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早死にするのは善人だけ
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幸い、撮影予定のモデルは紗月と体型が近かった。
なので用意していた水着は調整せず着用できている。
更衣室から出てきた紗月をひと目見て、
「わーお!」
片庭は両手を握りしめた。
「思った通り! よく似合うわあ」
瞳に十文字型のハイライトが入っているような舞い上がりぶりだ。
「そりゃあ紗月だもの」
理緒は深くうなずいた。我が身を褒められたより嬉しい。
「ど……どうもです」
それだけ言うのが精一杯なのだろう。紗月は照れで身をかがめながら、生まれたての仔馬みたいな足取りで進み出てきた。
こうしてイレギュラーながら、紗月のグラドルデビュー撮影が開始されたのである。
最初は恥ずかしさのあまり、紗月はずっと身を小さくしていた。
「はい、胸を反らせてくださーい。そう……あとはもっと、天井のすみを見つめてみましょうか?」
片庭がぽんぽんと言葉を投げてくる。シャッター音とあいまってひとつの音楽のようだ。
「はいそんな感じ。じゃあこっちに背中を向けて振り返ってみてー」
紗月からすれば奇妙な指示も飛ぶが、こうなったら身を任せるほかない。
「つぎは正面、両腕で胸をかかえるようにしてみてください。うん、もっとオッパイーンって感じで。いいよー!」
片庭はそんなことを言って笑わせてきたりする。理緒を撮影していたときのきびきびした指示とはまるで性質がちがう。慣れぬ紗月をリラックスさせることを主目的にしているからだろう。
「視線……情熱的なまなざしをください。うん、いい感じ! 乗ってきた乗ってきた」
カメラに見られてる。紗月の鼓動が早くなる。
理緒ちゃんへの想いを見抜かれているみたいな気がする。光が熱い。
「紗月すてきー!」
理緒が応援してくれている。
どうしてこうなったの? ――恥ずかしさで気が遠くなりそう。
それなのに紗月は、恥じらいながらも次第に自分が大胆に振舞いだしてきたことに戸惑いを覚えている。視線を流したり胸元を強調したり。言われなくても艶やかな姿勢を取るようになっていた。
これがフォトセッションの魔法なのだろうか。
肌も、心の内も濡れていく。
「じゃあつづけて理緒ちゃんと一緒に」
この声を合図に、ペアの撮影へと移った。
「紗月やるじゃない。すごく……妖艶」
耳元で理緒がささやく。ぽーっと紗月の頬が赤らむ。
「わからない……私、熱っぽくて考えられなくて」
「いいのよそれで」
私がリードしてあげるから、と理緒は紗月の手を取り導いた。
まさか紗月がグラドルデビュー、なんてね……。
紗月が覚悟を決めたのだ。だったら自分がするべきは、彼女をサポートすることだけだ。
理緒の言葉が、雛を包む親鳥の翼であるかのように紗月は思った。
「じゃあ……お願い」
紗月は理緒の手に自分の手を重ねた。
このまま身を任せよう。
いい画(え)になりそう、そう片庭がつぶやくのが聞こえた。
屋外で私服グラビアも撮り撮影は終わった。
◇ ◇ ◇
いくらか先取りになるが、その日のことも描いてこの章の締めくくりとしよう。
今日明日には郵便で届くとはいえ、とてもではないが待っていられる気分ではなかった。
「行こう!」
理緒は紗月の手を取る。紗月も握り返す。
「大丈夫かな……?」
ちゃんと撮れてるかな、と紗月は言ったのだがそこまでは声にならない。緊張して喉がカラカラだった。
「自分を信じなさいって! 片庭さんの腕も」
自信をもって理緒は言うのだが、もちろん彼女だってドキドキしている。
本日は『週刊ヤングニャンプ』、先日撮影したあのグラビアの掲載号の発売日なのだ。
「大きい書店に行こうか? 平積みでだーっと並べられてると思うから」
「いいよ駅の売店とかで、こじんまりしたとこで」
目立っても恥ずかしいし、と紗月は言う。
「そうか、周囲のお客さんに『あの表紙の美少女が!』とか騒がれたら困るもんね」
「騒がれない……騒がれないから」
そうであってほしい。日陰にひっそりと咲く程度でいい。
と考える一方、
でも、うまく撮れていてほしい。輝いていてほしい。
とも願う紗月である。なんとも二律背反な心境だった。
小走りになる理緒に、待ってと紗月は告げた。
「緊張して喉が……水分補給していい?」
「お茶でも買ってく?」
手近なコンビニに入った。
「あ……」
瞬間絶句する。理緒も紗月もふたりとも。
入った正面レジカウンター前に、『ヤングニャンプ』が積まれていたのだ。
いつもは連載漫画のイラストが表紙だというのに、この号は違った。
サラリーマン風の男性が、ちらりと表紙を見て迷わず一冊を手にした。弁当と一緒にレジに出す。
電子マネーで支払うと、サラリーマンはスマホをチェックしながらふたりの横を通って出ていく。
ちょっと顔を上げたらきっと、彼は仰天したことだろう。
表紙の少女ふたりが目の前にいたのだから。
今週号の表紙、それは見つめ合うふたりの少女のピンナップ、水着姿の写真なのだった。
その日のうちにこのコンビニでは、『ヤングニャンプ』が売り切れたことを付記しておきたい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月03日
参加申し込みの期限
2020年11月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年11月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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