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雪空に憂う
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【にゃごー! っと癒しタイム】
みしみし。ぱきり。
「つぶれちゃわないかな……」
頭上を震わす不穏な音は、屋根に積もる雪の過重によるものだ。背筋に冷たい悪寒を感じなくもないが、もはやこれは猫鳴館に住まう者にとって、季節の移ろいを告げる冬鳥の鳴き声のようなものだ。多分に脚色するならば。
綾辻 綾花
はそんな朽ちかけの学生寮で、黒猫の
クロワ
と暮らしている。クロワは少々変わり種の不思議にゃんこではあるが、ここではその出自は語るまい。しかるべき物語を参照されたい。
ところで冬が深まるにつれ、綾花はあるのっぴきならない悩みを抱えていた。
運動不足である。
「こんな日は、公園に行ってもにゃんこはいないし」
といった言い訳、いやいや正当なる理由によって、日々のにゃんこ巡りは中断されて久しい。屋根のミシミシ音解消のため雪下ろしでもしようかとも思ったが、一介の学生にはやや荷が重い作業であるし、などと考えるうち気がつくとコタツでぬくぬくと暖まっている自分がいる。
ちなみにこのような思考は概ね猫鳴館住人には共通するところであり、つまりミシミシ音はシーズン中を通して続くことになる。まあ築ウン十年とはいえ、愛すべきオンボロ寮はこれで思いのほか根性が据わっているから、この冬もきっと耐え抜いてくれることだろう、たぶん。
「はー、あったかい……」
あれこれと思い巡らせた後、とりあえずぬくぬく最高。という結論へ帰結すると、今度は退屈を無視できなくなってくる。
クロワもまた暇に飽いたか、みゃあと鳴いてコタツの上へ飛び乗り、綾花の頬をぷにぷにと猫パンチ。
「クロワも退屈? それじゃ、映画でも見ようか」
レンタルショップで借りてきた映画があったことを思い出す。
「うっ。コタツから出たら寒い……」
芯まで冷える寒さに耐えながら、ディスクをデッキへセット……しようとしたところで、ふと思い立つ。
窓を開け、寒風吹く灰色の空へ向かって、あまり期待はせぬままに声をかけた。
「
テオ
。いる?」
『……なんか用か』
あっさり連絡がついてしまった。彼はいつも寝子島の異変へ敏感にアンテナを張っているから、もしかしてと思ったのだ。
「良かったら、いっしょに映画見ませんか? あと、この頃運動不足気味でしょ? お腹のぽよぽよもチェックさせてください」
『あのな。毎度言ってるが、俺はお前のペットじゃねえ……』
「もちろん、タダとは言わないですよ?」
ぱきんと『ささみだニャン<期間限定・みぞれ風味>』を開けると、テオはたちまちトーンダウン。
窓枠にたんと姿を現して、仏頂面をどうにか保持したままに言った。
『まあ、たまにゃあ付き合ってやらんこともないけどな』
タイトルは、『ゴーストクリーナーズ』だ。以前、
シネマカフェ
で見そびれてしまったので、気になっていたのだ。
「テオは見たことある?」
『あるわけねえ……ぐぇっぷ』
猫缶を平らげてご満悦なテオは、ちょっぴり下品なげっぷを漏らしつつくてんとひっくり返り、無防備に腹をさらしている。ぽよぽよと触れてみる。この弾むような感触……ちょっと太り気味かもしれない。
『ゴーストクリーナーズ』は、文字どおり街にはびこるゴーストたちを捕獲して回る掃除屋たちの活躍を描く、痛快コメディ・ホラー映画だ。当時としては最先端技術を駆使して描かれたSFX、恐ろしくもコミカルでどこか愛嬌あるお化けたちの所作、そして主人公の口から次々に飛び出すウィットかつシニカルな名言の数々がたまらない。
『こいつが主役なのか? イヤなヤツだなあ』
「でも、こういう人がここぞという時に大活躍するのって、カッコよくないですか?」
『ほーん。なるほどねえ。そういうもんかねえ』
などと言いながら、テオはさらにぐで~んとリラックス。お隣では映画に興味のないクロワが黙々と毛づくろいを続けているが、綾花が煮干しの袋を取り出すと、ぴくりと反応してこちらを見た。もちろんテオもこちらを見た。
『……別に欲しがってねえぞ?』
「はい、あーん」
思いのほか素直に煮干しを受け入れ、テオはもぐもぐやりながら映画に見入る。なんとも気の抜けた姿に、綾花のぽよぽよはついつい勢いを増した。
クロワもお腹が満たされたからか、ふわっと大口を開けてあくびをし、綾花の腰のあたりにくっつきながら丸くなり、やがてすやすやと寝息を立て始めた。
「あとで猫じゃらしでいっぱい遊んであげなきゃ。運動不足だし」
欲をかけばテオもいっしょに猫じゃらしてやりたいが、さすがにそこまで付き合ってはくれないだろう。……いや、なにか美味しい猫用おやつでもチラつかせれば、その限りではないかもしれない。試してみる価値はあるだろうか。
綾花はコタツの上のミカンを取り、皮をむいてぱくりとひと口。爽やかな冬の味わいに、図らずも笑みがこぼれる。
テレビの中では、掃除屋たちが緑色のお化けを追いかけ奮闘中で、テオはそれを食い入るように見つめている。
「テオ。面白い?」
『まあ、おう。そうだな。悪くはねえ……』
画面に夢中で、気もそぞろであった。
窓の外は雪模様。コタツでだらだら、まったりぬくぬく。こんな日だって、たまには悪くない……たまには、ね。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年05月30日
参加申し込みの期限
2020年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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