あはは、と笑ってしまいました。なあに、誰に聞かれて困るものでもないでしょう。
「うにゅー……」
こんな優雅にプールを楽しんでいる人が他にいるでしょうか。
実は、いました。
「………お。空の色、綺麗だな」
見ていると、吸い込まれそうな蒼空でした。
青空の色を構成するのは、空色だけではありません。いくつも複雑に色が重なり合っているのです。今さらながらそのことを知った気がして、色彩の奥深さに驚きます。
彼は
芹沢 梨樹
、なかば目を閉じ、ちゃぷちゃぷした水音を聞きながら浮遊感に身を任せていました。
――俺も、もっと多彩な表現ができるようになりたいものだ。
人間の腕では自然を完全に再現することはできません。絵はもちろん、写真であろうとそれは、ある瞬間をとらえたものに過ぎない。空の奥深さ、無限の広がりを絵筆でどうやってあらわせばいいのか――そう考えるだけで創作意欲が湧いてくるようです。
絵を描いてばかりで体が鈍っている、たまには運動も――と思ってプールに来た梨樹でしたけれど、来てみるとちゃんと泳ぐことより、『浮かぶ』その気持ちよさに魅了されてしまいました。
「……」
思い出すつもりではなかったのですが、ふと、先日のテロ事件が梨樹の心をよぎりました。
――あのとき、巻き込まれて危うく死ぬかと思ったが、無事で本当に良かったな。俺にはまだ見ていないものが沢山ある……。
だからといって梨樹は、失わずにすんだこの生命を、燃やし尽くしたいという心境にはなりません。ただ、生きていることを楽しんでいるだけです。前にも進まず、退きもせず……。
「そういえば、結局俺はモラトリアムなのか……」
ふとそんな言葉が彼の口を突いて出ました。
答えるものは誰もいません。
そもそも、答を出すべき問いかけなのでしょうか。
わかりません。
まったくわかりません。
少なくとも、今は……。
なかば閉じた瞼が、だんだん重くなってくることに梨樹は気がつきませんでした。
頭が沈みそうになり、驚いてプールに立ちました。
「流石に浮いてばっかりもアレか……」
こんなヤツは自分だけかな――と思いきや。
「……ぬーん」
まったりまったりまったりと、伸幸が流れてくるのが見えたのです。
伸幸は浮くだけでなく、ぷくぷくと潜ってみたりまた浮上してみたりと、プールの漂泊を満喫している模様でした。
「やあー」
伸幸はちらりと梨樹を見て、なんとなく相通じるものを感じました。
「こういうのも、楽しいよねぇ」
「ああ」
梨樹は笑みを返します。
そのとき、
「豆腐プールの素敵豆腐感触もええですが、やはりプールと言えばこの透明な水ですねー。ふっふ……」
と、穏やかな声が聞こえてきました。
ふわーっと空中を浮遊するようにして、仰向けの姿勢で浮かび上がってきた少女が洩らした言葉です。彼女、つまり
薄野 五月
は、ほんの少し前からプールの水底に沈んでいたのです。
「あれぇー?」
お疲れさんよー、と伸幸は呼びかけましたが、
「あっ……誰……?」
梨樹のほうは、ちょっと焦ってしまいました。
穏やかな学校指定ものとはいえ水着は水着、薄いその布一枚で、浮かび上がってきたスレンダーな肢体の五月に、一瞬、見とれてしまったのです。
「ふぅ」
と深呼吸して五月は、ようやく二人に気づいたか目を細めて手を振りました。
「やー」
「あ、どうも……」
ナチュラルに手を振り返す伸幸と、やや硬い梨樹、この反応も対照的な両者でした。
三人とも一年生、言葉をかわしはじめました。
五月もまた単身、のんびり楽しむ目的でプールを訪れたといいます。
今日はゆっくりとプールに来て、のんびりったっぷり準備体操をして、それからも焦らず、脚や腕に水をかけるところからはじめて、ようやくプールに入った五月でした。水に入ってもマイペース、水底に背をつけて水面と、透かし見える空を眺めていたのでした。
――水中から見える景色は不思議で綺麗で、それでいてどこか懐かしいような気がしまして、とても好きですー。
そんなことを五月は、考えたりしたものでした。
水中は無音になるのもいい。同じ空間にいるにもかかわらず、どこか遠い場所にいるような気になります。
――あ。そう言えば私のろっこんも水ですねー。だからどうというわけではないのですが……うん、ほっとしますー。
という気持ちは、さすがに伏せておきます。
以上の事情をかいつまんで話すと、
「なるほどねー」
伸幸はすぐに納得し、
「似たようなものかもな……俺も」
と、五月から微妙に目を逸らしつつ梨樹も言うのです。目のやり場にちょっと困ります。女子の水着姿は苦手なのです……ちょっとだけですが、ええ、あくまで。
こうして出会ったのもなにかの縁、と前置きして五月が提案しました。
「それなら三人で、浮きながら空でも眺めましょうかー」
「いいねぇ、みんな若いねぇ」
「若者っぽいか、それ?」
すかさず梨樹が問いますが伸幸はさらりと返します。
「みんなで楽しむのが一番なのよー」
「それもそうだな」
かくして三人はふたたび、ふよふよとプールに身を浮かべることになったのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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