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雪の気配はもうない。
溶けてしまってすべて、空に帰って行ったから。
かといって骨身にしみる寒さに変わりはない。でも今朝は雲ひとない好天だ。
澄み切った冬の、青が眩しい空を見上げる。
「来ちゃったね」
「うん、来た」
佐和崎 紗月
と
初瀬川 理緒
は顔を見あわせた。
ふたりの正面、左右にそびえたつ立派な柱は、本土にある木天蓼大学キャンパスの正門である。
大きい、と理緒は思う。
正門はギリシャ神殿みたいに白くてすべすべで、高くて太くて、黒字に金文字の看板も空の色を映すほどに磨き上げられていて、左右にそびえ立つ一対の巨人のように威圧してくる。
それに遠い。
奥に見える学舎は、実際せいぜい百数十メートルがせいぜいの位置にあるはずなのに、これも数十キロは彼方にあるように見えた。
理緒が校門と学舎を目の当たりにするのは初めてではない。
少し前に、紗月と連れだって下見に来ている。
でも、そのときはこんなに門は大きく見えなかった。
学舎も遠くには見えなかった。
目に見えぬ重いものがのしかかってくる。胃も石が詰まったかのように沈んでいく。心臓の鼓動が、終わりかけの線香花火みたいに弱まっていくのもわかる。
同じ気持ちを抱いているのは理緒だけではないのかもしれない。下を向き歩いて行く学ラン姿の少年も、顔を強張らせ早足でゆくジャンパー姿の少女も、ひょっとしたら理緒と同じようなプレッシャーに押しつぶされそうになっているのかもしれない。
多くの受験生が無言で正門の中へ吸い込まれていく。
怪物が大きく開けた口に飛び込んでいく姿を思わせた。
うう……。
底なし沼に腰まではまりこんだような気持ちだ。いや、胸のあたりまでとらわれているというべきだろうか。首までか。
自分の過去が思い返される。
超がつくくらいの勉強嫌いだった。人生ずっと。
成績はつねに留年寸前、地面をこするほどの超低空飛行だったし、紗月の助けを得て必死で勉強したものの、学業は『専業』ではなくグラドルの仕事をこなしつつという状態だった。
紗月のヘルプの甲斐あって成績はやがて急上昇を開始した。しかれど上昇したのは不安も同じで、受験が近づくにつれ不安のほうが先行し、理緒の挙動をおかしくしはじめた。クリスマスのマリンパラダイスでは決壊すら経験している。
それでも脱落せずここまで来れた。
だけど、ゴールテープを切ることはできるのか。
今日一日ですべて決まってしまう。その覚悟はできているのか。
苦手な問題が出たらどうしよう。
次々と連続したらどうしよう。
全教科まんべんなく最低レベルだったら。
悲惨な結果になったら――。
顔写真つきの願書が、ゆっくりとシュレッダーに消えていく。
理緒の脳裏に浮かぶのは最悪な想像ばかりだ。
すると突然、足が動かなくなった。
体もだ。うつむいたまま、凍りついたように立ちすくんでいる。なのに肩だけ、ぶるぶると小刻みに震えていた。
もうだめ。
逃げたい!
回れ右をして逃げ出したい!
けれど理緒の心に、力強く呼びかける声があった。
「理緒ちゃん!」
すごく大きな声だった。しかも耳の真横だ。
間近で風船が爆発したかのように、理緒は反射的に声の出所を見た。
紗月だ。
ずっと隣にいてくれた紗月だ。
こんなに大きな声が出せるなんて。
当然周囲の注目を集めたが紗月は気にしない。理緒を見て笑うと、
「ここまできたら、もう突っ走るだけだよ?」
紗月は理緒の手をしっかり握り、門の内側へ走り出したのである。
「う……うん」
理緒はうなずいた。
不安に負けて固まったのだと思っていた。だが違った。
さっきまであたしは眠っていたんだ。
紗月が目覚めさせてくれたんだ。
どうして恐れる必要があるだろう。
猛烈に勉強したんだ。文字通り石にかじりつくようにして。
しかも紗月という最高の先生に導かれて!
門をくぐる瞬間に理緒は真横を見た。
柱が小さくなっているような気がした。あたりまえの大きさに。
真正面を見ると、学舎の位置だってさっきよりずっと近い。
そう、今日は入学試験当日だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月22日
参加申し込みの期限
2020年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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