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コケッコー! 新春☆初夢宝船フェア♪ ~富士編~
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【フラクタリアン】
世界は世界を模倣する。
ゼロ・シーアールシー
がごく単純かつ厳然たる事実に気づいたのは、いつのことだったろうか。
どんどん、どんどん、大きくなってゆく。
「にゃーん、にゃーん。にゃんにゃかにゃーん。なのですー」
鼻歌まじり、どんどん大きくなってゆく。
現実は歪だし、夢はおぼろげだ。ゼロはどこまでも、望むだけ大きくなることができた。
足元で山ひとつ都市ひとつがぷつりと潰れたが、何、大したことではない。結局のところ早いか遅いかの違いでしかないのだから。
どんどん大きくなってゆく。地球を丸ごと砕きながら、さらに大きく。太陽の熱さに思わず手で振り払うと、銀河系の外まで飛んでいった。
「もっともっと、大きくなるのですー」
ケンタウルス座を砕き、おおいぬ座を薙ぎ払い、みずがめ座をつまんで飲みこんだ。
そうして宇宙にあまねくゼロが満ちていく。やがて宇宙はゼロでいっぱいになったが、それとて些末なことに過ぎない。
宇宙が膜に包まれていることに気が付いたのも、その時のことだ。
「んん? つっかえたのですー」
ぐぐぐと力を込めて四肢を突っ張ると、ぱん、と宇宙が弾けた。
ゼロが狭苦しい宇宙を抜け出した先に見たものは、巨大な怪物たちの跋扈する異界だった。
8本の足を持つ奇怪な生物はごくゆっくりと、しかしゼロを確実に捕食せんと歩み寄ってくる。
「なんだかかわいいのですー」
撫でてやろうかと思ったが、鋭い歯列にかじられるのも痛そうなので、構わず大きくなることにする。
ゼロはさらなる巨大化を続け、異界がごくありふれたミクロの世界に過ぎず、怪物が単なる微生物であることを知った。
どんどん大きくなっていくと、やがて人工物に囲まれた部屋へと出た。
「あら? どこから来たの、小人さん? お名前は?」
「ゼロは、ゼロなのですー」
巨大な少女がゼロを見下ろしていたが、ゼロはすぐにも大きくなっていくので、少女はあっという間に小人になり塵となった。
第二の地球を自重で押し潰したところで、ゼロの胸をちくりと後悔が刺した。なんだかもったいないような気がしたのだ。
例えばあの少女と同じような背丈で大きくなるのをやめていたら、友だちになれたのではないか? それはもしかしたら、大きくなってゆくより良いことなのではないか? そのほうが楽しかったのではないか?
こいぬ座のプロキオンを指でぴんと弾きながら、そんなことを考えた。
二つ目の宇宙の膜を破り、再びあのミクロ世界へとやってきたところで、ゼロは困ったことに気が付いた。
「あれれ。ゼロは、大きくなるのを止めるやりかたを知らなかったのですー」
止め処なく、ゼロは大きくなってゆく。
微生物たちの襲撃を難なく跳ね返し、やがて人工物が見えてくるまで大きくなり、
「おおっ? 小人がいる! お前、どっから来たんだ? 名前わぷちっ」
少年を自らの身体で押し潰し、山を踏みつけ街を砕き、三つめの地球もやがて粉々になった。
「困ったのですー。ゼロはどこまで大きくなるのですー?」
さて、いくつの地球を押し潰したことだろう。百三十八番目までは覚えていたが、その後は数えるのも億劫になってしまった。
「ふむふむー。なんとなくわかってきたのですー」
多層世界の深淵を目指す旅のさなかに、ゼロも学習したことがあった。
一つ一つの世界は、より上位の世界に少なからぬ影響を受け、その構造は良く似ているのだ。
世界の果てがどれだけ先なのか、そもそもたどりつくべき先があるのかも分からないが、ともかくゼロの旅は永劫に続くかのようにも思われた。
しかし、
「たぶん、こうすれば、大きくなるのを止められるのですー」
見慣れた人工物の並びが見え始めたところで、ゼロは自らの意思で大きくなるのを止めた。きっとそうすることで、二度と再び旅に出ることは叶わないだろうと分かっていた。それでも、スケールばかりが大きい単調なループには飽き飽きとしていた。
「あれ? こんにちは! どこからきたの?」
「すげー、急に出てきたぞこいつ! どうやったんだ? なあなあ!」
そこは公園だった。子どもたちが物珍しそうにゼロの周りへ集まり、親しげに話しかけてくる。
「あなた、おなまえは?」
「ゼロは、ゼロなのですー。ゼロはちがうところからやってきたのですー。でも、今はここに住むことに決めたのですー」
「???」
子どもたちは首を傾げた。
ゼロも首を傾げた。
なぜそうしたのかは自分でも良く分からないが、少なくとも、この子たちを潰してしまわなくて良かった、とうっすら感じた。
「ここは、なんという場所なのですー?」
「ここ? 風の原公園だよ」
「わかった、おまえ、外国から来たんだろー? ここは、寝子島っていうんだぜ!」
「ねこじま、なのです?」
みいと声が聞こえて、足元に子猫が一匹すり寄ってきたのに気づく。子どもらがわあと嬌声を上げ、やれごはんだミルクだと騒ぎ始めた。
ゼロは子猫を抱き上げ、そのぬくもりに顔を埋める。
「ねこじま。良いところっぽいのですー。ゼロは、ここで暮らすのですー」
そうしてゼロは、寝子島にやってきた。
まあ、ほんとかどうだか……真実はゼロのみぞ知る、だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年05月21日
参加申し込みの期限
2020年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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