this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
携帯戦記カプセルギア 愛光島日記
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
つぎへ >>
【憧憬】
トランプが舞い、фокусникの奇術がモノクロームを空高く打ち上げ、宙を駆ける翼髪の少女型カプギアが刃を閃かせて仕留める。
瞑目する少女型が弾き飛ばした一体をケットシーのピコハンが捉え、激しく散った星屑に怯む後衛を奇術師のカードが貫いた。
「これもなにかのエンってやつ? ここは共闘と行こうよ、なっ!」
「ああ、うん。よろしく」
バトルのさなかにも透破はフレンドリーに語りかけたが、ネオムの返しはそっけない。口元を覆うマスクや素肌をさらさないネオムのスタイルに、透破はシャイなヤツなんだな、とひとり納得する。
いっぽうケットシーを操りながら、撫子は別の感想を抱いたようで、
「うーん。地味すぎ! あなたたち、ギアマスターたるもの服装にも気を使わなければなりませんわよ?」
「ええー、いきなりダメ出し?」
苦笑いしつつも透破の指はスマホを滑り、トランプ銃で磔にされたヘリ型をケットシーの放つ星屑が砕く。
その背後を狙う多脚騎士を少女型カプギアの長い脚が斬り裂いて、
「否定はしないよ。確かに私の容姿は全然良くないし」
「そこまで言ってませんわよ!?」
三体の連携は巧みで、前後左右から上下にまで隙を作らず、互いが互いを守り、互いを利用して敵を討つ。
『──なぜ、抗う?』
空気震動を伴う低い声が三人を打ち、足を止めさせた。
「誰だい?」
「彼、のようだね」
指差した先。
有象無象を分けて進み出た白黒制服の少年は虚ろな瞳をして、腕には腕章を掲げている。
「あれが、この世界を作り出した黒幕ですの? ……いいえ、違いますわね」
「分身みたいなもんかな? 本人が出てくる度胸があるなら、こんな操り人形を差し向けちゃ来ないもんな!」
ゆらり。意思無き端末を介して、偽りの世界の主は語りかける。
『ギアマスター。無慈悲な奴隷の王を、お前たちはそう呼ぶな。愚かなことだ』
「なーにを言ってますの? カプセルギアにとって、マスターほど尊いものはありませんわよ!」
『いつか裏切られるとしても、か?』
ぴくり、撫子の眉が跳ねた。
『人間とていつまでも子どもではない。玩具には飽きるものだ。我らを好き放題に操りながらやがては打ち捨て、顧みぬようになる。お前たちの主も同じだ、同類だ』
深い、深い絶望を震動は孕んでいた。
『ただ捨てられるならばまだ良い、パーツを破壊される者もある。片付け、掃除などと称して、ヤツらは片手間に我らの腕を脚をくじく。頭蓋を砕き瞳を引き抜くのだ。見よ、この者らを! 私が救い上げたこの者らの色なき様相こそが、マスターなる者の本性を表している』
彼らもまた、打ち捨てられた存在なのだろうか。それがため、色……感情の一切を失ったのだろうか。白黒制服たちは言葉を持たぬながらに、ぎぎぎ、と軋む首を傾けた。
どれほどの哀しみだろう。どれほどの憎しみだろう。負の感情は心を穿孔し、穿たれた穴へと堆積し、混ざり合い絡み合い融合し、澱となり、いつしかこの大仰な舞台を形作るに至ったのだろうか。
『お前たちがいかに想ったとしても、現実は変わらない。時は移ろい、感情は変化する。人の身を得て、お前たちも理解したことだろう……』
「やれやれ。くだらないね」
透破はそんなかの黒幕の絶望を、一笑に付す。取るに足らぬと笑い飛ばしてみせた。
фокусникが跳ね、透破の肩をよすがとする。
「オレと柚春はラブラブだもんなー♪ 捨てられるなんて、あるわけないじゃん! そーいうの、通じ合ってりゃ分かるもんだよ?」
「そう……『こうなった』からこそ、より深く理解できますわ」
撫子の手のひらへ飛び乗ったケットシーが、するりと指に頬をこすりつけた。
「ギアマスターとカプセルギアが、こんなにも深く繋がり合うことができるのだと。残念ながら、あなたのかつての主はそうではなかったようですけれど」
『……知らぬだけだ。お前たちの無知が、同胞を苛むのだ。情など通じようはずもない、人とカプセルギアは違うのだから』
ネオムは、黙した。ただ少女型のカプセルギアは、その手の中に在った。
『いずれ思い知ろう。この島に築かれた希望を。お前たちの真実が呼び込む絶望を。その時まで、私は……』
それきり、声は聞こえなくなった。
白黒制服たちがこと切れたように次々と倒れ伏したかと思えば、その姿は煙のようにかき消え、あとに残されているのはもはや動くことの無い、モノクロームのカプセルギアたちだけ。
「要するに。柚春を元に戻すには、あいつをどうにかしなきゃいけないってことだな」
「マスターを着せ替えて写真を撮るのも、楽しいですけれど……ね」
知ってみれば、なんのことはない。偽りは偽り。砂を噛むようなものだ。
そこでこそ築いたものもある。けれど結局のところ、真実に勝るものはないようだ。
「悪くは無いよ。けどやっぱり……今の柚春は、オレに話しかけてくれないもんな」
「『彼』の事情も、理解できなくはありませんけどね。でも私たちは、カプセルギア。マスターを助けるのが当然というもの、ええそうでしょうとも!」
今しばらく、この世界は続くのだろう。
彼らが成すべきは、もはや定まった。
ネオムはひとり、暗がりに佇む。
肩を大きく上下する。ギアバトルは彼にいささかの昂揚を与え、落ち着かなくさせた。心の動きが体温を上昇させ、呼吸を見出し、肌には汗を浮かび上がらせ、胸の鼓動を早めることを知った。
感情、そのひとつひとつの名を知った。
「なんて、残酷なんだろう」
人の身を得たことで知り得たそれらを、伝える相手が今ここに、いないだなんて。
雫がこぼれた。
彼女がどんな想いでN.E.O.M.Uを操っていたか。
伝わらないのだ。互いに、決して。
通じ合っていると信じるのみなのだ。
「
的子
……」
偽りの夢の主が語った言葉が、今さらながらに胸を刺した。
「……それでも……私は」
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
携帯戦記カプセルギア 愛光島日記
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月24日
参加申し込みの期限
2020年07月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!