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【クリスマス】あなたに会いたい、雪降る聖夜
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●マリンパラダイス~手を繋いで
ポインセチアの花に似た緋色の髪をした
御薗井 E セレッソ
は、夢見心地で大水槽の中に通されたチューブ状のトンネルを歩いていた。
ともに歩いているのはひとつ年上で高三の冬を迎えている物腰柔らかな恋人、
早坂 恩
。恋人同士として一緒に過ごすクリスマスははじめてだ。
長い栗色の髪を三つ編みに編んでサイドに垂らしたユニセックスな雰囲気もある恩は、ワインレッドのコートがよく似合っていて素敵だ。耳朶を飾る控えめなピアスも艶っぽく、その頬はほんのり染まっているようにも見える。
そんな恩より頭一つ分小さいセレッソは、白いセーターと深緑のキュロットの上にあたたかいコートを羽織っていた。キュロットから伸びた脚は、厚めの黒いタイツに包んでいる。折角のデートが寒かった、なんて思い出になったら悲しいので、防寒はしっかり、おしゃれも自分らしくしてきたつもりだ。
じつはお化粧もうっすらしているのだが、そのことがまたセレッソをドキドキさせている。
(恩センパイに貰ったリップをつけているノ……気付くカシラ)
魚を見るふりをして恩を見上げると、恩は気付いて微笑みを返してくれた。
よく気のつく恩のことだ、リップのことも気づいてくれているような気がする。
気恥ずかしさを隠すように、セレッソは明るい口調で恩に伝えた。
「ワタシ今日を凄く楽しみにしていたノ!! 」
すると恩は口元に手を当て、くす、と微笑む。
「クリスマスならではの装飾がとっても素敵ね」
装飾は本当に綺麗だ。オルゴール調にアレンジされたクリスマスソングも、ロマンチックな雰囲気を盛り上げていて、ついハミングを口ずさんでしまう。
けれど、どんな飾りつけより魅力的なのは互いの隣にいる恋人だ。
(ちょっと薄暗いノ。うん……恩センパイとはぐれないように……)
彼の手へと、自らの手をそっと伸ばしてみる。
指先が触れると、恩は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに嬉しそうな笑みになって、
「手を繋いで一緒に歩いて行きましょうか」
と、セレッソの手を取った。
「あ……」
セレッソは頬が熱くなるのを感じた。
ドキドキしている心臓の音は、つないだ手を通して届いてしまったりするのだろうか。
「どうしたの?」
「なんだか嬉しいノ。恩センパイと夜に一緒にいる事ってあまりないし、マリンパラダイスも夜に来るのは初めてだワ」
「私もよ。ライトアップされる時間って来たことがないからとっても新鮮。とっても綺麗ね……」
泳ぐ魚を頭上に眺める。まるで海の散歩道だ。
銀の鱗を煌めかせて群れて泳ぐイワシやアジ。
回遊する細い黒い弾丸のようなサメ、ひょろりひょろりと身をうねらせているウツボ。
岩の間に見え隠れしている橙色の長い脚はタカアシガニ。
ヒレをはためかせて空を飛んでいるように見えるのはエイの仲間か。
「えへへー、カワイイお魚いっぱいいるノ! 恩センパイはどんなお魚が好きカシラ?」
「そうねぇ。キラキラしているお魚たちも素敵だし、エイが優雅に泳いでいるのを見てるとあんな風にのんびり泳いでみたいわねぇ……なんて。セレッソちゃんはどんなお魚が気になるかしら?」
「ワタシは大きくて強そうな動物もお魚も大好きナノ!」
「大きな魚? あの、1メートルもありそうな魚とかかしら」
恩が指さしたのは、茶褐色のまだらの魚で、海底に近くをゆっくり泳いでいたクエだ。
「美味しそうな魚ナノ……」
「ふふ、高級魚らしいわね」
「でも、もーっと大きくてもいいノ!」
「もーっと大きく? クジラくらい?」
「そうナノ!」
目を輝かせるセレッソが可愛いらしくて、恩はわずかに手を握る力を強めた。
「ふふ。いつかクジラウォッチングとか出来たらいいわね」
トンネルを抜け、寝子島近海の魚やクラゲの水槽も手をつないだまま見て回る。
(できるだけゆっくり……出来るだけこの時間を引き延ばしたい……)
そう思いながら過ごしていたが、出口ゲートが無情にもやってきて。
「ええーもうおしまいナノ!」
「思ったより時間が経っていたのね……あっと言う間に思えたわ」
「さみしいノ……」
「私もよ。けれど水族館はすっかり堪能したわね。女の子をあまり遅くまで引き留めても申し訳ないし……」
別れを惜しんで小動物みたいに見上げてくるセレッソの瞳は蒼く透き通っていて吸い込まれそうだ。もっと一緒にいたい、帰したくない――そんな気持ちが恩を切なくさせる。
「少しだけ、歩かない?」
一晩引き留めるわけにはいかない。けれどせめてもう少しだけ。ライトアップが綺麗な場所までと、手をつないだまま駅前の通り沿いの光のトンネルまで歩いてゆく。
雪灯りの街路樹の下、恩はおもむろにセレッソに向き直って言った。
「……帰る前にセレッソちゃんに渡したいものがあるの」
シックなワインレッド色の包装紙に包まれた細長い箱状のクリスマスプレゼントをセレッソに渡す。
「わ! 恩センパイ、ありがとうナノ! 開けてみても?」
「もちろんよ」
ワインレッドの包装紙がまるで恩のコートみたいに思われて乱暴に破る気にはなれず、セレッソはできるだけ丁寧にシールをはがして折り目を開いてゆく。
「……わぁ!」
現れたのは、女性らしいブランド物の腕時計だった。
ピンクベージュの革ベルトに盤面には桜の可愛らしい絵が描かれている。
「とっても可愛いノ!! こんな素敵なもの、ワタシが貰っちゃっていいノ?」
「ええ。3学期になったら多分、ほとんど学校にこれなくなったり、それだけじゃなくて春が来たら卒業になっちゃうから……私の代わりに、セレッソちゃんの傍にいてくれたら、なんて」
「ありがとうナノ。あの……ワタシからもプレゼントがあるのヨ?」
セレッソが渡したのは、リボンをかけた白い紙袋。
開けてみれば――、
「まあ、素敵なストール! 真っ白なホイップクリームみたいで手触りもとってもなめらか」
「気に入ってもらえたら嬉しいノダケド……市販だけど隅に刺繍を入れるサービスをしてもらったノヨ」
「あらあら、本当! 小さな桜の刺繍がとっても可愛らしいわ。もちろん気に入ったわ!」
その言葉を聞いて、セレッソは安心したように破顔する。
「えへへー冬もとっても楽しいけど、恩センパイにはいつも春のような気持ちでいてもらいたくてお願いしたノ! わ、ワタシも一緒にいるから効果はバツグンだワ」
「ありがとう。私たち、図らずもお互いに春を意識して桜を選んだのね。以心伝心……かしら」
「ワタシも驚いたワ! こうしてみると桜の刺繍と時計の桜の絵はペアみたいネ!」
「お互いにつけっこしましょうか」
そういうと恩はセレッソの細い手首に桜の時計を嵌めてあげた。
「よかった。よく似あうわ……」
「今度はワタシの番ネ!」
セレッソも背伸びして、桜の刺繍の白いストールを恩の首に巻いてかける。
ストールは恩のワインレッドのコートによく似あって暖かそうだった。
恩が微笑めば、セレッソも微笑み返す。
「私たちにだけ、一足先に春が来たみたいね」
「この雪が、桜の花びらみたいに思えてくるワネ!」
寄り添って手をつなぐ。
つないだ指先から伝わる温もりは、春の温度のように思えた。
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
47人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年04月18日
参加申し込みの期限
2020年04月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年04月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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