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【節分】鬼は外、福は内、本物の鬼は内に有り
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◆
境内の隅にぽつんと存在する、朽ちて穴だらけの切り株。
曖浜 瑠樹
と
津止 孝道
教頭先生が、そのすぐそばで話しあっていた。
「おじさん、ほかに出入り口はみえる?」
「いや、この切り株だけだ。……ところで、君」
「んー?」
「早くここを離れなさい。異界の存在が――」
教頭先生の言葉を遮るように、瑠樹は笑う。
「オレだってもれいびだよぉ。だから大丈夫!」
教頭先生のただでさえ強面な顔が、さらに渋い色をにじませる。
何事か言いかけた教頭先生は、しかしふと漂ってきた甘い香りに口をつぐんだ。
「やっぱり教頭先生だ! こんなところで何してるんですか?」
やってきたのは、紙袋を抱えたつばめだった。ののこと別れ、またお祭り会場をふらふらしていたようだ。
「そうだ、よかったこれどうぞ。買いすぎちゃって! そっちの子もどう?」
つばめが紙袋を開けると、甘い香りと一緒にたくさんのベビーカステラが覗く。
「いや結構」
「お兄さんありがとぉ!」
つばめのベビーカステラを食べながら、瑠樹は教頭先生の手に、指先でそっと伝言を書きつけた。
『でいりぐちたたきこむ』
異界から何かがやってくる、あるいはやってきたというのなら。その出入り口に叩き込んでやれば、送り返せるかもしれない。
問題は、どうやって叩き込むかだ。つばめが居る前では話すわけにもいかず、かといって切り株の前から離れることもできない。
なんとなく居づらさを感じ取ったのか、その場を去ろうとするつばめ。
「すいません、そこの屋台の者ですが」
声をかけてきたのは、
ハルキ・イエハナ
だった。湯豆腐のお椀と紙袋が乗ったお盆を持っている。紙袋からは、ベビーカステラとはまた違った印象の甘い香りが漂っていた。
「これ試食品で~、男性客から意見も欲しくて。あと寒そうなので、暖かいものもどうぞ」
試食品と湯豆腐をいただくつばめと瑠樹。意見を求められたからか、教頭先生も試食品だけは食べることにしたようだった。
「これおいしい! ほんのり甘くて、いくらでも食べれちゃいそう!」
「おいしいねぇ。おじさんは?」
「……悪くはない」
概ね好評な反応に、ハルキはにこやかな笑みを浮かべる。
そのうちに集合時間が近づいてきたつばめが、試食のお礼を言って去っていった。
さて、と。ハルキは教頭先生に視線を向ける。
「何かあった……いや、これからあるんです? あんまり人に言えないタイプの、不思議なこととか」
「……」
空になった紙袋をたたみながら、ハルキは続ける。
「ずっと切り株の前に居るので、もしかしてと思って」
「お兄さん、実は――」
教頭先生に代わって、瑠樹が事情を説明。
ひと通り話を聞いて、ハルキは「あるある」と頷いた。
「寝子島ですもんね。俺、特殊能力? とか無いんで。いざと言うときには基本離脱かな?」
仕事柄体力はあるとは言え、ハルキ自身はただの「ひと」だ。
それでもできること、やることがないわけじゃない。
「救護室が即対応できるよう、連絡しときますよ。はしゃいで怪我、人に酔う子、出るかもって」
あとは、と切り株を見やる。
「人が近寄らないよう、ロープで目印とかしときましょうか」
ハルキは一度屋台の方にもどり、蛍光のマスキングテープを取ってきた。教頭先生と瑠樹にも手伝ってもらい、切り株の周囲に目印をつける。
「お兄さん、他に手伝えることあるかなぁ?」
「大丈夫。しばらく頭上注意で」
頭上の枝には、釣り糸を巡らせる。異界の存在とやらにどの程度効くかは定かじゃないが、やらないよりはよほどいい。
釣り糸を巡らせ終えたハルキの手を取ると、瑠樹が指で何事か書きつけようと――。
「これはこれは驚いた、穴に気づくやつが居るとはな」
森の陰から、青黒い巨体が覗いた。
二メートルはある巨体に、山羊のように曲がった角。
切り株を通じて現れた異界の存在――鬼が、そこに居た。
(いきなりか。普通に逃げても、多分意味ない。どうする――)
ハルキよりも先に、瑠樹が動く。
(サンマさん、今日も可愛くて和むねぇ……あの鬼さんにたーくさん和んでほしいなぁ!)
サンマさんのキーホルダーを見つめ、瑠樹が『ゆるゆる和みと恩恵の輪』を発動する。
個人へ効果を集中させる進化能力。金棒を持つ鬼の手が垂れ下がるが、それ以上に脱力した様子はない。
「キーホルダーさん、今日も可愛くて和むねぇ……あの鬼さんにたーくさん和んでほしいなぁ!」
もう一度、声に出して進化能力を発動。
それでも足止めには至らないが、鬼の足取りは確かに緩んでいた。
(鬼なら豆、いや豆腐は豆扱いなのか。とにかく、一瞬でも気をそらせればそれで)
残っていた湯豆腐のお椀を、ハルキは鬼に投げつける。当たったかどうかなんて、見る余裕はない。
「走って」
そう二人に呼びかけた時には、鬼はもう既に追いついている。
無造作に振るわれた金棒が、瑠樹の体ごとサンマのキーホルダーを弾き飛ばす。
まるで、道端の石ころを蹴り飛ばすかのように。
「おっと、力を入れすぎたか。失敗失敗」
なんでもないように笑いながら、鬼は返す動きで金棒を振り上げる。
けれどその手は、空中で不自然に停止した。
ピンと張られたたくさんの糸が、その手と金棒に絡みついていた。
「なにかと思えば糸か。細くしなやかで強靭、面倒面倒」
力任せに引きちぎろうとする間に、ハルキと教頭先生が瑠樹を抱えてその場を逃げ出す。
切り株から人混みまではそう遠くなく、下手に追えば騒ぎになるのは避けられない。
そうなれば獲物選びが難しくなり、鬼にとってもあまりよろしくない事態となる。
それを悟った鬼は、追跡を諦めたようだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月25日
参加申し込みの期限
2020年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年09月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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