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「……なんてこった」
あでやかな着物姿に身を包んで、今日の
滝原 レオン
は女演歌歌手であった。
暗いステージカーにあたるピンスポット、回るミラーボールの下に立てば、華やかなパレードのさなかでも、そこは下積み歌手のドサ周り。
いつの間にか舞台に引きずり出され、傷心のレオンに、その安手の舞台装置はよく似合った。
長身痩躯のフェミニンな美少年として知られるレオン、なぜこのような境遇に陥ったのか。
話は数分前にさかのぼる。
「おっとお嬢ちゃん、俺の目に狂いはなかったようだぜ」
「うわっ!」
急に肩をつかまれるレオン。
「あんた、歌手になってみる気はねえか」
振り返るとそこには、インチキ芸能プロのようないでたちのサンマさん。
「俺は、パレードを見に来てただけなんで……」
「演歌の花道を。俺たちで進もうじゃねぇか」
「え、演歌なんて俺は知らない……」
無理やり巻き込まれることの多い系男子、
滝原 レオン
。
そして今日は、さらにタイミングが悪かった。
パレードということで、少し気分が上がっていた。
別にパフォーマンスなんてするつもりはないけど、ファッションに凝ってみるのもいいだろう。
久しぶりにお化粧のノリもよかったので、思い切って女装することにした。
足元までぴっちり女性もののファッションで決めたレオン、どこから見ても完全な女性。
そんななりでパレードを歩いていたら、突如サンマさんのスカウト。
有無を言わさず控室に叩き込まれた。
もちろん、女性用だ。
叩き込まれたのは、なぜかド演歌の歌手の控室。
(げっ……)
レオンは硬直する。
場末の演歌歌手の衣装部屋、そこに陳列された服装は、どれもレオンの審美観を根底から破壊しかねない存在ばかり。
ラメの入った背広。
王将の柄のネクタイ。
フラミンゴのようなドレス。
どれひとつとっても、レオンの想像を遙かに絶している。
(ど、どうしたら……)
レオンは慌てる。
パフォーマンスをしろ、っていっても、楽器なんか弾けるわけがない。
こんなとんでもない衣装を着たら、人格が破壊されてしまう。
(いきなり、いきなりだ)
いきなりの大ピンチ。
「出番ですよー!」
「は、はい」
どうしよう。どうしたらいい。
困惑の極みに達したレオンの視界の端に、不意にある衣装が映り込む。
あれは……着たことがない……が。
「ええいヤケだ! こうなったらやってやる!」
手早く纏って、ステージ躍り出るレオン。
「歌は世につれ、世は歌につれ……。
やって参りました、演歌界、期待の新星。
曲は『酒と涙と男と女とセックスと嘘とビデオテープとコックと泥棒.その妻と愛人、その敵』。どうぞ~」
ムードたっぷりのサンマさんのアナウンスが入る。
ミラーボールが回る。
ステージのカラオケセットのスピーカーから、チープな音響が流れる。
まるで、健康センターの宴会場みたいなムードだ。
「演歌を歌え、っても、普段演歌なんて聴かないから、こんな曲しかレパートリーがないんだよな……」
かろうじてレオンの知るその曲は、かえらぬ男を待ち続ける切ない女の歌。
うろ覚えの歌詞は、目の前に浮かび上がるカラオケセットの字幕が映し出してくれる。
レーザーディスクの画面で、知らない俳優が笑顔を向ける。
深呼吸した。
腹は決まった。
「歌ってやる! 女の生き様!」
サイリウムの光の代わりに、スポットライトと原色のライト。
それでも、レオンは凜然と立ち、マイクを構える。
――。
「おお、すげえ」
レオンの歌声を聞いて、サンマさんが感嘆の声を上げた。
男性ではあるが、女性の姿を好み、女性の感性を備えたレオン。
その表現力は、独特で、他人と一風違いながらも、多くの人の心を揺さぶる。
ありふれた思慕の情、愛憎――そういった、本当の女性が歌えば生々しくなってしまう情感が、レオンを通して歌われる事で、芸術的に昇華される。
それでいて、そこに溢れる感情は真性のもので、嘘はない。
カッと照らし出されるレオンの姿は、青い着物に包まれている。
衣装部屋にただ一つあった着物は、爽やかなネイビーブルーの小袖だった。
古典柄の爽やかな色合いに、レトロモダンな雰囲気もある、本格的なものだ。
着物の着付けに、なんとなくの知識はあったが、いかんせん時間が足りない。
歌いながらほつれていく着物の様子はかえって吉原の傾城を彷彿とさせる艶やかさだ。
演歌の世界は、虚実の世界。
男が女の心を歌い、女が男の心を歌う。
時代遅れの情念を燃やし、一時、幻の夢芝居を見せる。
レオンの、淡く繊細な感性に、たまたまそれはよくマッチしていた。
観客たちは、陶然と聞き惚れる。
そしてサビからのAメロ、Bメロという王道のラインをたどり、いよいよ大サビへとたどり着こうとするとき……。
――堪能したぞ、少年。
剛毅な少年剣士の姿をした男性が『◎』のプラカードを持って、レオンの前に現れた。
(これが、音の精ってやつか)
直感で、そう感じる。
音の精がひらりと剣戟を舞った瞬間、場内が一層大きな拍手で沸き返った。
「ふい~」
万雷の拍手に見送られながら、レオンは舞台を後にする。
まさか、演歌を歌うはめになるとは、思ってもいなかった。
「目立つのは、得意じゃねえんだけどなぁ……」
そう言って姿見を見ると、しどけなく肩をあらわにして、着物を着崩した少年の姿。
なにやら、舞台に立つことで、自分がとんでもない世界に旅立ったような気分だ。
舞台の魔性――という奴か。
「……でもまあ、楽しかったからいいか……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
神話・伝説
お色気
定員
1000人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月12日
参加申し込みの期限
2020年07月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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