this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
幽霊猫とお化けの国
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
◆
指揮官の撃破を知覚する機能でも、あるのだろうか。
サキリによる指揮個体の撃破後、お化け兵たちは少しずつ撤退を開始した。
潮が引くように去っていく彼らを、さらに追撃をしようという者はいなかった。こちらも相当に疲労が蓄積していたのだ。
やがてお化け兵がいなくなった後、みんなは自然とラグドール号の甲板へと集まっていた。
手当や傷の確認をはじめたみんなの前で、クリストファーが一礼する。
「そなたらのおかげで、無事に危機を切り抜けることができた。心からの感謝を述べさせてほしい。――ありがとう」
ゴーストリア式の感謝の表明なのだろうか、深々と膝を落とした礼だった。仕草としては、跪礼やカーテシーなどと呼ばれるものが近いだろうか。
すらりとした手足にきらびやかな衣装だけあって、その姿はなかなか様になっている。
それから自分も手当を手伝おうとするクリストファーに、アリサが気さくに笑いかけた。
「あたしたちも食べられるわけにはいかなかったし、それに幽霊になって飛びまわるのも気持ちよかったし?」
さっきまでは戦うので手いっぱいだったぶん、なんならもう少しこの状態を満喫したいくらいだった。
それはそれとして、と気になっていたことを口にする。
「元に戻るにはどうすればいいの?」
礼の仕草をときつつ、「そのことなんだが」とクリストファー。ピンとしていたはずのヒゲが、気持ちしんなりしているように見えた。
「まず吾輩の国……ゴーストリアについて、少し話をさせてもらってもよいだろうか?」
アリサは直感する。
これ多分、すぐには元にもどれないやつだ。
だったら――だからこそ、聞いておいたほうがいいのだろうと思う。
「じゃあ、聞かせてくれる?」
夏朝が少し心配そうに眉を下げ、その隣の海がぱらりとスケッチブックをめくる。
「僕も聞かせてほしい。……クリストファーさんが、つらくならない範囲で」
『じじょうがあるなら。私たちもてつだえるかも』
フクロウからもとの身体にもどっていた小枝が、キラリと目を輝かせた。頭のてっぺんでしばった髪が、ひょこひょこと揺れる。
「ゴーストの国のこと? 私も聞きたい!」
その少し後ろ、甲板のへりに背をもたれさせたサキリがうなずく。
「こちらから聞こうと思ってたんだ、ぜひ聞かせてほしい。八神は?」
水を向けられ、「ああ」と修。クリストファーへと向けた視線には、好奇心と冒険の予感へのワクワクが密かに見え隠れ。
「俺もです。聞かせてください、クリストファーさん」
紫苑はなにか他に考えている様子だが、かといって別に話を邪魔するわけでもなし。
みんなの様子に礼を口にしつつ、
「少し長くなってしまうかもれないが――」
幽霊猫は、ゴーストリアについて語り始めた。
――いわく。
ゴーストリアはお化けの世界にある国で、とても平和な国だった。
しかし何らかの要因から、封印されていた凶悪なお化けが復活してしまったのだ。
復活したお化けはとても強力なうえ、突然の出来事にゴーストリアはあっという間に占拠されてしまったという。
そしてその時、
「ゴーストリアのあるお化けの世界と、そなたらの暮らす世界との境界が揺らいでしまったのだと思う」
「あれ? ラグドール号が受けた衝撃が原因じゃないんですか?」
紫苑の問いかけに、クリストファーはうなずいた。
「うむ、直接の原因はそうだ。だがその衝撃がこの地に満ちる力と結びついた原因は、おそらくその境界の揺らぎのせいなのだ」
だから境界の揺らぎを修復することができれば、結びつきも途切れて元に戻ることができるだろう。
ただ、とクリストファーが視線が落とす。その顔には、沈痛な色が浮かんでいた。
「揺らぎを修復するためには、おそらく復活したお化けを倒さねばならない。だから、そなたらをすぐに元にもどすことはできないのだ」
だが、と顔を上げるクリストファー。沈痛な色は、決意の色へと代わっている。
「我輩はヤツを倒してみせる。そしてそなたらのことも、きっと元に戻してみせる。そのために、我輩はこのクイーン・ラグドール号で旅に出たのだ。だから――」
続きを口にする前に、甲板の縁から身体をはなしたサキリが言った。
「つきあうよ、その旅」
フッと浮かぶ笑みは、鋭くも穏やかだ。
「話から察するにあのお化け兵達は、その復活したお化けが送り込んだ刺客だろう? これからも現れるだろうし、仲間が居たほうがいいんじゃないのかい?」
これには、クリストファーのほうが動揺した。
「そなたらはゴーストリアの巻き添えで、ゴーストボディ化してしまったようなものなのだぞ!? しかも危険な旅になる!」
クリストファーさん、と修が一歩前に出る。
「これも縁だ。俺も協力しますよ」
幽霊猫に寄り添うようにして、夏朝が微笑む。
「クリストファーさんの事情はわかったよ。僕にも手伝わせてほしい」
海が、ぺらりとスケッチブックをめくる。
『たいへんそうだし、もとにもどるには、どうにかしないといけないしね。てつだうよ』
私も! とひょこっと飛び跳ねながら、小枝が小さな体いっぱいに手をあげる。
「私も王子様を手伝うよぉ。一緒に頑張ろ~!」
みんなを守れるようになりたい、かもだから。
「戻れないんだったら、もう少し幽霊を満喫しようかな?
「う~ん、戻れないのでしたら、ご一緒しておきますね?」
そう答えたのは、アリサと紫苑。
そんな皆の言葉に、クリストファーは少し言葉に詰まることしばし。
やがて、ほとんどひざまずくような勢いで、みんなに向かって頭を下げた。
「ゴーストリアの王子として、ゴーストリアの民すべてに変わって、そなたらに感謝を……!」
かくして、お化けの国を救うための旅が始まるのだった。
◆
それから、すこしが過ぎて。
ラグドール号はまだ、九夜山の近くに停泊していた。万全な状態で出航すべく、修繕中だ。
ところで、と。
「これからどこに向かうの? ゴーストリア?」
トンカチの幽霊で釘と板をトンカンやりながら、夏朝はクリストファーに問うた。
「まずはゴーストパワーの高いスポットを巡るつもりだ。そこで我輩たちの力を高めつつ、各地の強力なゴーストたちを仲間にしたい」
ここでいうゴーストは死者のソレだ。そもそも今回のような生者のゴースト化は、事故のようなものだか。
「強力なゴースト?」
「こういう言い方もなんなのだが、強い恨みを遺した死者のゴーストは非常に強力でな」
つまりこれからの旅は、そういったゴーストを探して各地を巡るものになるらしい。
……それってもしかして、心霊スポット巡りでは?
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
風雅宿
ファンレターはマスターページから!
お化け兵との大立ち回り、皆さまお疲れさまでございました。
お楽しみ頂けたのでしたら、幸いです。
さてゴーストリアを救うため、出航しましたラグドール号。
次はどこへ向かうことになるか、どんなお化けと出くわすか。
次なる旅の行き先は、今しばらくお待ちいただければ幸いです。
それから今回のシリーズと、「対象に物理的な干渉を行う」ろっこんに関する補足を少し。
本シリーズでは皆さんがゴーストになっていることにより、お化け兵などの霊体に対しても通用する状態となっております。
他のシナリオでも常に霊体に効くわけではないため、その点ご注意ください。
それでは。
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
幽霊猫とお化けの国
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年05月19日
参加申し込みの期限
2020年05月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!