this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
COLORFUL CHRONICLE
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
●死、ピアス、生
わたあめみたいな虹色の靄の中を、私たちは手を繋いで歩いていた。
ふわふわした赤毛の
御薗井 E セレッソ
ちゃんは、いまでは私――
早坂 恩
の可愛らしい恋人。手をつなぐことも、恥ずかしいとかドキドキするとかそういった甘酸っぱさを通り越して、とても自然になりつつある。
「最初の出会いの頃を思い出すわね……あの時は女の子が一人で迷わないように護らなきゃって思ったのよね」
すこし不安げな彼女に微笑みかける。
「そうだったノ?」
「ええ。その気持ちは前の時よりも強いわ。だって、今は私の恋人だものね」
すると彼女は繋いだ手にきゅっと力を込めて、青空色の瞳で見上げ返してきた。
「あの時も今も恩センパイと一緒で嬉しいノ!」
「私もよ。さ、声のする風船を探しましょ♪」
歩くごとにふわりふわりと浮かび上がってくる色とりどりの風船たちを眺めながら、私たちは進んだ。
そうして見つけたのは、真珠のように光沢のある白い風船だった。
「この風船から、声が聞こえた気がしたわ」
「そうナノ? ワタシは分からなかったケレド……恩センパイの思い出カシラ?」
「そうみたい……」
答えながら、私の意識は風船の中に映る映像に引き込まれていた。
それは、もうこの世にはいない――私が耳につけている漆黒のオニキスのピアスをくれた人の姿だった。
私は高校に入ってから大病を患い、留年しなければならないほど長い入院生活を余儀なくされた。
彼は隣のベットにいた年上の人だった。
「彼がもう長くないのはなんとなく感じていた。私たちは病院という隔離された世界で無機質なベットに横たわりながら、いろんなことを考えていたわ。死というものが怖かったし、きっと彼も怖かったと思う。私と彼はあのとき、あの場所で、死への怖さをごく自然に共有できる唯一の相手だったのよ」
彼には高校を中退した未練があって、身近に在る死に怯えていた私には生きる為の目標が必要だった。
『これを身につけて学校に通って欲しい』
彼はそんな言葉とともに、私にこのピアスを託した。
「それから、このピアスと一緒に沢山思い出を作っていこうって出来るだけ身に着けているのよ」
「その人は、今は……」
セレッソちゃんが言いかけて口を噤んだから、私はできるだけ明るく答える。
「お空の上」
私はあたりに浮かぶ赤や黄色や橙色した風船たちに触れた。
学校に復学したあとの、様々な記憶がよみがえってくる。
「ふふ。このピアスと歩んできた思い出がいっぱい……演劇もしたし、学校祭も、生徒会も……それにセレッソちゃんと出会って……。あの人が出来なかったこと、全部一緒に経験してきたわ。セレッソちゃんと出会ってからも、今も、このピアスはずっと一緒だから」
「じゃあその人と恩センパイとの想い出には、ワタシとの想い出もあるのネ! それにワタシも知らないところも知ってるワ。それはとても素敵なことナノ」
「そうね。本当に、そう……」
じんわりと胸の奥が熱くなる。
涙の溢れてくるように、感動に似た熱いものが、胸の中の透明な器に溜まってゆく。
「恩センパイ……大切な話をしてくれてありがとうナノ」
「ううん、こちらこそ……聞いてくれてありがとう」
私は片耳のピアスに触れて、空にいる彼を思う。
「もうしばらく、よろしくね」
「『もうしばらく』……ずっと、じゃないノ?」
「ええ。高校生活を終えたら、これをくれた彼の恋人に渡そうと思っているから。沢山の素敵な思い出をもっとぎゅっと詰めてね」
すると彼女は急に何か思いついた様子で繋いでいる手を引っ張った。
「あ! 恩センパイ、お耳に用があるノ! 少し屈んでもらってもいいカシラ?」
乞われるまま、私は彼女と目線が合う位置まで屈む。
すると彼女は、ピアスをしている方の耳へ回り、そっと内緒話するように囁いた。
「ふふっ これからもたくさんの出来事を恩センパイともワタシとも過ごすのネ。よろしくお願いしますナノ」
――ああ。
私は感嘆の吐息を漏らす。
彼女はピアスに話してくれたのだ。
私と死について分かち合った彼に報告してくれたのだ。
(こんな素敵な女の子を恋人に選べたことを、あなたは褒めてくれるかしら)
私は、鈍い虹色をした靄の中、天を仰ぐ。
空の方はほんのすこし青く明るく透けて見える。
「空で元気かしら? 私はとても幸せに今、生きているわ」
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
COLORFUL CHRONICLE
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月09日
参加申し込みの期限
2020年07月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!