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凍土に立つは巨影、吹きすさぶは雪風
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雪の吹きすさぶ中……雪と氷でできた熊、スノーベアと戦う者がいた。
尾鎌 蛇那伊
である。
彼は腰を深く落としその握り締めた拳をスノーベアの頭部へと叩き込んだ。スノーベアは多少怯んだだけで頭部を殴られても物ともしていない。
足場は悪く、雪も深い。この状況での走り回る事は得策ではないと考えた蛇那伊はスノーベアの行動に注目した。
武術と言うのは達人の域まで達すれば反応速度で勝る生物相手でも十分応対は可能である。
スノーベアは二足で立ち上がりその両手で蛇那伊を斬り裂こうと襲い掛かった。
だが蛇那伊は深く身体を屈ませ、足を真直ぐに敵まで伸ばした状態で腕を広げて構える。それは伸脚と言った武術の構えの一つである。
その構えから即座に反応した蛇那伊は両腕を振るい、手刀の形にしたその手先で熊の腕の弱い箇所を打ち据えた。
体格で勝るスノーベアに押し負けない様、続け様に胴体や足を狙って自らの技を流れる様な速度で連続的に叩き込んでいく。
拳が体表に衝突するインパクトの瞬間だけに絞り、フレイムナッコウを点火させ燃料を節約しながら戦う事も忘れない。
流石のスノーベアもそのダメージでは立っていられなかったのかぐらりと揺らいだ。
その瞬間を見逃さず、蛇那伊は飛び上がると体重を乗せた踵落としをスノーベアの頭部へと撃ち込む。
氷でできた頭部はぐしゃりと鈍い音を立て……スノーベアはずん、と雪の中に倒れ込んでその活動を停止した。
「轟ちゃんが急いでたからお節介で付いてきちゃったけど、まさか氷で出来た熊とやりあう事になるなんてねぇ……人生って不思議ね」
蛇那伊を囲む様に周囲に展開し始めたスノーベアに気づいた蛇那伊は一番右のスノーベアに飛び膝蹴りを繰り出す。
これは移動と共に攻撃を加えるという彼なりの足場の悪い場所での最低限の移動兼攻撃の方法である。
雪の深い場所でなおかつ吹雪いているこの状況では体力の温存が難しい。激しい戦闘では体力の消耗が激しいからだ。
走り回ってしまえばすぐに体力が底を突き、荒ぶる熊達の餌食となるだろう。
彼がそうならなかったのは彼の経験と知識による所が大きい。
猛然と振るわれるスノーベアの腕を弾き返すとスノーベアは重心を崩し、ぐらついた。蛇那伊はその隙を逃さない。
身を屈ませて素早く懐に入った蛇那伊はスノーベアの顔を掴み、フレイムナッコウの炎機構を全開放する。
側面の装甲が展開され炎の噴射機構が姿を現すと紅蓮の炎が噴射されスノーベアの頭部は激しく燃え上がった。
そのまま燃やしながら蛇那伊は力任せに思いっきりスノーベアを雪の中へと叩きつける。
激しい炎に包まれたスノーベアはどろどろと溶け、その姿はただの溶けた雪塊となった。
吹きすさぶ吹雪が若干の体力を奪ってはいるものの、彼はまだ身体が十分に動く事確認すると全身の感覚を研ぎ澄ます。
この様な吹雪の轟音で耳で音を正常聞けない状況下では感覚……センスというものが重要となってくる。
耳に頼れば音で掻き消され、目に頼れば吹雪の白さで塗り潰される。吹雪の中での有視界戦闘は困難なのだ。
だが武術の心得がある者ならばその限りではない。彼らはある種の感覚で敵を捉えているからである。
「こんな寒い中で戦うなんて……なかなか経験のない事だけれど……せいっ!」
背後から雪煙に身を隠しながら飛び掛かってきたスノーベアに裏拳を食らわせるとそのままの勢いで身を屈ませて蛇那伊は回し蹴りを放つ。鋭い回し蹴りはスノーベアの腹部側面を蹴り飛ばす。
少しぐらついただけのスノーベアが体勢を整えるよりも早く蛇那伊の次の一手が繰り出された。
彼は体の遠心力を利用し先程放った回し蹴りとは別の足でもう一度回し蹴りを打ち込む。同じ個所に続け様に打ち込まれたそのダメージはスノーベアの強固な表皮にひびを入れた。
スノーベアはダメージを受けた場所を庇う様に後方へ跳ぶとその部分を見せない様に半身を向け、両手を振り上げた。
「あら、痛かったかしら? ふふ、ごめんなさいね……そういう手加減はできないタチなのよ、こういう時には特に、ね?」
少々あがった息を整える様に蛇那伊はすぅっと息を吸って静かに吐いた。その瞬間、全身に酸素がいきわたり彼の身体の疲労が多少マシになる。
これは武術家特有の呼吸法という技法だ。呼吸と言うのは武術では歩法と同じぐらい特に大事だとされるもの。
呼吸が乱れていれば一撃のダメージは拡散し次の攻撃に使うスタミナの確保すら容易ではなくなる。
歩法と呼吸。この二つが揃ってこそ、武術や戦闘技術は初めてその真価を発揮するのだ。
互いに呼吸を整えた蛇那伊とスノーベアは再びぶつかり合う。
左右から目にも止まらぬ速さで繰り出されるスノーベアの凶爪を蛇那伊は的確に手刀でいなしながら掌底を数度打ち込む。
だがスノーベアはそれでも身動きを留めずその爪を振り下ろす。
蛇那伊は咄嗟にそれを後方に半歩下がって避けた。彼の額を爪が掠り、血が一筋垂れる。
身を低くし蛇那伊は両腕を翼の様に広げる構えを取った。彼はその体勢のまま動かない。
スノーベアは咆哮をあげながら力の限り左腕を振り下ろし彼を引き裂こうと襲い掛かる。
しかしその爪は彼の手刀に再びいなされ、無防備となったスノーベアの顔面へ蛇那伊の鋭い一撃が打ち込まれた。
顎下から打ち上げる様に放たれた掌底がスノーベアの頭部をかちあげ、ぐらりと背後へとふらつかせる。
蛇那伊はその隙を見逃さず、地面に手を付けると両足を振り回す様に手を軸に回転蹴りを繰り出した。
ふらついていたスノーベアはそれを避ける事も出来ずに左脚へまともに受け、ばきりとその足は折れた。
「そろそろ決めさせてもらうわよッ! せいやぁぁあーーッ!」
足を片方失い、雪に身を沈めたスノーベア目掛けて蛇那伊は右の手刀を振り上げる。その手にはめられたフレイムナッコウの炎噴射機構が展開し噴射口を手刀と同じ方向へと向ける。直後、炎が噴き出し炎の手刀とでも言うべきそれがスノーベア目掛けて振り下ろされた。
赤い煌めく刃と化した蛇那伊の手刀はスノーベアの頭部を割裂き、凶悪な雪熊をただの雪塊へと変える。
手をぱんぱんっと埃を払う様に合わせると乱れた呼吸を整え蛇那伊は周囲に他のスノーベアがいないかを探した。
見れば目の前に二体ほど新たなスノーベアの姿がある。それらは四つ足の状態で猛然と此方目掛けて雪煙をあげながら突進してきているようである。
彼らを相手取ろうと身を屈ませて次の一手の準備に入った蛇那伊だったがその頭を掠める様にして火炎がスノーベアを焼く。
「ふあはっはっはっはっはーーッ! 汚物はしょうどくううう、ぜんぶぜんぶぅうなくなりやがれなのですぅうううーーーッッ!」
「……あれはちーあちゃん? へぇ、人の頭を焦がすとはいい度胸ねぇ……ふっふ、ふふふ……後でたーっぷりお仕置きしてあげなきゃねぇ」
暗い笑みをたたえる蛇那伊の表情に気づく事もなく、ちーあは背負った火炎放射器でスノーベア相手に火炎を振りまくのであった。
雪の中に埋もれそうになりながら
白 真白
は一生懸命に雪中を静かに進む。その身は白く染色されたマントで包まれている。
(もうっ雪深すぎぃーー! 歩くのだけでも大変なんだけどっ)
雪に埋まる程小柄な上、髪も白い彼女は雪に紛れるにはうってつけの存在であった。
現にスノーベア達は全くと言っていい程、真白に気づいていない。彼女は一体のスノーベアの背後に回ると飛び出す様にして襲い掛かった。
フレイムナッコウの炎噴射機構を起動させ、弱いとみられるスノーベアの右足の付け根部分を拳で殴りつける。
彼女は他の者に比べ力は強くはない。だがそれ故に速度に関しては素早いものであった。
力足りないのであれば速度で手数を打ち込んで一撃の重さを上回ればいい。戦闘時のダメージと言うのは実に単純明快である。
炎の噴射も手伝い、何度も殴りつけられたスノーベアの右足は砕けがくりとスノーベアは体勢を崩す。
好機と見られた状況ではあったが真白は深追いしない。正面切って大柄な熊とやり合うのは彼女にとっては得策ではないのだ。
雪をかき分けながら走る真白を追いかけながらスノーベアは三つとなった手足で器用にふらつきながらも走る。
「へへーんっ! こっちこっちぃー! ほらほら、そんなんじゃ私は捕まえられないよー!」
「グガアアァァァアアアッ!」
真白を捕まえようと残された手足を使って跳躍したスノーベアであったが彼女に触れるよりも早く、何かによって首を切断された。
首と離れた胴体はゆっくりと崩れ落ちただの氷と雪の塊へと戻る。首に至っては溶けてただの水となった。
「ふう……ワイヤートラップ成功! 硬くしといてよかったよ……うんうん」
付近に他のスノーベアがいないのを確認し真白はあらかじめ作っておいたかまくらへと退避する。
身体は冷えこれ以上の戦闘続行が不可能であった為であった。猛吹雪の中では体温を保つことは難しい。少しでも風を凌げる場があればそれは大きな助けとなるのだ。
真白は中に置いてある袋からカップと水筒を取り出すと温かいお茶を注いだ。白い湯気が立ち、彼女に一時の安らぎを与える。
「温まるなぁ。この吹雪……流石にずっと外にいるのは辛いよね、皆は大丈夫かな」
お茶を飲みながら真白はかまくらの中心にある燃え続ける焚き火に手をかざす。暖かい火の温度が彼女のかじかんで赤くなった指先を温めていく。
ちくちくとする感覚を感じながら真白は自分の体力が戻っていくのを感じていた。
ある程度温まった真白は再びフレイムナッコウを装備すると立ち上がる。
「さって……いきますかぁッ!」
気合十分、かまくらを飛び出した真白の前に一体のスノーベアが現れる。既に臨戦態勢であったスノーベアは真白目掛けてその鋭い爪で襲い掛かった。
紙一重でその爪を避けた真白はマントを被りながらすれ違い様に雪の中に即座に埋もれる。
スノーベアは振り向き、後ろに行ったはずの真白を探すが……彼の視界には白一色の世界。どこにも真白の姿はない。
きょろきょろとスノーベアは辺りを見回しているが一向に真白は見つかる気配はなかった。
ふとスノーベアの足元の雪が真っ赤に熱され、瞬時に溶けるとそこから飛び出す様に真白が現れる。
フレイムナッコウの噴射機構を逆に使い、拳の速度を増して自身ごと砲弾の様にスノーベアの足元から急襲したのだ。
突然の奇襲攻撃に全く反応できずスノーベアの顎は真白の拳に打ち砕かれた。
噴射機構を逆に噴射し、炎の力で速度を増加させられた真白の拳の一撃はハンマーよりも強烈だ。
鈍器の様な一撃で完全に意識を刈り取られたスノーベアは盛大に後ろに吹き飛んでいき、雪の中に倒れぴくりとも動かなくなった。
「全く駄目だよ、女の子襲っちゃ! それにしてもさ、寒いよぉ……帰ったらイヴァちゃんのシチュー、いっぱい食べようっと」
イヴァの作るシチューに思いを馳せながら新たに現れたスノーベアへと真白は向かっていくのであった。
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2人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
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定員
5人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月25日
参加申し込みの期限
2020年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年12月02日 11時00分
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