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~紫色の輪舞曲~ 攻めるは碧緑の塔、護るは樹木の異形
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イデラに肉薄し連続回し蹴りを放つナディスであったが彼女の攻撃は寸前の所で蔦の壁に阻まれ、イデラには届かない。
壊しても壊してもイデラを守る蔦の壁は瞬時に再生を繰り返し、反撃とばかりに鋭い枝を何本も放ってきていた。
躱すのが難しい距離で放たれる枝であったがナディスは轟との特訓の成果もあり、それらを紙一重で避けることに成功している。
ナディスがイデラを抑えている間に轟はハンドマシンパンの空になった弾倉を交換し新たな弾倉を装填する。わずかにパンの焼ける香ばしい匂いが香った。
イデラにナディスが連続殴打を打ち込むのを見計らい、轟は物陰から横っ飛びで飛び出すとハンドマシンパンで緑のクリスタルを連続射撃する。
見た目がパンとは思えない銃から放たれた雨のような弾丸の嵐は無防備となっていた緑のクリスタルを的確に打ち貫き、ちーあの加護の影響もあってそれを粉々に砕いた。
「ちいっ、破壊しおったか……良いコンビネーションを持っているな、貴様ら。だがそれを破壊したとしても、勝ち目がない事を知れぇッ!」
「ぐっ、うああぁぁああッ!?」
イデラがが竜巻を巻き起こし、真空の刃と蔦の連撃でナディスを襲う。
ガードを固めるナディスであったが流石に耐え切れず、大きく吹き飛ばされてしまった。
だが彼女が地に叩きつけられる前にその背中を轟がおさえ彼女は事なきを得る。
「上出来だ、ナディス。よし、あれをやるぞ……合わせられるな?」
「はい、ししょー! 準備は万端、いつでもいけます!」
ナディスが後方へ下がり、イデラのもとへ轟が突進する。
イデラは轟を警戒し多少身構えるが特に策もないただの突進のように見えるその行動に安堵した。
数発拳が振るわれるがそれらは蔦の壁に防がれやはりイデラには届かない。
カウンターとばかりに放たれた枝を轟は腕を交差させてガードする。鋭い枝の先が彼の身体の各所を掠め、血を流させた。
「何かと思えば馬鹿の一つ覚えのように突撃か。轟、貴様は学習能力がないのか? まだ貴様の弟子の方が善戦したぞ」
轟は反論もせずイデラの動きを観察することに集中する。
鋭い爪で切り裂くように繰り出す連撃、足元から蔦を槍の如く顕現させる術……そのいずれもある共通点がある事に気がついた。
そんなこととは知らずイデラは轟の首を刈り取ろうと身を屈めて疾駆すると、両の腕を交差させるように振るう。だが轟にはそれは掠りもしない。
たまたま外れたのだろうとイデラは続け様に両手の爪で彼の喉元を狙って突きを放った。だがそれも彼には届かない。
「なんだ!? 貴様、動きが先程とはまるで違う……一体何をした!?」
「簡単だぜ、お前の攻撃は全て攻撃前にある行動をする。まあ、染み付いた癖みたいなもんだな、そいつを消さない限り俺に攻撃は届かないッ!」
「ぐぅう……見切ったとでも言いたげだな、ならば……これはどうだぁぁぁッ!」
イデアらは後方に跳躍すると巨大な竜巻を発生させ、それを纏った。
暴風に守られた彼女には容易には近づくことはできない。
轟も手をこまねくかと思われたが……彼には秘策があったのである。師弟の絆を紡いだ彼らにしかできない秘策が。
「いまだ、ナディス! うてぇえッ!」
「我、願うは紅蓮の炎尾……巻き上がる劫火は滅びの証……穿て、烈火の火炎……フレイム・ジ・ディスネイタァァアーーーッ!」
両手を前に突き出したナディスの手の平の前にいくつもの魔方陣が複雑に絡み合うとそれらが高速回転する。
重なり合った魔方陣の中心から極太の火炎が巻き起こり、それは轟目掛けて猛然と突進した。
走りながらろっこんの進化能力を発動させた轟はその身に炎を受け、燃え盛りながら炎弾の如くイデラに突撃する。
「これがぁぁ、師弟の絆って奴だぁあ! 食らぇぇえええッッ!、炎迅突貫! ブレイズ・ストレイト・スゥウウマッシャァァアァァアアーーッッ!」
「ぐぁううあぁあああああああああーーッ!」
炎の弾丸となった轟はイデラの潜む竜巻を撃ち貫き、その背後へと着地する。
その直後、竜巻は消失しイデラは地面へと落ちた。焦げた彼女はぷすぷすと全身から煙をのぼらせながら地面に転がって身動き一つしない。
すぐさま轟の元へナディスが走り、炎に焼かれダメージを受けている彼の身体を治癒魔法で治療に入った。柔らかな緑色の光が彼の体を癒していく。
「へへ、なかなかにいいコンビネーション、だったぜ」
「もうししょーは無理しすぎですよ! これって捨て身の一撃ってやつじゃないですか!」
「時には、そういう、ことも……ははは、必要なんだぞ……覚えとけ、ナディス。こういう手はな、信頼できる仲間がいて初めて使うもんだ」
「その通りだ。後は任せろ、風――ストレイト」
焼かれて剥がれ落ち口元だけ確認できるマスクの中で、にっといい笑顔を作り轟は隣に立つ八神へ拳を向けた。
八神はその拳へ自身の拳を軽く当てイデラの方を向く。
「まだ存命なんだろう、イデラ? お前達の目的はなんだ?」
「気づいていたか。存外に馬鹿ばかりではないと見える。その知恵に免じて教えてやろう。我らは異界へ帰りたいのだ……故郷である異世界アルカニアへとな!」
「アルカニア!? 待って、そこって私の……」
ナディスがアルカニアという言葉に反応する。それもそのはず。アルカニアは彼女の故郷であり守るべき世界でもあるのだから。
「帰るだけならば此方に手筈がある。帰る目的が危険でないのなら……歩み寄る余地はあると思うのだが?」
「それは無理な相談だな。我らはただ帰るのではない。我らを追放した愚かな下等生物、人間共に真の恐怖を刻み込む為……舞い戻るのだ!」
「そうか……それならば此方も通すわけにはいかないな。お前達のような危険な存在をあの世界に行かせるわけにはいかない」
「ならばこれ以上の問答は無用……さあ、寝子島の守り人達よ、真の恐怖に打ち震えるがいいっ!」
イデラは灯台全体から緑色の光を身体に集めるとその体を巨大な異形へと変貌させる。
蔦と枝、葉で構成された巨大な四つ足の獣の頭部の部分にイデラの上半身が融合していた。それは威圧的な気配を纏っており、常人では抗う事すら諦めてしまうようなそんな雰囲気を感じさせた。
「これが我が真の姿……この島の潤沢なマナを吸い上げ、顕現させた我が力……存分に味わうがいいッ!」
狼のように巨体に似合わぬ素早さで猛然と突進したイデラは両腕を振り上げて八神を襲う。
八神はイデラの身体の下をくぐる様にスライディングし尾の方へと抜けた。
逃げる八神を打ち払うようにイデラの太い尻尾が振るわれるがそれを八神は立ち上がりながらロングソード・キワミでいなす。剣の刃と硬い尾が擦れ合い、火花を散らした。
振り返ったイデラは少女の身体のままの手を交差させ、目の前に魔方陣を精製する。複雑な魔方陣が絡み合い、それらが合わさろうとするが……寸前の所で邪魔が入る。
それはイデラの死角から迫った常闇である。彼女は両腕にはめたグローブの鋼糸展開機構を稼働させた。
グローブの手の甲部分がスライドし幾つもの細かい穴が現れる。そこから目に辛うじて見えるかどうか程度の鋼糸が射出されたのである。
イデラの少女のままの上半身を拘束するように放たれた鋼糸は彼女をぐるぐると縛り上げ、その動きを一時的に封じた。魔方陣は精製を阻害されその瞬間に消失する。
「ぐっ、まだ一人いたのか! ならば貴様もまとめて屠ってくれるわぁぁッ!」
イデラは巨獣の方の背中から無数の槍状の蔦を伸ばすと常闇目掛けて伸ばす。雨のように降り注ぐ槍状の蔦だがひらりひらりと舞うように避ける彼女には当たらない。
「すいませんがそういう槍に貫かれる趣味はありませんので」
ちょこまかと逃げる常闇を一薙ぎにしようと振り返りながら尾を振り上げるイデラであったがその瞬間、側面に強烈な痛みが走る。
八神が彼女の右側面を剣で切り裂いたのである。
「こっちが見えてないみたいだな、その巨体……失敗なんじゃないか?」
「うがぁぁぁあ! うるさいうるさいうるさあぁぁあいッ! 我に文句を言うな、我に指図をするな、我を軽んじるなぁああッ!」
半狂乱となったイデラはやたらめったら腕や尾を振り回して暴れ回る。それはまるで癇癪を起こした子供のようにも見える。
動き回るイデラを注意深く観察し、常闇は好機を待つ。
勝負は一瞬、一番の打撃を与えられる瞬間を見極めなければそれは水泡に帰す。巨大な相手との戦いならばなおさらである。
いまだイデラは攪乱する八神の動きに対応できておらず、そのイライラを発散するかのように暴れ回っているがそれも長くは続かないだろう。
あの巨体からくる無尽蔵のスタミナと違い、人の身である八神には当然体力には限りがあるのだから。
それ故に常闇は高所に陣取り、八神とイデラの動きを注意深く観察しているのだ。彼女の綺麗な目がイデラをまっすぐに見ている。
そしてその好機は突然として訪れた。
八神を狙って飛び掛かったイデラがその攻撃をかわされ地面への着地をミスし大きく、そして派手に転んだのである。
巨体で転ぶという事は当然、その体勢を立て直すまでにはある程度の、数秒の時間は必要だ。常闇にはその数秒で充分であった。
ロングソード・キワミを宙に放るとその場でサマーソルトキックを繰り出す。強靭な脚力に遠心力を加えたその力は弾丸の如く剣をイデラ目掛けて撃ち出す。
まっすぐに飛んだ剣はイデラに突き刺さり彼女は悲痛な叫び声をあげた。
「ぎぃやああぁぁぁあああッ!? 貴様ぁああ、ここまでのことをして、ただで済むと思――」
そこまでイデラが言った瞬間、彼女に刺さったロングソード・キワミの柄が赤く赤熱した。
その直後、内部から閃光が溢れロングソード・キワミは爆発四散する。尋常ではないほどの爆炎が巻き起こり、それはイデラの本体である少女のままの上半身全体を包み込んだ。
「ひぎゃああぁぁああッ! 火がぁああ!? うぎぃいあいあああぁぁぁああああーーーッッ!」
燃え盛る火炎に焼かれたイデラはみるみるうちに元の姿へと戻り、下半身になっていた巨獣は炭となって消えていく。
身体を火に焼かれふらつきながら、イデラは睨むように八神と常闇を見据える。その目には実に恨みがこもっていた。
「ぐぅうう、寝子島の守り人どもぉお! 今回は退いてやるが……次もこういくとは思うなッ! お、思うんじゃないぞッ! 我は本当は……強いのだからなぁあッ!」
まるで泣きじゃくった子供のような捨て台詞を残し、イデラは樹木となっている灯台の頂上から海へとダイブする。
すぐさま八神が確認する為、眼下を覗き込んだが……既にイデラの姿はないようであった。
「しっかりと焼却できましたね、八神さん」
「……まあ、灯台には被害はなかったしいいとしよう」
燃やしたいと塔に入った頃から呟くように言っていた常闇は有言実行したのである。
それから地響きが鳴り響き……眩い光が辺りを包み込むと次の瞬間には灯台は元の姿へと戻っていた。
トレント達も跡形もなく姿を消し、ここにいつもの平穏が戻ってきたのだ。
八神は灯台の頂上からイデラの消えた水面を眺める。
(元の世界から追放された? 奴らは……一体何をしたっていうんだ)
アルカニアの事にある程度詳しいナディスに聞いてみても特に得られる情報はなかった。
彼女はイデラ達のことを知りもしないし聞いたこともないという。
戦った者達の心に一定の謎を残しつつ……今回の戦いはこうして終結したのであった。
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あとがき
担当マスター:
ウケッキ
ファンレターはマスターページから!
皆様のおかげで灯台は無事に取り戻すことができました。
彼らの目的は依然としてその大部分は不明ですが、アルカニアに災いとなる何かをしようとしていることは明らかなようです。
それでは次回のガイドでお会いしましょう!
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~紫色の輪舞曲~ 山に現れ出でるは死者の兵団
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年12月23日
参加申し込みの期限
2020年12月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年12月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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