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早死にするのは善人だけ
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間断なく響くシャッター音。
明滅するフラッシュの眩い光が、恥ずかしさで火照った肌を余計に熱くさせる。薄く汗が滲む。
閃光を浴びているのは
佐和崎 紗月
だ。BPMの早い音楽に身を任せ、光の海に飛び込んで泳いでいるような気になる。
身を包むのは薄い水着ひとつだ。
光沢のあるメタリックブルーのビキニ、冴え冴えとしたこの色は、着用者によっては冷ややかなイメージを与えてしまうものだけれど、初々しくやわらかな温かみのある紗月の肌、笑みの似合う柔和な顔には、互いの長所を活かすかたちで調和している。
屋内のプールサイドだ。水着姿はけっして場違いではないものの、やはりレンズが前だと、自分の肌をさらすことに恥じらってしまう。
「目線下さーい」
よくドラマや映画で聞くこのセリフ、カメラマンから本当に聞かされるとは思わなかった。
紗月はレンズに顔を向ける。どんな気持ちでいればいいのかわからず一心に見つめたら、「もうちょっとやわらかい表情で」と言われてしまった。
「そう、いいよー。あともう少しスマイル……幸せそうな」
どうしたらいいのだろう。
とにかく思い出すことにする。嬉しかった記憶を。
最近でいうならばそれは間違いなく、大学の合格発表の瞬間だろう。といっても喜びを与えてくれたのは自分の合格ではない――。
A12831
A12833
A12840……。
「あっ……た……!」
振り向いて約二十メートル先の理緒を見た。
「
あった!
」
目から涙があふれていた。駆け出す。
「
あったよ、理緒ちゃん! あった!
」
――薔薇のつぼみがひらくように、紗月の頬に笑みが咲く。
「最高! OKです!」
ビートを刻むフラッシュ音が終わってほっとする間もなく、
「じゃあつづけて理緒ちゃんと一緒に」
と言われてまた緊張してしまう。
「いい感じじゃない」
ふふふ、と文字起こししたくなるような微笑を浮かべて
初瀬川 理緒
が隣に立つ。理緒も水着だ。鮮やかなエメラルドグリーン、南の島の海の色。豊かなバストをつつむ優雅な光沢。さすが撮影は慣れているだけあって、理緒はとてもリラックスして見えた。
「じゃあペア撮影、はじめまーす」
カメラ『マン』と書いたがフォトグラファーは女性だ。
「お待たせ。理緒ちゃん入って~」
呼びかけてもう歩き出している。彼女の歩みに合わせ、助手が慌ただしく動く。
移動し紗月と理緒が並ぶと指示がきた。
「じゃあお二人で見つめ合ってもらえます? そう、手をつないで」
いいですねえ、とうっとりしたようにフォトグラファーは言う。
「すごく自然!」
ハチドリの羽ばたきみたいに、細かなシャッター音が連続する。
潤んだ瞳で理緒を見つめた。
理緒の瞳に自分の顔が映っている。
◇ ◇ ◇
時を少しさかのぼる。
劇的な合格発表の数日後、ふたたび理緒は木天蓼大学のキャンパスへ向かった。
入学手続きではない。それはまだ先の話だ。
このとき彼女は、CS局スタッフや雑誌記者と同行し企画の撮影に来たのだった。ことの発端となった企画『偏差値30からの大学受験』合格発表の場面を記録に残すためである。
小刻みに震えて、カメラを見上げてつぶやいた。
「ど、どうかな……がんばったんだもん……大丈夫だよね…………」
とうに合格はわかっているというのに、ちょっとしらじらしいくらいの芝居を展開する。発表から数日経っているので周囲に受験生はいない。演出のため周囲に数人、学生服の高校生を配していたがもちろん全部アルバイトのエキストラだ。
「え……! あ、あれあたしの番号だよっ!」
指さして何度も、番号を確認して飛び跳ねる。
うまく涙を流すこともできた。これは演技ではなく、本当の発表当時を回想して感極まったからだった。
「皆さんの応援のおかげで……」
しゃくりあげながら言う。
「大学生になれた……なれたよ……!」
これも本心だ。といっても『皆さん』の部分は『紗月』なのだが秘密だ。
かくして現役女子高生グラドル初瀬川理緒は見事ミッションをクリアし、女子大生グラドルへと進化(?)したというわけだ。
四月から理緒は、木天蓼大学芸術学部写真学科の学生になる。
紗月は経済学部だ。学校側から入学式で新入生代表あいさつを行うことを依頼されている。つまり首席の成績だったのだろう。
なお理緒のほうは――たぶんぎりぎりだったと思う。あとで配布された解答から推測した自己採点くらいしか判断材料がないものの、下から数えたほうが早い成績のはずだ。自分の感覚では、合格者100人中84~5番目くらいではないだろうか。……勝てば官軍だからいいのよっ! と前向きに考えることにする。
ここまで全力で受験勉強してきた反動か、緊張の糸がぷつりと切れたようで理緒はしばし、フォーマットしたばかりのハードディスクみたいに真っ白な状態となった。といっても所属事務所はそんな彼女のことなどお構いなしだ。次々と仕事を入れてくる。グラビア撮影はもちろん、雑誌やスポーツ紙などの取材に動画サイトのミニ番組、深夜放送の収録やらトークイベント等々、多様かつ豊かに。
気がつけば、あっと言う間に向こう半年分のスケジュールは埋まっていた。
もちろん同時進行で入学準備やら何やらが加わってくるため、たちまち理緒の日々は錯視図を眼前につきつけられたような忙しさとなる。
こうなってはもう頭真っ白なままではいられない。にわかに早春ならぬ騒春が到来したのだ。理緒は連日、西へ東へかけずり回った。
それはそれとして理緒には、ひとつ大変に気がかりなこともあった。
卒業と同時に桜花寮からも出なきゃなんないんだった……!
部屋探さなきゃ! ていうか見つかるの……!?
下手をすればそれこそ、家なき子ロードまっしぐらではないか。ホームレスグラビアアイドルなんて聞いたことがない!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月03日
参加申し込みの期限
2020年11月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年11月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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