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携帯戦記カプセルギア 愛光島日記
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【理由】
「オレたちの力、見せつけてやろうじゃん! なっ、『фокусник』!」
読みは
ゆずは
。緑林 透破の操るカプセルギアの名はそれだ。
初めて触れた瞬間、理解した。この偽りの世界がいかに無味乾燥としていたか。パートナーなき世界になんの意味があろうか。
「まったく。オレたちの幸せな時間を邪魔しようなんてヤツらは、叩き潰すしかないよな!」
スマホの画面をタップ。фокусникの銃から放たれるのはトランプだ。カードの並びは湾曲しながら飛び、モノクロームの騎士に突き刺さった。
透破の原動力は実にシンプルだ。фокусник、すなわちマスターたる彼女が変じたカプセルギアとともに、静かな日々を暮らすこと。
それを阻む何者をも許さぬこと。
「言ったはずだぜ。オレからはなにも仕掛けない。だが、やるなら覚悟しろってな……!」
奇術師の風貌をした特異なカプセルギアはナイフを振るい、シルクハットからは鳩型の爆弾を放ち、敵を屠る。マジックの手腕とロジックで群れの深くまで切り込んだかと思えば、紙吹雪で文字どおり煙に巻く。
普段の透破ときたら温厚なものだ。ただただカプセルギアを大事に扱い、まるで恋人のように溺愛する。あまりにいっしょにいすぎて、授業中に教科書をめくるのも、菓子を口まで運んでもらうのもカプギア任せ。そんな透破を見て笑う者も少なくなかったが、彼が意に介すことは無かった。
無かったが、『これ』は違う。
「おー、こりゃ大群だね」
ライフルがきらめき、透破のとっさの指さばきで身をひねるфокусник目がけ、数機の騎士型カプギアがにじり寄る。波状に繰り出されるランスをマントで翻していなし、ナイフを叩き込み、飛び退きながらにカード弾を雨あられと撃ち込んでやる。
頭上を漂う魔術師型カプセルギアの杖が輝くのを眺めて、透破はぽつり、独白めいて語りかけた。
「ああ。分かってる。柚春をひとりじめできるし、自分から動いて柚春を守ってやれないことを歯がゆく思わなくて済む……この幸せは捨てがたいよ。けど」
透破のパートナーは当然にしてなにも語らないが、どこか、なんだか。奇術師の横顔は、寂しげに見えたのだ。
にわかに得た自意識は、カプセルギアたちにとってまさしく天啓となった。
思い、動き、交流し、感情を発露する。人たれば、生物たれば当たり前の些事を、彼らは思うさま堪能した。歓びを享受する権利と手立てを得た。
玩具と人との関係を換えるに至った現象は、しかし彼らに避けては通れぬ試練をももたらした。
「自らの意思で、なにかを傷つける……なにかを守る」
決断を下すという行いを、人間は大小を問わず常に繰り返す。そのひとつひとつに、環 ネオムは思いもよらない重責を突きつけられる。
「全て、あなたが選んでくれていたんだね。その重みを、私には悟らせぬままに」
標的も、戦術も、動機さえも、マスターが定めるのは当然のことであり覆しようもない定理だ。ネオムはカプセルギアなのだから。
そして今、あらゆる決定権はネオムにある。
「今度は、私が守る番だ」
まぶたを伏せた少女の姿を模るカプセルギアは、その外目からも『彼女』を思わせ、ネオムが心とともに得た心臓は鼓動を早くする。
今、彼は自らの意思で、敵を討つ。
翼の形した髪を広げて飛翔し、少女型カプギアはモノクロームの波を切り裂く。細くしなやかな脚部は滑らかな刃を成し、ネオムの操縦ひとつでボクサータイプの前衛を横薙ぎに斬って捨てた。
羽髪を打ち急制動を繰り返し、斬っては退き斬っては避け、次々に刃を滑らせる。数を揃えるだけの脆い個体であるのか、敵は手も無く斬り倒されていく。
そのたび、ネオムの胸はちくりと疼いた。これもまた人の身を得て初めて感ずるところだ。
「彼らも元は、魂のある存在だったのかな。それとも」
いくらか思い煩うこともあったが、それでも塵ほども手は抜かない。
ライフル弾がかすめ肩甲が一部削られても、刃を操る細身にして強靭な腿部を切り裂かれても、ネオムに焦燥は生まれなかった。そこには彼の意思があったから。
淡々と飛び、場を見据え、退き、踏み込み斬り裂く。
これは自らをのみ守る戦いではない。
「私たちの全てを……壊させはしない」
伴う重責は、ネオムを鼓舞させた。より大胆に、より慎重に事を成す能力と胆力、立ち向かう勇気を彼に与えた。
『彼女』を守り救う戦いならば、惑う余地などあろうはずもない。
「まずは記念撮影ですわね♪」
ぱしゃり。
主
たるカプセルギアと並んで浮かべた笑みを待ち受け画面に設定して、宿名 撫子はご満悦だ。
どこか猫っぽい跳ねっかえりの主を反映してか、『ケットシー』はまさしく黒猫の姿を取っている。なんたる愛らしさ、と撫子の微笑はますます深まった。
「ふふふ。次のお色直しは、どんな衣装にしましょうか?」
名家のお嬢さまという肩書きを与えられながら、撫子は男装を好む変わり者として周囲に認識されていた。洋装和装問わずに身に着けたが、カプギアであった時分には着物に羽織を纏っていたからなのか、ことに和の趣きを好んだ。
マスターが変じたケットシーと出会い、記憶を取り戻し真実を悟ってからは、その情熱の大半がカプセルギアを飾ることに傾けられることになった。よってケットシーは二足で歩む猫顔人型のギアでありながら、今ではハイカラ和装が似合う実に雅ないでたちなのだった。
お色直しと称した着せ替え遊びが数着を数えたところで、撫子は片眉をへにゃりと下ろした。
「まったくもう。無粋な方々ですわね」
瞬く間に取り囲む敵どもへ呆れたように目を細む撫子だが、事態を予想してもいた。
「ええ、夢は夢、いつかは醒めなければなりませんわね。分かっておりますとも!」
マスターと立場を入れ替えたこの事象を撫子は気に入っていたが、同時に主を哀れにも思う。このカプセルギアが己のギアマスターであるなら、助けたいと願うのがそう、人情というものではなかろうか?
「まっ、私カプギアですけど!」
ともかくも、撫子の指さばきはすぐにも冴え渡る。
主武装はピコピコハンマー。なにもふざけてはいない。ピコッと叩けばパーツを弾き、星を飛ばして遠距離攻撃をすることもできた。
「……道を開けなさい! 宿名 撫子も通りましてよ!」
白黒の生徒らはいずれも撫子と同年代に見えたが、どうせまやかしだ。
同じくモノクロに配色されたカプセルギアたちが一斉にケットシーへと飛びかかり、銃砲とミサイルが火を上げる。
「いかにもなモブ顔ばかり。ケットシー! 怒りのシューティングスターですわーッ!!」
機動力を最大限に発揮し、ピコハンを乱れ打つ。遮蔽物を巧みに利用し集中砲火をくぐり抜け、流星雨を降らせて敵をことごとくに貫く。
狙うは後衛、火力支援を廃せば戦いは楽になる。となんとかいうゲームのボスが言っていた気がする。
すっかり新世界の理に染まっていた撫子だが、無論のこと主のためとあらばそれらを捨て去ることに未練はないのだ。
「なんの味気も無い白黒ばかり。カプギアは飾っても愛でても楽しいですのに、嘆かわしいですわね」
倒した敵を盾代わりに、銃火を駆け抜けピコハンを乾坤一擲に打ち込んだ。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月24日
参加申し込みの期限
2020年07月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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