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早死にするのは善人だけ
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「外どうなってんのあれ!? むっちゃ人いるじゃん! キモ」
来るなりフロアにあぐらをかいて、悪態たれまくりむくれまくりの紅美だったが真白も陣も微笑して顔を見合わせた。
良かった。いつもの彼女だ。元気そうだ。
千絵は事情を説明し状況を確認する。
「えー面倒(めんど)いなぁ」
髪をかきあげながら文句を言っているが、紅美も参加しないとは言わなかった。いやむしろ、膝を乗り出して会話に加わっている。
「そっかー、ソフトは三本かー」
たったの、と真白は言わなかった。あの人数に対し三本きりでは焼け石に水というのもおこがましいほどだが、すでにオークションサイトなどでは目玉が金星まで飛んでいきそうなプレミア価格が付いているものを三つもそろえられたのである。さすが三佐倉店長といっていい。
今や金の延べ棒といっていいほどのパッケージ三つを前にして陣はうなる。これを窓から投げようものなら即、阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されることだろう。
「とにかく、早くこのソフト売っぱらって並んでる面々に散ってもらわんと……!」
店長用の取り置きは必要かな? と陣は言うも千絵は即座に否定した。
「お父さんは最近のビデオゲームに興味ないですから。そのキャラも知らないと思います」
フィギュアのモデルとなっている『伝説の大魔法使いにして学校長』という設定の女性キャラのことだ。ひと目みて印象に残るデザインと可愛らしさ、パッケージ写真からするとかなり造形は良さそうである。ファン垂涎の品だし正直陣もちょっと気にはなるくらいなのだが、千絵がきっぱり言い切っていることからしてその通りなのだろう。三本とも売りに出すことに決定した。
「店頭に非売品として飾るのかと思ったけど……ま、興味ないんならいいかな」
多少惜しい気持ちもあるものの真白も同意した。
「喜んでくれる人の手に渡るのが一番だと思いますし」
「喜んでくれる人、と言ってもだな」
陣はぐしゃぐしゃと前髪に手を突っ込んだ。紅美が言葉をつぐ。
「並んでるあいつら、ほとんど転売ヤーじゃね?」
「だよなぁ」
だからといって、と真白は言う。
「やっぱりここは、抽選券を配ってちゃっちゃと売っちゃうのが一番だろうね。今、並んでる人たちの分の抽選券……1からの連番とかで作って配布、行き渡ったらそれで抽選とか」
陣が同意する。
「僕もそれを考えてた。本来のお客さんのためにも店の前を開けないとね」
千絵の決断も素早かった。
「時間がありません。その手でいきましょう。七枷さんお願いします」
「オッケー!」
使うよ、と言いはなって陣は腹ばいの姿勢で店のノートパソコンを開く。
千絵はあまりPCに強くない。得意なのは店長だったが陣がバイトするようになってからは「任せた!」などと言って自分は外回りばかりするようになったので、このパソコンはほぼ陣の専用機と化していた。
こういう作業は初めてだが迷ってはいられない。表計算ソフトをすばやく起動してちゃっちゃと操作する。連番の抽選券を作るのだ。二百枚ほどあればいいだろうか。
「おー、やるじゃん」
紅美がのぞき込んでニヤニヤしている。
千絵が新品のエプロン二着を出してきた。
「白さん、紅さん、本日私は、店長代理権限でおふたりを臨時アルバイト店員として雇用します。どうぞ使って下さい」
「え? いいよ『クラン=G』のためだもんお金なんて……」
真白は手を振るが千絵は譲らない。
「そうさせてください。店を守るためにおふたりの力が必要なんです。警備員的なこともしなきゃならないかもしれませんし。そんなことはないと思いたいですが、万が一ケガをしたとしても店員であれば労災保険がおりますから」
「じゃあ……バイト代は『クラン=G』に還元するね」
ゲームを並べた棚の陰に立ち真白はエプロンを撒いた。新品の布の匂いがする。緑の生地に白のライン、胸には堂々『G』の一文字。不思議なもので身につけるだけで誇らしい気持ちになってくる。
「警備っていってもなー。あたしこれまで、警備してたの自宅だったんだけど」
紅美は冷めた表情と言動を保とうとしているようだが、上気しているのを隠せていない。頬には紅色がさしていた。
陣の仕事は早かった。抽選券をプリントアウトしながらもう、
ゲームソフト『DIE YOUNG 2』(フィギュア付き限定版)の販売について
という告知文章を作りはじめている。簡単ながら一通り作成すると、千絵に文面の確認を取った。これから来る人に備え店のホームページにも同じ内容を手早くアップし、大判の紙にプリントアウトする準備に入った。
その間、床に突っ伏すようにして真白と紅美が、刷り上がった順に抽選券をカッターで切り分けていく。
「あたっ!」
「紅ちゃん大丈夫!? 手を切ったとか!?」
「大丈夫だいじょーぶ、ちょっと線がヨレただけだし」
紅美は歯を見せて笑った。声もバスケットボールみたいに弾んでいる。
そっと外をうかがって陣は首をすくめた。もぞもぞと動き始めているではないか。
開店時間が迫っているのだ。不幸中の幸いがあるとすれば、彼らがなんとか列を守り、道路にはみ出さないでいるところだろう。
千絵も加わり整理券の作成はすぐに終わった。
束になったものを千絵が握る。
真白と陣、紅美は段ボールとガムテープから即席で作ったプラカードを手にした。印刷した注意事項を貼り付けてある。文字フォントもうんと大きくしたので距離があっても読めるだろう。急ぎすぎて軽い誤字もあったが、内容を誤読するほどのものではない。
「よし、行きましょう!」
四人は一斉に立つ。千絵が壁のスイッチに手を触れると、雷光のように一度明滅して電灯がついた。
「行こう」
これは真白。
「決戦だな」
そして陣。
「よっしゃ!」
紅は腕まくりしている。
陣が正面のドアを開けた。横一列に出る。
店の外へ!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月03日
参加申し込みの期限
2020年11月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年11月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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