今年も！　雪中お年玉＆お年賀争奪戦！｜リアクション

今年も！　雪中お年玉＆お年賀争奪戦！

￥小さな雪だるまと大きな猫の雪像

　桜が向かったのは、小さい雪だるまの群れだった。
（とにかく速攻で叩き潰す！）
　小さい雪だるまは短時間で崩すことができるので、着実にお宝を狙っていく作戦だ。
　崩したら、雪に埋まったお宝を探す。
「ポチ袋！　……って、５円？」
　最初の内はハズレばかり、なかなか思うようにいかない。
　だが桜は諦めず、小さい雪だるまをつぶし続ける。
「おしるこ券！　後で引き換えよう」
　それでも途中でそこそこいいものが出てきたので、モチベーションが上がった。
　雪だるまを見つけては片っ端から崩していく。
「……まゆ先生の水着、どこ行ったかな？」

　まうは、大きな猫の雪像めがけて走っていった。
　頭の上に座布団があり、野良猫のボン太が寝ている。
　気配を感じたか、ボン太が目を開けたが。
（どっちも可愛い……心の、癒し）
　まうはシャベルを手放し、携帯のカメラを構えた。
「写真……撮らせて。まうは、猫雪像は壊さない……」
　ぱしゃっ。
　まうは１枚写真を撮ると、本当に壊さず他の雪像へと向かっていった。
「サンマさん像×３……これから壊そう、かな」

　そのころ、賑やか大好き仮面は風紀委員たちとにらみ合っていた。
「仮面を取って正体を見せなさい！」
　と、つかみかかろうとするぴりりから身をかわし、走り出す。
「捕まるわけにはいかない！」
　追いかけられながらも風紀委員の気を引き、捕まらないように逃げる。
（争奪戦終了まで何回でも現れ、何回でも風紀委員達足止めよ）