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ガラスの砕ける音。
一つではなく、二つ、三つと続く音に、桜庭が状況を理解するよりも離脱を選び、剣の攻撃範囲から身を引いた後に見たのは、小山内の姿だった。
手の中でカツカツと鳴らすそれは、ビー玉だった。
先程の音は、カラーボールを打ち出した時と同じ要領で射出されたビー玉が剣に当たり、砕けた音。
小さな緊張感が解け、助けられた実感が胸に湧き、桜庭は笑みを見せた。
小山内もそれを見て、小さく頷く。
その時――リン、と鈴の鳴るような音が聞こえた。
「随分と遅いと思っていたら、むざむざ追い込まれて、どれだけ愚弟なのかしら……嘆かわしいわ」
軽やかな声音。
背後から突然に現れた気配に、小山内が振り向く。
小山内の視界が揺れ、気付けば立っていた場所からかなり離れた、突き当りの壁に身を寄せていた。
「大丈夫か」
耳に響く御剣の声に目を向けると、自分が小脇に抱えられていることを認識して、慌てて降り立ち、スケッチブックで『OK』と書かれたページを見せる。
「あら……こちらも腕一本貰うつもりでしたのに……残念」
「何だ何だ……って、オイ、大丈夫か!?」
場違いな程に張り上げられた声。
見れば、高津戸が逆巻と一緒に御剣を見ながら目を剥いていた。
腕から滴る液体が、遠い街灯に照らされ黒く光る。
「姉さん、あのね。こんな状態で言うのもどうかな、と思うけど……可愛い弟が手首折られて、言いたいことはそれだけかな」
「そうね」
さらりとした返答に、剣を持つ少年は笑いを噛み殺した音を歯の隙間から鳴らす。
日常から外れた、狂気的な雰囲気を場が包む。
「遠くに行かないように」
逆巻が剣と高津戸の間に入り、警戒心を高める。
するり、と剣が滑り落ちるように地面に向かって落下した。
「……難しいお話かもしれませんわね」
剣の軌道に注視していた逆巻の虚を突く言葉。
耳元に広がる女性の声に向かって反応し、逆巻は手にしていた小袋を何も無い空中へ投げつけた。
パン、と小気味良い音。
打ち落とされた袋から吹き出した粉が、小袋を叩いた手を宙に映し出す。
そして、それは拡散し、やがてドレスと和服を合わせたような、奇妙な服を着た女を浮かび上がらせた。
次の瞬間、まるで雑技団が扱うバトンのように、一本の剣が女の手元へ飛んだ。
少年の投げたそれを、女は当然のように受け取り、「今晩和、そして、さようなら」
そう、涼やかに宣言した。
自分の姿が露呈した事など意に介さずに、女は手近な高津戸に向かって接近。
不意を突かれ固まっている高津戸の首へ剣を走らせる。
「四ッ!」
――高らかな声。
パキリ、と指の鳴る音が聞こえたかと思うと、何も無い空中に銀色の椀――ボウルが現れた。
剣が、ボウルをひしゃげさせ、勢いをそのままに高津戸の首を強く打ち据える。
倒れこむ高津戸の脇に落ちたボウルをつまらなそうに一瞥すると、女はおもむろに振り向いた。
「危なかった……」
そこには、安堵の息を漏らす、荒井の姿があった。
ろっこん『魔法のボウル』。指を鳴らし、数を言う。
そうすることで視認出来る任意の位置に、ボウルを呼び出す、シンプルな能力。
だが、この瞬間、それは確かに高津戸の命を救う要因となった。
――そして。
「ひ、ふ、み」
女が小さく口を開く。同時に、袖を翻しながらステップを踏む。
すると、先程まで居た場所に、ボウルが落ちた。見た目とは違い、かなり大きな音を立てる。
「……どのぐらい上から落とされたのかしら……? 当たっていたら、かなり間抜けでしたわね」女がコロコロとした声音で笑う。
「問題ない……隙はあった」
これまでの光とは比べ物にならないほどの、眩い光が女の居る位置に向けられる。
そして、そこには確かに――緑色に染まった衣服が浮いていた。
点々と跡が残る道の先に立っていたのは、八神が水鉄砲を構えている。
「遅くなった」八神が道の端に寄せられる高津戸を見て、水鉄砲を構え直した。「……さぁ、どうする?」
高光度の照明が照らし出す袖が、一際大きく揺れる。
「お気に入りでしたけど、まぁ想定はしていましたから……どうもしませんわ」
女が地面に落ちた剣へ向かって駆け出すのを、淡く光る緑色の軌跡が描き出す。
手にした剣と、地に落ちている剣。
一人で二振りを扱うつもりで伸ばした手は、しかし寸前で止まった。
風切音。
ガラガラとした妙な音を上げ、半ば引きずられるように移動した剣は、女の手でもなく、その弟の手でもなく――御巫の手に収まった。
「ありがとう……ヨタカさん……」
感謝の言葉に、いつかのように一際大きな羽ばたきを見せ、夜鷹が近場の樹へ降り立つ。
御巫が両手でヨタカが運んだ剣を持ち上げ、しげしげと眺める。
柄に付いた羽を指先で摘み、観察すると、顔を上げた。
「……その姿……この剣で見えなくなっている……わけじゃ、ないみたいですね……?」
「…………さぁ?」
女が変わらず、余裕を含む声音で返す。
「おう、何だソイツが原因じゃねぇのか」
低い、ドスの利いた声に御巫が肩を上げて驚き、振り向く。
松崎、鹿黒を引き連れた神無月がそこに居た。
「ちぃと貸せ、嬢ちゃん」
本人にその意志があるのかは別として――鋭い眼光を光らせる神無月の視線に射抜かれ、御巫が剣を渡す。
受け取り、空いた手で眼鏡のブリッジを押し上げる。
と――剣を一思いに折り曲げた。二度、三度と曲げられた剣が、やがて真っ二つに折れる。
神無月はそれを空き缶のように捨て、改めて女へ向きなおった。
「仕舞い、だぜ。これだけの相手に逃げられねぇのは解んだろ……それに、な。そっちのボウズの『匂い』……キッチリ覚えさせてもらった」
鹿黒が顎で少年を指し示す。
言葉にせずとも、『見えなくても何処までも追える』という事実を含んでいることは明らかだった。
「……これが、お前達の選んだ『遊び』の結果だ。徒に人を傷付け、弄んだ、その結果が『それ』だ」
いつの間にか駆けつけていた楪が、女に向けて静かに、諭すように、だが確かに響く声を発する。
その言葉が指し示すのは、傍らに倒れる高津戸。
腕の止血を受ける御剣。
続々と辺りを取り囲む面々。
そして、取り押さえられ、地に伏した少年。
「……お気に入り、でしたのに」
驚くほど冷静な、透き通る冷たさを含んだ声。
そして――衣擦れの音。
状況に気づいた逆巻がリストバンドに仕込んだ鉄針を投げつける――しかし、それは既に着用する者が居なくなった衣服を地面に縫い止めるだけだった。
「気が向いたら迎えに行くわ……御機嫌よう」
どこからともなく聞こえるその言葉に、頭を押さえつけられた少年の口角が上がり、また、僅か後に諦めを含んだ溜息が出た。
夜鷹が、鳴き声を上げる。
――残響が薄く、どこまでも登っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
歌留多
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月19日
参加申し込みの期限
2013年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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