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キラキラチアリーディング! 応援パレパレパレード♪
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――パレードがあるんですよ、一緒に行きましょう!
相変わらず化学の実験に没頭しきりの、身の回りのことに構いつけない五十嵐先生を、無理にパレードに連れ出したのは時子だった。
ほうっておくと自分の趣味の世界から出てこない五十嵐先生、強引にでも連れ出さなければ表に出てこないのだ。
冬の青空が高い。
パレードの賑わいに満たされた町並みを、精一杯のおしゃれをした時子と、普段通りの五十嵐先生は進んでいった。
「御巫さんには、いつも感謝してますよ……こういう所には、一人では出歩きませんから……」
ふわふわと、呟くように言う五十嵐先生。
「尚輝先生、あっちにいきましょう」
目当てのステージカーを見かけた時子、五十嵐先生の腕をぎゅっと掴んで、指さして走り出す。
『高いド』のステージカーは、すでに多くの人で賑わっていた。
子供向けの音楽関連のイベントを行う『高いド』のステージカーは、他の車と少し毛色が違っている。
演者だけでなく、子供たちも一緒に参加可能。
一緒に歌ってみたい子供、パフォーマンスを近くで見たい子供は、壇上に上がって、より親密な距離で出し物を楽しむことができるのだ。
獅子唐 ケンジ
以下の、厳重なガードによって、ステージカーに子供が近寄りすぎての事故なども発生することなく、ステージカーは順調に進行していた。
わけても人気の出し物は――。
「尚輝先生、あれです。あれをいたしましょう」
ステージカーの上にしつらえられたブースには、一段高い台と、それを囲む椅子がしつらえられている。
「絵本の読み聞かせブース」。
歌や音楽ではないが、絵本を読み聞かせることで。抑揚や韻、そして子供たちの熱気により音楽精霊を召喚し、ネコビエ様への供物にするのだ。
壇上の、年配の女性が今まさにぱたりと本を閉じたところだった。
子供たちのやんやの喝さいが、ステージカー内外から贈られる。
「え……読むのかい?」
人前に出てのパフォーマンスが苦手な五十嵐先生、困ったような顔をするが、ほかならぬ時子の頼みとあっては断りきれない。
ちょうど、次の絵本を読み聞かせする役割の人がいないタイミングだ。
スタッフや、先に読み聞かせをしていた女性に丁寧に頭を下げて、時子と五十嵐先生は壇上に上がった。
「むかーし、むかーし、あるところに、おじいさんとおばあさんがすんでいました……」
本を広げて、やわらかな声色で時子が朗読を始める。
スローテンポで悠然とした時子、その読み口のゆっくりとして、きいているとふわりふわりと甘い心地に誘われる。
「おじいさんは山へ芝刈りへ行き、おばあさんは川へ洗濯に……」
そこで時子、少し悪戯っぽく笑い、五十嵐先生にアドリブを仕掛ける。
「おばあさんは、おじいさんに言いました。
『おじいさん、今日も芝刈りごくろうさまでした』」
一瞬、肩を上下させる五十嵐先生。急なアドリブだ。
だが、必死で時子にこたえようとする。
「『ああ、おばあさん、本当につかれたよ』」
上手い! 時子は心の中で拍手をする。
「『まあまあおじいさん、それではお風呂にいたしますか、それともお夕食にいたしますか、それとも……』」
「『あの、ちょっと待ってほしいのだが、おばあさん』」
「『はい、なんでしょう』」
「『おばあさん、川で何かを拾わなかったかね』」
「『さあ、何のことでしょう』」
「『そうじゃないと、フラグが立たないんじゃが……』」
思ってもみないアドリブの応酬に、子供たちは一瞬あっけにとられ、そして、
――面白おおおおおいいい!!!!
やんやの拍手喝采が起こる。
――おじーさん、がんばれー!
――おばーさん、さいこー!
思ってもみない好反応に、時子はくすりと笑う。
本当はちょっと五十嵐先生をからかってみただけなのだが、子供たちの反応が以外によい。
五十嵐先生も、困っているようすだが、意外ときちんとついてきてくれている。
(さすがですね……)
五十嵐先生、本人が思っている以上に、器用で多彩なのだが、そのことを知っているのは時子だけである。
(もうちょっと、遊んじゃいましょう)
「『おじいさん、拾ってきたのはスズメですよ』」
「『ス、スズメ?』」
「『スズメさんが、助けてくれたのでお宿に連れて行ってくれるそうですよ』」
――スズメ!
「トワを呼んだかイ?」
スズメが活躍と聞いて、勇躍参上するトワ(スズメモード)。
「スズメのお宿にようこそ!」
声を高めにとって、スズメの演技をする時子。
ジェスチャーを交えて、わかりやすく情景を描写する。
――スズメトークで盛り上がるステージ、今こそ手助けの時!
「スズメのサンバ Parade Version ! In スズメンズ オヤド!」
トワに付き従うスズメンズを引き連れて、ステージカーの上でスズメのラインダンスを踊る。
合わせて一緒に拍子をとり、優雅に舞い始める時子。
「はい、尚輝先生も」
手をとって五十嵐先生を立たせる時子。
つられて立ち上がる。
五十嵐先生の手をとり、優雅なカドリーユを決める。
時子のダンスと、元気いっぱいのトワのダンス。
即興だからこそできる、スリリングな踊りのコラボである。
「すごい……」
いつの間にか現れた音の精霊、セシル。
引っ込みじあんな彼も、あまりの楽しそうな様子に。おもわず釣り込まれてしまったのだ。
「セシルさんも一緒に! パレードは皆が楽しまなくては」
セシルにそっと手を差し出す時子。
おずおずと手をとり、セシルもぎこちないながらにダンスに参加する。
歌い、舞いながら、時子は読み聞かせを続ける。
おばあさんまでスズメのお宿に来てしまったので、あとはアドリブで進めるしかない。
つづらの中に入っていた魑魅魍魎を、偶然通りがかった桃の中から出てきたという好青年がやっつける。
激しい剣劇を盛り上げる、トワのスズメダンス。
時子は五十嵐先生と、夢中で歌い、演じ、体を動かした。
本来演じることは苦手な時子なのだが、とても楽しかったからか、からだが自然と動いてしまうような気がした。
「こうして、おじいさんとおばあさんは、いつまでも末永く、しあわせにくらしましたとさ……めでたし、めでたし」
――えー、もう終わり?
――もっかい、おじいさんとおばあさんやってー!
――おじいさんとおばあさんのとこだけ、もういっかい―!
本を閉じようとした
御巫 時子
、客席からの子供たちの声を受けて、困ったように首をかしげる。
すでに『時子ワールド』にどっぷりつかっていた子供たち、もうすこしつづけなければ解放してくれそうにない。
(もうすこし、おじいさんとおばあさんを、してみましょうか?)
そっと目線で尋ねると、観念したように五十嵐先生もうなずく。
「『おじいさん、きょうはにぎやかでしたね』」
「『本当に、びっくりしたわい』」
「『でも見てください、おじいさん、梅の花の蕾みがもう膨らんでいますよ……』」
正義の味方も、悪者も出てこない、おじいさんとおばあさんが話しているだけ。
なにも起こらない、小春日和の一日。
穏やかで、やわらかな、平和な時間がすぎていく。
(なんだか、おじいさんとおばあさん、理想のカップルみたいですね……)
くすりと笑う時子。
ドラマチックなこともなく、穏やかで、やわらかに過ごしていける関係。
本当に、そうあってほしい二人の姿に思えた。
――役目は終わったみたいデス。
穏やかな二人の様子を見て、トワは仲間のスズメンズとともに、風のように迅速に撤収する。
「楽しかった」
読み終わって、やんやの拍手に包まれる時子に、五十嵐先生がつぶやいた。
「私はとても楽しかったです」
微笑んで、時子が答える。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
神話・伝説
お色気
定員
1000人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月12日
参加申し込みの期限
2020年07月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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