【スキー＆スノボ合宿】雪山の宝探し＆温泉もあるよ♪｜リアクション

【スキー＆スノボ合宿】雪山の宝探し＆温泉もあるよ♪

★２日目　宝探しと吹雪

「よーし、今回もいっぱい滑るぞー」
　２年の白真白は、名前に似つかわしい一面の雪景色の中張り切っていた。
「前はスキーだったから今回はスノボでやるよー」
　何事にもポジティブで調子に乗りやすい真白は、上達も早い。
　スノボの講習を楽しみながら思い出した。
（そういえば今回は宝探しもあるんだっけ。何かないか滑りながら探してみよっと）
　滑りながらあちこちチェックしていると。
（あっ、あれは……！　よし、午後の自由時間に行ってみようっと）
　何か見つけたようだ。

　そして午後。
「今なら時間も一杯取れるしお宝探すぞー」
　講習の間にいくつか面白そうなのも見つけたので、真白はワクワクしながらまずは頂上に向かう。
　スピードを出して一気に滑り降りた。
「確かこの辺に……あれだ！」
　それは講習の間に見つけたジャンプ台だった。
　真白にとってはある意味これもお宝である。
　タイミングを合わせて滑りこんで……ジャンプ！
　前掲姿勢になって、スキー選手の気分を楽しむ。
「ふぅ、気持ちいいー」
　他にもいくつかあったし、そっちも行ってみようと真白は思う。
「別ルートで降りるのもやりたいねー」
　次のジャンプ台へ滑り込んだ真白は。
「そこだ！　……ジャンプ！　っとと……わたっ」
　だが、着地で体勢を崩し、林の中に突っ込んでしまった。
「あたた……失敗失敗。あれ？」
　身体を起こした真白は、何かが樹にひっかかっているのを見つけた。
「これ何だろ……あ、これお宝のヒントだ」
　プラスチックの球を開けると、紙が入っている。
「えーとどれどれ……『大地に近きふくろうの顔』？」
　何だろう？　と首を傾げる真白。
　だが、その顔に吹雪いた雪が当たりだした。
　急に天気が荒れてきたのだ。
「まずいまずい、真っ白で前が全然見えない」
　下手に動くとコースを外れてしまいそうだ。
（でもこのままじっとしてても雪に埋もれちゃいそう。ど、どうしよう）
　こんな時、ゲームだったらどういう作戦を取るだろう。
　冷静になってそう考えた時、吹雪の向こうに小さな灯りが点るのが見えた。
（あっちだ）
　灯りを頼りに滑り出す。
　
　しばらくすると吹雪を抜けた。
　ロッジの灯りが眼前に広がる。
「ふぃー……何とか戻ってこれたよ……」
　集合時刻を少し過ぎて、点呼をとっている最中だったので、慌てて戻ったことを報告する。
　すぐ解散となって、一息つくと、ナイター設備の柱の側にフクロウの絵が描かれた看板を見つけた。
　その裏を見ると、宝のシールが貼られた袋があった。
「あった！」
　開けてみると、温泉の名前が書かれた入浴剤が入っていた。
　昨日入った温泉が頭に浮かび、真白はへにゃっとした笑顔になる。
「うぅ、すっかり体が冷ちゃったし、夕食の前に温泉入ってあったまっちゃおっと」