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(見当たらない……ああ、遊琳センパイの家に忘れたんですね)
この間、泊まった時だろう。
とある忘れ物に気付いてから幾ばくかの時の後、息を吸うかのように自然に、
加瀬 礼二
は
弥逢 遊琳
が住む星ヶ丘寮を訪れた。
既に断りを入れる仲でもない。持っている合鍵を使う。その時、リビングでは――
「……剛さん、今なら人物デッサンのモデル休憩無しで出来る……」
クリスマスが近いから同期で何かしよう、という相談は、発展と脱線の先でこんな話題になっていた。
遊琳に招待された
服部 剛
は、上機嫌で話していたところで鍵が回される音を聞いて眉を顰めた。怪訝な顔で振り返り、誰が入ってきたのかを認めた途端に目を見開く。
「な、何で」
ハロウィンの時に偶々会った、気に食わないインタビュアーが何故ここに。
「お邪魔しますねぇ」
「いらっしゃい」
剛の様子に気付いているのかいないのか、突然の来客に驚くこともなく、遊琳はそっと微笑む。星ヶ丘寮の防犯体制を信用している遊琳は、施錠した家に入ってくるのは不審者ではなく知己であると分かっていた。それが誰かと言えば、鍵を持っていてふらりと泊まりに来る(遊琳が寝た後に来て、登校後起きたりしているから泊めている感覚は然程無い)――
「礼二」
「…………!?」
名前を呼び捨てしたことに驚愕する剛をちらりと見て、礼二は緩い笑みを浮かべる。
「俺のことはお構いなく~。忘れ物取りに来ただけなんで。あ、遊琳センパイ、上はまだそのままですよね?」
「ああ、まだ掃除してないからね」
「どうも」
軽く言って2階に上がり、忘れ物を見つけた礼二はそれを手にしてふっと思った。
「何か、退屈ですねぇ」
――退屈は、大嫌いだ。
剛は、階段の先をじっと見つめ続けていた。
(俺的にはどーも見えへんし気に入らんあの金髪の奴がふつーに部屋ん中入ってきて、しかも2階にまで行って、何でゆーちゃんはそれをふつーに見送ってんねん!?)
状況が判っていない彼の混乱に、遊琳は気付いていなかった。礼二が鍵を開けてくるのは珍しくもない日常だ。礼二は、遊琳にとって想い人にして偶に来る通い猫だ。想い人と言ってもそんな桃色なものではない。もっとドライな――遊琳と礼二は多分お互いに『都合の良い関係』だ。
礼二は遊琳の事情と性質を看破したが、同情等で自己を曲げたりしなかった。要は、好きにならないでくれるから好きになれた。精神的電池切れの際は彼のマンションをシェルター代わりにしているが、それだけだ。急に心が揺れた場合以外は、自分の恋心より相手を大切にし尽くす方が優先だった。
――僕がそう望んだから。
――望んだ理由は、きっと服部には分からない。
そんな内心を全く見せない笑顔を浮かべて、遊琳はテーブルの上のカップを見遣る。
「あ、お茶切れちゃったね、淹れ直そうか」
床から立ち上がろうとしたところで、礼二が2階から降りてくる。帰ろうとする彼を、剛は声を張り上げて止めた。
「ちょ…っと待たんかい!!」
「えっ……服部?」
急にどうしたのかと遊琳が驚く前で、剛は立ち止まった礼二に噛みついた。
「いや、おかしいやろ!? 鍵かかってたやん! お前、何で自分んちみたい、に……」
そこで初めて、剛は合鍵の存在に思い至った。だが、合鍵は易々と渡せるものではない。ということは、2人は――
(……さっきのゆーちゃんの表情かてハロウィンの時にあいつを見とった表情と似とった。……ずっと予感はしとった、けど)
当たっては欲しくなかった『ゆーちゃんに想われとる奴』の正体の答えが確定された。自分でも言葉に出来ない感情に剛が歯噛みしていると、礼二は笑顔を崩さずに自己紹介をしてきた。
「どうも。
加瀬 礼二
と申します。以後お見知りおきを」
「……何や、『お前』やったんか」
呟くが、それだけで意味を察せるわけもないだろう。礼二は、ただ笑みを深めた。
「ああ、何処かでお見かけしたと思ったら先日の」
「…………」
目を細め、黙って睨みつけている剛の目を見つめてくる。
「良い目です。昔何か大切なものを失った経験がおありで?」
剛は何も言わない。だが、表情が雄弁に答えてくれている。礼二は全てを察して、愉し気に笑みを作った。
(もう二度となくすまいと必死。そういう人、嫌いじゃないです)
だから、礼二は剛に助言を与えてみることにした。
「先輩が欲しいものは望めば望む程遠のくものです。でも、先輩がもっと強く望んで行動すれば……消えてしまう前に手に入るかもしれませんねぇ」
言うだけ言うと、ちらりと遊琳を見て礼二は玄関に向かった。片手には、2階から回収した本である「Boring management」を持っている。彼の背を見ながら、剛は自分でもよく分からない苛立ちが湧くのを抑え込んでいた。
(……今日はゆーちゃんに免じたる)
視線を感じたわけでもないだろうが、玄関ドアを開けた礼二が振り返る。
「二人とも、俺を退屈させないで下さいよ?」
何もかもを見透かしたような笑みを湛えている相手を、剛は威嚇するように苛烈に睨みつけた。
(……やっぱお前、気に食わんわ)
礼二は最後まで笑みを消すことなく去っていった。それでもしばらくドアを見つめ続けていたが、やがて剛は溜息を吐いた。
「はー……」
遊琳は、きょとんとした表情でこちらを見ていた。何を思っているのかは読み取れなかったが、二人がぶつかった理由が解らなかったのかもしれない。
「……ゆーちゃんもそないな目で見んといてや」
自分の気持ちが、自分で分からない。
(何であいつなんかとか、せやけどゆーちゃんの好きな人やしとか……ぐああ、頭ん中ごっちゃごちゃで最悪や!!)
はっ、と気付き、お茶を淹れ直しに行っている遊琳に向けて笑顔を作る。
「あ、ゆーちゃんはほんま気にせんといてな」
「うん、大丈夫」
遊琳は振り向いてにこっと笑った。その一言が彼の本心であることに、剛は気付かなかった。
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担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
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NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年03月05日
参加申し込みの期限
2020年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年03月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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