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……アンド・ユア・バード・キャン・シング
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薄曇りの空から冷たい雨が降り注いでいる。
この分では今日はもう、太陽を拝むことはできないだろう。
「ここの窓全部……格子がはまっているのかよ」
濡れそぼった姿で、刀は施設外側のひさしのひとつにうずくまる。
紅美を見つけるところまではよかった。自殺を止められたことも。
しかし刀はうっかり警報を鳴らしてしまった。そのとたん紅美は、まさしく脱兎のごとく部屋から飛び出していったのだ。どうやら昼食時間帯は施錠されていないらしい。
「しまった……」
仕方なく刀は、外から施設内への進入経路を探し続けている。
幸いまだ職員たちには発見されていないようだ。外には監視カメラもないのだろう。まさか人が空中を走っているとは思わないだろうから。
さてどうしたものか、と、もたれた鉄格子が出し抜けに外れた。
格子は海に落下して、たちまちのうちに沈んでしまった。
――古くなっていたようだな。まあ、助かったよ。
窓を開けてのぞいてみると、倉庫らしき部屋だった。洗剤や生理用品、薬などが並べられている。
入らせてもらおう。
とにかく、雨から逃れられるだけでもありがたい。
あまり気持ちのいいものではなかった。
影かなにかのように、ぴったりと大男に付き添われるというのは。
「こちらがレクリエーションルームです」
案内役の職員が言う。昔のカンフー俳優に似た巨漢で、あきらかに体重100キロを超えていそうなのにきびきび動くのがちょっと怖い。口調こそやわらかだが基本的には無愛想だった。
「次はどちらへご案内しましょう?」
巨漢の、肉に埋まったような目が光っていた。
落ち着かない。
施設の内幕をあばこうにも、桐太の母親を探そうにも、これではなんとも動きようがない…………と、いうのが蔵人のおかれていた状況だったのである。
それが一変したのは警報が鳴り響いた瞬間だ。
「様子を見に行かなくていいんですか?」
あきらかにそわそわしはじめた巨漢に蔵人は語りかける。
「私のことなら気にしないで。道、覚えてますんで、所長室にでも戻っておきます」
ていうかさっさと行ってほしいなあ――と思っていた矢先である。
角を曲がって若い女性が飛び込んできたのだった。
正面衝突になってしまったが、倒れる前に蔵人は女性を抱きとめていた。
「そんなに急いでどこに行くんです?」
グレーのジャージ、やつれて血色の悪い顔、それでも蔵人は、彼女が誰であるかたちどころに気付く。
桐太の母親、
比嘉 美佳
ではないか。
「比嘉さん……! ええと」
良かった会えてとか、どうしてここにとか、ここを出ましょうとか、桐太君が待ってますとか、とか、とか……とにかく言いたいことはたくさんあった。
けれども先に口を開いたのは美佳だった。蔵人を認識したのだろう、涙を溢れさせ叫ぶように言った。
「私、もう嫌なんです! ここが嫌! ここから出して! 桐太に会わせて……!」
「比嘉さん落ち着いて」
「いくら頼んでも所長はここから出してくれない。毎晩のように体を提供させられて……そのたびに『近いうち卒業させてやる』っていうのに……! もう嫌! もう私は嫌ああああ!」
取り乱し蔵人と坂元を混同しているのか、美佳は蔵人の胸を拳で何度も叩いた。
監獄どころじゃない。ここは、文字通り地獄だ。
蔵人は言葉を失った。
美佳は、所長に直談判に来たというわけか。
「黙れ」
カンフー俳優が美佳の腕をひねり上げた。彼女の耳元に顔を寄せて怒鳴る。
「食堂から出てきたのか!? 戻るんだ! 今すぐ!」
「やめなさい!」
反射的に蔵人は手を伸ばす。巨漢は蔵人の手を軽々と払いのけた。吹き飛ばされ壁に背中を打ち付ける。だが蔵人とて引き下がる気はない。
「こんなこと、黙って見ていられるか――!」
カンフー俳優風巨漢は膝を屈した。
へたへたと座り込んでしまう。それどころか、床に這いつくばって伸びてしまった。
「すみません、少しだけ眠っててください……!」
武道がカンフー俳優を見おろしていた。
首の後ろをほんのひと突きしただけだ。しかし武道の『ろっこん』は、それだけで相手を麻痺させることができる。
ここで蔵人と美佳に気付いて、
「あ、いやあ、トイレを探していたら迷子になっちゃってー」
たははと笑った。
そこに廊下の反対側から、
「やあやあ、ニャッタ君のおかげで位置がつかめたよ。」
と片手をあげて陽太が姿を見せる。
「ニャッタくん? 陽太くんが使ってたのはウサギのウーくんのほうでは?」
「ウー君は情報収集に使ってたよ。気付かなかったかな武道君? 上着のポケット?」
ああ、と寝子高制服の上着に手を入れて武道は肩をすくめた。なるほど、愛くるしい表情をした猫の粘土細工が収まっているではないか。
「みたいだね☆ いやぁ迷子って怖いなぁ!」
武道と陽太はうなずきあった。
「そっちはどうだった?」
武道は、中の様子を確認したと説明する。監視カメラの多さ、無数の錠前、独房めいた『反省室』なる部屋……いずれもまともではないと。その多くをスマートフォンのカメラに納めていた。
「さすがだね。オレのほうは……」
陽太は、ウー君を使って得た内容を述べた。軍隊みたいな職員の動きを伝え、脱出ルートもつかんだと教える。手短ながら『あのときの彼』、つまり根積と会ったことも明かした。
うーん、と蔵人はうなってしまう。
ふたりとも寝子高生だ。
どうにも寝子高生と一緒になると事が大きくなる気がするんだよねぇ……なぜかなあ?
「ともかく助かったよ」
と彼らに告げて美佳に向き直る。
「比嘉さん、警報も鳴ってるしここを出よう」
私は桐太君に頼まれて来たんだ、そう言い聞かせると、それまで自失の状態だった美佳も我に返った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
冒険
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年05月03日
参加申し込みの期限
2020年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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