私がいっぱい！　コレクション｜リアクション

私がいっぱい！　コレクション

●土曜日の過ごし方を考える

「今日は帰ったらなにするッスかねー？」
　土曜日だから学校は午前中だけ。
　昼から何をして遊ぶか悩んでいる古尾桐子は、帰り道でゆっくり考えてみることに。

家に帰りながら、桐子は「そうッスねー」とあれこれ考える。

「とーちゃんが買ってくれたゲームで、ミューチューブ実況に挑戦してみるッス？」
　やるならミーチューバーなとーちゃんと一緒がいいッスねー、と考える。

「いやいや、公園に行ってカプギア勝負を挑んでみるのもありッス！」
　今日は天気が良く、少し暖かい日なので公園に誰かいるかもしれない。
　カプギア勝負している子がいたら、カプセルギア『トルーパー』でのバトルもいいッス！　と張り切る。
「ワードキャットもまたやってみたいし、人狼も楽しいッスね！」
　これもやってみたいッス！　と、以前やったワードキャットを思い出す。
　人狼ゲームも面白かったので、これもまたやってみたいッスねとワクワクした。

「あ！　チャンバラごっこも楽しそうッス！」
　カプギア勝負もいいけど、誰かとチャンバラしたいッス！　という気分にも。
　指先を動かしたり、頭を使ったりする遊びもいいが、身体を動かす遊びもいい。
「うー、やりたい事がうかびまくって悩むッスー！」
　あれこれ考えていたら、ぎゅーとお腹が鳴った。考えすぎて、お腹がすいてきたようだ。
「あ！　昼ごはんを食べるのがまだだったッス！　早く帰って昼ごはんを食べるッス！」
　今日は、とーちゃんが仕事が休みと言っていたので、お昼が楽しみだ。
「ホットケーキが食べたいから、とーちゃんにねだってみるッス！」

「ただいまーッス！」

元気良く挨拶をして玄関を開けると、家にいたとーちゃんが出迎えてくれた。
「とーちゃん、うちホットケーキが食べたいッス！　作ってほしいッス！」
　出迎えてくれたとーちゃんに、さっそくおねだり。
　今日は休みだから桐子の要望に応えるか。ということで、とーちゃんは台所へ。

　しばらく待つと、焼き立てアツアツのホットケーキが出来上がった。
　待ってたッス！　と手を挙げて喜ぶ桐子に、とーちゃんはホットケーキが乗った皿を桐子に差し出す。
　ホットケーキにつけるバターとメープルシロップも忘れずに用意してくれた。
「いただきまーす！」
　少し焦げていたが、とーちゃんが焼いてくれたホットケーキは美味しかった。
　一気に食べるのは勿体ないので、少しずつ食べることに。
「とーちゃん、ありがとうッス！　美味しいッス！　コーヒー牛乳とホットケーキで優勝するッス！」
　優勝？　何かの大会があるのか？　と、とーちゃんに問われたが、桐子自身、何でそう言ったのだろうかと不思議だった。
　その不思議だが、ホットケーキを完食した時に忘れてしまった。
「ごちそうさまッス！　とーちゃん、またホットケーキ作ってほしいッス！　約束ッス！」
　指切りげんまんッス！　と小指を差し出す桐子の口元が汚れていたので、とーちゃんはティッシュで拭いてくれた。
「ありがとうッス！　でも、ちょっと恥ずかしいッス」
　そう言うが、拭きとってくれたことに感謝する桐子だった。

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