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キラキラチアリーディング! 応援パレパレパレード♪
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続いて『ファ号』のステージカーに乗って現れたのは、
志波 拓郎
、
志波 武道
の兄弟。
両者、ステージ衣装に身を包み、ギターを手にしての登場である。
――ヤァヤァ、ミナサーン!
いつもハイテンションで明朗な武道、なにやら今日はいつにもまして陽気で張り切っている様子。笑顔で観客にアピールを続ける。
それと対照的なのが、弟、拓郎。
なにやら厳しそうな表情で、観客をじっと見つめている。
兄に比べ、感情表現が下手であることは知られているが、なにやら今日の様子は、ほとんどこわばっているかのような仏頂面。
そんな、普段と少し違う拓郎の様子を見た武道、拓郎の肩に手をまわし、
「んじゃー、今日もがんばろうぜい!」
とポーズを決めて見せる。
だが、拓郎のこわばりが取れることはない。
武道には、なんとなくわかる。
焦り、緊張、それから――寒さが、拓郎から冷静さを奪い去っている。
そもそものことの起こりは、武道が「兄弟で演奏したい」と言い出したことだった。
「たー坊ー、演奏しよーぜー! 俺ベースな!」
パレードの概要を記したチラシを片手に、相変わらず強引に事を進めようとする兄、武道。
「唐突に何を……そういえば、パレードだっけか?」
めんどくさそうにのぞき込む拓郎に、
「もう申し込んだから」
テへペロ、と舌を出して見せる兄に、
「……おいまさか、事後報告おい!?」
気色ばんで、脱力する。
「報連相、知ってるか、兄貴……?」
一応、そう言ってはみるが、にこにこ笑い続ける武道を見ると、
(でも、まぁ……うん、兄貴は、そういう奴…だったな)
事後報告と、決定の連絡。そのうえでの相談。
ノリとその場のテンションで押し切ってしまう男子、
志波 武道
。彼の兄。
何しろ生まれたときからの付き合いだ。慣れてる。
「あとで、甘いもの……奢れ」
* * *
「でも、兄貴……ギターさわれるけどガッツリはひけないぞ」
不安そうな弟に、笑顔で答える兄。「だいじょーぶ」
勿論、武道はただ強引なだけではない。
観客も、拓郎も、そして武道自身も楽しめるパレードにしたい。
だが、自分の楽器演奏テクニックは、はっきり言って素人。
拓郎が最近ギターをたしなんでいるのは知っているが、実力は未知数。
とすれば、普通の楽器演奏で、観客を盛り上げるのは難しいかもしれない。
――というわけで、彼の選んだものは……。
「ゲームサウンドの、パフォーマンス?」
「そ♪」
まず、演奏は極力回避。
エアギター、ギターを実際に弾かず、弾くふりをするというパフォーマンス。
物まね、お座敷芸と侮るなかれ。きちんと音楽に合わせて演じれば、それっぽく見える。大事なのは気合。
観客も、テクニックに気おされることなく、自分たちと一緒に楽しんでくれるはずだ。
そうなると演奏すべき楽曲は、なるべく馴染みの深くて、皆の知っている曲がいい。
観客の耳になじみやすく、ノリもよくて、しかもバリエーションのある曲……。
「それで、ゲームミュージックね………要所要所でひければいいということか?」
拓郎はうなずく。「基本はスピーカーで流す音に合わせての演奏のふりや、音楽に合わせてアクションだから!
やはり、武道、その場のテンションで考えているように見えて、それなりに考えている。
「そこで、盛り上がるとこだけエアーなしで、がっつり演奏して行く感じを考えてる☆」
「あー……演奏というより、パフォーマンスなのか、なら、なんとか……」
うなずく拓郎。
だが、心中で思うところがある。
彼だってギター演奏者の端くれ、少しは人前で演奏してみたい欲もある。
すこしは意外性のあるところで、兄貴の度肝を抜いてみたい。
エアギターと見せかけて、完璧に演奏してみたら――。
お客さんは、相当もりあがるのではないか……。
(演奏のふりが多いのも、なんか悔しいから……多めに練習しとこう)
音楽を聴いて、兄と一緒にエアギターの動画を鑑賞する傍ら、こそこそとギターの練習を繰り返したりした。
* * *
そして迎えた、パレード当日。
「格好なかなか決まってるじゃなぁい☆」
鏡の前で笑いかける武道に、不安そうな顔を向ける拓郎。
「……寒くないかこの格好?」
この日のために用意した衣装は、ロックで派手な演奏にふさわしい、露出多めのものだ。
たしかに動きやすく、派手なパフォーマンスの要求されるエアギターにはもってこい。
観客の受けもいいだろう。
さすがは、兄といったところか。
だが、一つ見落としがある。
寝子島は冬のど真ん中。
いくらパレードの熱気といえど、気候条件に干渉するのは難しい。
「寒すぎるぞ……」
単に寒いだけでなく、不安も重なって、震えてしまいそうだ。
「だいじょーぶだいじょーぶ! むしろ飛んだり跳ねたりするから、少しでも涼しくないとな」
「まぁ、たしかに……部活のユニも、こんな感じだけど、動けばちょうどいいしな」
改めて確かめると、それほど違和感はない。
やれそうなイメージが湧き上がってくる。
呼び出しの声にこたえ、二人はギター・ベースを手に取る。
「んじゃー今日はがんばろーぜぃ!」
武道が突き出したこぶしに、拓郎は黙ってこぶしを合わせる。
ふっと、あと何回こうした機会が持てるだろう……と考える。
そうして、観客席の前に躍り出た兄弟だったのだが――。
(拓郎は、思ったより緊張しているかな)
そう考えた武道は、いつもより多めに回すことを瞬時に判断。
「盛り上げるのは十八番だぜぃ! ノリノリでいこー!」
スピーカーから鳴り響く爆音に、飛び出す武道。
駆け上がるギターサウンドに、なぜかベースで合わせる。
派手に飛び跳ねて、ギターを振り回し、激しく演奏するパフォーマンス。
あまりにも過激で熱烈なエアベースに、観客から笑い声と歓声が起こる。
特に前列の子供たちの一群が、大きく盛り上がっている。
自分の知っている曲が流れてきた! と思った瞬間、武道と一緒に飛び跳ね、笑顔で答える。
大きな盛り上がりの渦が、客席に生まれてきた。
こういうあたりは、武道の十八番。
皆で楽しみ、皆で盛り上がり、皆で楽しみを分かち合う。
舞台は整った。
武道の目線に答え、拓郎もギターをもって躍り出る。
生真面目で朴訥とした彼が、真面目にパフォーマンスを行うほど、かえって笑いが大きくなる。
だがそれは、他人を馬鹿にした笑いではない。あったかい、情感にあふれる笑いだ。
「マイクかもん!」
拓郎の調子が戻ってきたことを見て取って、武道はマイクを手に取る。
「さあお次は『FINYALFANTASY』より「さらにさらにずーっと戦う者たち」だZE!
知ってるみんなも、いっしょにエアギターしてくれ!」
スピーカーから、なじみの音楽が鳴る。
「ゲームサウンドと侮るなかれ、よみがえるあの戦い、あの感動!
サァお次はこれだー!」
武道のマイクも最高潮だ。
(……兄貴がはしゃぎまくってるから、逆に、落ち着いてきたな)
大盛り上がりの兄を見て、拓郎は本調子を取り戻す。
「大丈夫、みんなの視線は兄貴に向かう、だから恥ずかしくない、うん」
一つ大きく息を吐く。
このあたりも、兄の計算のうちなのだろう。
――あ、これは何度聞いてもかっこいいよな。
流れる音楽に耳を傾けつつ、自分にそれだけの余裕が生まれてきたことを感じる。
そうこうしているうちに、二人は気づいた。
(演奏はいるのはこのつぎの曲の、盛り上がるところ……)
ここからはエアーではない、本当の演奏をしてみせる。
さすがにミスは許されない。
(さて、ここから本当に演奏パートか………)
武道も相変わらずパフォーマンスを続けながら、それとなく楽器の調子を確認する。
客席も、ただならぬ気配を感じ取り、ボルテージが上がっていく。
演奏シーンはこの数小節後。
まだ、エアー状態のままでいい。
(最初はひいてるポーズでいいエリア、だけど……)
インスピレーションが、拓郎に降り立つ。
(うん、少しはひける、ここから演奏しちゃおう)
ジャーアアアアアアアアン!
思い切り弦にピックをたたきつけると、激しい音の固まりがスピーカーから飛び出した。
兄が驚いた顔で此方を見るのを感じる。
観客が一瞬あっけにとられ、そして大歓声が彼を包む。
最高だ。悪い気分じゃない。
フレットに指を走らせ、電撃的にソロを決める。
ここだけは完璧に、と、何度も繰り返して、もはや考えなくても出来るレベルで演奏できるようになったフレーズ。
スライド、チョーキングの難度の高いあたりも見事に決まる。
危なげなくソロパートを走り抜けると、観客の熱狂的な声が彼を包んだ。
チラリと兄に視線を遣ると、武道の笑いが目に入った。
やったぞ、兄貴。
心中で呼びかけ、演奏に戻る。
――当然、いきなり始まったギターソロに度肝を抜かれたのは、武道だった。
はじめは、緊張しすぎている拓郎が、またしくじってしまったかと思った。
「ん!?ちょっとまってたー坊もう演奏始めてないか!!?」
だがそれが、拓郎の予定していた行動――兄貴にも隠して、こっそり進めていた計画と察したとき、なんとも言えない笑いが込み上げてきた。
「……HAHAHA☆ すんごいじゃなぁい!」
この俺を出し抜いて、こっそり準備して、俺や観客をだまして楽しませようなんて。
軽やかなギターのリフに、思わず聞きほれる。これだけのことをするのに、どれほどの労力をはらったことか。
俄然、身内からやる気が湧き上がってくる。
こちらも、エアベースなどと言ってはいられない。
(せめて俺も、決めてた範囲の演奏くらいはバシッと決めなきゃな!)
一曲にも満たない、ほんの数フレーズだけの兄弟セッションが始まる。
慣れてはいないけれど、天性のリズム感覚で、着実にリズムを刻む武道。
それに合わせ、ところどころ遊びも盛り込みつつ、着実に演奏する拓郎。
観客はどんどんヒートアップしていく。
(ソロパートも、大きな失敗はしていない)
拓郎は、先ほどの自分の演奏が思い出されてくる。
練習以上に、実力を出せた。
なにより、兄が思った以上に驚いてくれた。
「なんかうれしいな……うん」
(うまくやってるみたいじゃない)
武道の傍らに現れるのは、ファ音の妖精、フレディ。
穏やかだが、真面目なところのある彼、こっそりと志波兄弟のパフォーマンスに気をもんでいた様子。
「ああ、最高だ」
さわやかな笑みを見せる武道に、フレディは『◎』の札をしめした。
「ネコビエ様も、喜んでおられる。楽しくみんながうれしくなったあたりが高評価だね」
武道はうなずき、拓郎に笑顔を向けた。
「HAHAHA! パレード楽しいな!」
ベースを片手に、武道が大きくジャンプした。
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コメディ
神話・伝説
お色気
定員
1000人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月12日
参加申し込みの期限
2020年07月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月19日 11時00分
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