this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
Real Thing Shakes
<< もどる
1
…
15
16
17
18
19
つぎへ >>
学舎に飛び込んで歩き出すと、緊張がほぐれてきたのか体や頭に血が巡ってくるような感覚があった。
温かいな、紗月の手。
理緒が思ったちょうどそのとき、
「あったかいね、理緒ちゃんの手」
紗月がそう言ったものだから、理緒は声を出して笑ってしまった。
「ちょうどおんなじこと考えてた」
「ほんと?」
「ほんとにほんと」
ふふと笑み交わして、それにしても、と理緒は言う。
「今日は朝から大変じゃったのう――」
わざとらしい口調だったが紗月は大真面目に、
「うん、大変だったよね」
とうなずいた。
「でもよかった。理緒ちゃんの緊張がほぐれてきたみたいで」
昨夜のことだ。つまり受験前夜だ。
最後の追い込みをすべく、桜花寮にある理緒の部屋を紗月は訪れていた。
ともにくつろいだ服装だったが、和気あいあいという雰囲気はゼロだ。それどころか理緒はほとんど無言だった。
冗談ひとつ飛ばさなくなり、表情は冷凍庫に入れたように硬くなっていた。
ずっと鉛筆を動かしている。
仕上げた問題は紗月がボールペンでチェックする。
「正解、よくできたね」
「残念、けどいいところまでいってるよ。選択問題ならいけると思う」
「ここは公式を当てはめて……」
このように逐一紗月は理緒に声をかけるのだが、理緒はうなずくか「うん」と言うのがせいぜいで、感想らしい感想すら漏らさなかった。
プレッシャーが半端じゃないんだ。
充分すぎるほど伝わっているので、紗月も理緒の状態を指摘しない。
理解できる。
――私も、初詣の時は死に物狂いで神様に祈ったくらいプレッシャーにさらされていたから。
翌朝、つまり受験当日の朝だ。
理緒は驚くほど早く目覚めていた。
眠れた感じがしない。
気分が昂ぶって断続的にしか睡眠が取れなかったのだ。幸い疲れはほとんどなかったが、昨夜の緊張感がずっと続いているような感覚だった。
それでもまんじりともせず横たわっていたが、気配を察したのか間もなく紗月が目を覚ました。
「いいよ、まだ寝てて」
理緒は声をかけるも、
「よく寝たから」
首を振って紗月は寝床から身を起こした。そればかりか、
「理緒ちゃん、お風呂入らない?」
と彼女に声を掛けてくれたのである。
しかしふたりで寮の朝風呂に入っても、冷水シャワーを浴びても理緒から緊張が抜けることはなかった。朝食も食べるには食べたが、何を食べたか覚えていない始末だ。
けれど時間は流れる。
歯を磨き、部屋に戻って制服に着替え、受験票など必要なものを何度もチェックし、やがてふたりは部屋を出た。
シーサイドタウン駅で寝子電に乗り本土へ向かい、木天蓼駅でキャンパス行きのバスに乗って――ようやく我に返った現在、理緒は思い返そうとしてみたが、やはり道中の記憶一切がない。たぶん参考書などを読んでいたはずだけど、まったく覚えてないのだ。
そうして受験会場まで来てとうとう、理緒は逃げ出したくなったのである。
理緒ちゃん……。
紗月は胸の前で両手を合わせた。
理緒がどんな精神状態なのか想像できた。指先でつついたりしようものなら、たちまちのうちにきびすを返し逃げ去ってしまいそうだということが。
このとき紗月は、去年の初夏の出来事を思い出していた。
あのときと似ている。状況のあやうさという意味ではほとんど同じといっていいかもしれない。
あのとき、私は理緒ちゃんを失いかけた――。
息が詰まりそうになる。
涙が出そうになる。
でも紗月は堪えた。
紗月は確信していた。
いま理緒ちゃんが逃げ出したら、絶対に後悔する!
離さない。
離れ離れになりたくない!
「理緒ちゃん!」
無我夢中だった。
紗月は理性をかなぐり捨て叫んでいたのである。
周囲がぎょっとするほどの、いや、受験会場に着席している者にすら届きそうな大声だった。
「ここまできたら、もう突っ走るだけだよ?」
すかさず理緒の手を取ると強引に走り出し、紗月は正門のむこうに飛び込んだ。
<< もどる
1
…
15
16
17
18
19
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
Real Thing Shakes
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月22日
参加申し込みの期限
2020年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!