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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【球技大会】クラス対抗、冬の陣！
◆エピローグ～それぞれの球技大会後
旅鴉 月詠が新聞部の部室を訪れたのは放課後のことだった。
「どうした旅鴉？」
居残りして記事の準備をしていた八神 修に、月詠は撮影した写真のデータを渡す。
「旅鴉が撮ったのか？」
「いいえ撮影したのはマスコットです。私もコラージュして美術室前に掲載したがね」
修は応援席に出没していた黒猫と白猫のマスコットの中の人が月詠だと気づいていた。けれど敢えてそれを伝えるのも野暮だと思い、肩を竦めただけで写真データを受け取った。
「ありがとう。いい写真があったら使わせてもらうよ」
◇
初瀬川 理緒と佐和崎 紗月が一番星が見守る帰り道をゆっくりと歩いている。
もっとも、彼女たちの間に会話は絶えない。
「お疲れさま。恰好良かったよ理緒ちゃん」
「ありがと。紗月が何度もトスを上げてくれたおかげだよ」
「でも残念だったね。３年優勝、逃しちゃった」
「ほんと惜しかった！ でもうちのクラス準優勝だからね。最後の球技大会の結果としては上々じゃない？」
そうだね、と紗月は笑みを浮かべる。
（――本当は、）
と理緒はその笑みを見て思う。
――勝っても負けても、紗月と一緒ならそれは大切な思い出。
ううん、思い出にはしない。
紗月がそばにいる限り、それは思い出なんかじゃない。
紗月と一緒に紡いでいく未来を構成する大切なピースのひとつなのだから。
◇
「絢ちゃーん！」
従姉の水谷 真優理が手を振っているのを見つけ、青山 絢は恥ずかし気に駆け寄った。
「あんまり大きな声で呼ばないで、ってば……」
「いいじゃない。それよりこれ見てよ。いいでしょう？」
真優理が差し出したのはデジカメの画面。
真剣な眼差しで守備についている絢の横顔は今回一番のお宝ショットだ。
「な……！」
絢は赤面した。なんだろう。被写体に対する愛が感じられすぎて、妙に恥ずかしい。
そんな絢の反応すらも愛らしくて、真優理は悶えずにはいられなかった。
「ほんっと、可愛いんだから！」
◇
寝子島旧市街の伊藤家の縁側では、伊藤 美緒が伊藤 佳奈を前に、自慢げに胸を張っている。
美緒のクラス１－９は１年生女子ソフトボールで優勝。美緒も貢献した自覚がある。
「どう、これが美緒の成績よ！」
負けるわけがないと、ふふんと得意げに試合全体を通しての打点と打率を告げる美緒。
ところが佳奈は申し訳なさげに肩を竦めた。
「え～と、ごめんね？」
佳奈が示した打率と打点は、美緒より僅かに上だった。
序盤緊張して硬くなってしまった美緒に対し、佳奈は馴染みのクラスメートとのびのびプレイできたのだ。
「な、なんてこと！？ 美緒が、負けるなんて……！」
「まぁ勝負は水物だよ」
慰めの言葉なんて耳に入らない。もしもあのときホームランを打てていたら……。
「く、悔しい……次は必ずお姉ちゃんに勝つからね！」
涙目で再び宣戦布告する美緒なのであった。
◇
帰宅後。ゆっくりと湯舟につかりながら、森篠 琳子はやれやれと伸びをする。
「多分これで、卒業式などを除けば主な学校行事って終わるはず」
高三の琳子は、寝子島信用金庫（ねこしん）への就職が決まっている。
来年の春には彼女は社会人になるというわけだ。
学生として寝子高の制服を着る時間もあとわずか。何事もなければ来年の春にはねこしんの制服に袖を通すことになると思うと、ひとつひとつの行事が感慨深い。
もうすぐ大人になるんだ。
そう思うとともに、それは違うんじゃないかという相反する思いも沸いてくる。
「大人になるって、学校を出たら勝手になれるものじゃ、ないよね……？」
そうだよ、と大人たちは言うだろう。
だからこそひとつずつ、経験していくことになるだろう。
恐れることはないのだ。
＜了＞
旅鴉 月詠が新聞部の部室を訪れたのは放課後のことだった。
「どうした旅鴉？」
居残りして記事の準備をしていた八神 修に、月詠は撮影した写真のデータを渡す。
「旅鴉が撮ったのか？」
「いいえ撮影したのはマスコットです。私もコラージュして美術室前に掲載したがね」
修は応援席に出没していた黒猫と白猫のマスコットの中の人が月詠だと気づいていた。けれど敢えてそれを伝えるのも野暮だと思い、肩を竦めただけで写真データを受け取った。
「ありがとう。いい写真があったら使わせてもらうよ」
◇
初瀬川 理緒と佐和崎 紗月が一番星が見守る帰り道をゆっくりと歩いている。
もっとも、彼女たちの間に会話は絶えない。
「お疲れさま。恰好良かったよ理緒ちゃん」
「ありがと。紗月が何度もトスを上げてくれたおかげだよ」
「でも残念だったね。３年優勝、逃しちゃった」
「ほんと惜しかった！ でもうちのクラス準優勝だからね。最後の球技大会の結果としては上々じゃない？」
そうだね、と紗月は笑みを浮かべる。
（――本当は、）
と理緒はその笑みを見て思う。
――勝っても負けても、紗月と一緒ならそれは大切な思い出。
ううん、思い出にはしない。
紗月がそばにいる限り、それは思い出なんかじゃない。
紗月と一緒に紡いでいく未来を構成する大切なピースのひとつなのだから。
◇
「絢ちゃーん！」
従姉の水谷 真優理が手を振っているのを見つけ、青山 絢は恥ずかし気に駆け寄った。
「あんまり大きな声で呼ばないで、ってば……」
「いいじゃない。それよりこれ見てよ。いいでしょう？」
真優理が差し出したのはデジカメの画面。
真剣な眼差しで守備についている絢の横顔は今回一番のお宝ショットだ。
「な……！」
絢は赤面した。なんだろう。被写体に対する愛が感じられすぎて、妙に恥ずかしい。
そんな絢の反応すらも愛らしくて、真優理は悶えずにはいられなかった。
「ほんっと、可愛いんだから！」
◇
寝子島旧市街の伊藤家の縁側では、伊藤 美緒が伊藤 佳奈を前に、自慢げに胸を張っている。
美緒のクラス１－９は１年生女子ソフトボールで優勝。美緒も貢献した自覚がある。
「どう、これが美緒の成績よ！」
負けるわけがないと、ふふんと得意げに試合全体を通しての打点と打率を告げる美緒。
ところが佳奈は申し訳なさげに肩を竦めた。
「え～と、ごめんね？」
佳奈が示した打率と打点は、美緒より僅かに上だった。
序盤緊張して硬くなってしまった美緒に対し、佳奈は馴染みのクラスメートとのびのびプレイできたのだ。
「な、なんてこと！？ 美緒が、負けるなんて……！」
「まぁ勝負は水物だよ」
慰めの言葉なんて耳に入らない。もしもあのときホームランを打てていたら……。
「く、悔しい……次は必ずお姉ちゃんに勝つからね！」
涙目で再び宣戦布告する美緒なのであった。
◇
帰宅後。ゆっくりと湯舟につかりながら、森篠 琳子はやれやれと伸びをする。
「多分これで、卒業式などを除けば主な学校行事って終わるはず」
高三の琳子は、寝子島信用金庫（ねこしん）への就職が決まっている。
来年の春には彼女は社会人になるというわけだ。
学生として寝子高の制服を着る時間もあとわずか。何事もなければ来年の春にはねこしんの制服に袖を通すことになると思うと、ひとつひとつの行事が感慨深い。
もうすぐ大人になるんだ。
そう思うとともに、それは違うんじゃないかという相反する思いも沸いてくる。
「大人になるって、学校を出たら勝手になれるものじゃ、ないよね……？」
そうだよ、と大人たちは言うだろう。
だからこそひとつずつ、経験していくことになるだろう。
恐れることはないのだ。
あとがき
担当マスター：
笈地 行
／ 六原紀伊
ファンレターはマスターページから！
六原です。寝子島の外は大変なことになっていますが、皆さん大丈夫でしょうか。
球技大会での皆さんのご様子精一杯執筆いたしました。
皆さんとても素敵で、書いていてなごみました。
ご期待に沿うものになっていたら幸いです。
それでは、ご参加ありがとうございました。またご縁がありましたらその時はよろしくお願いします。
---
笈地です。ご参加ありがとうございました。
六原さんから途中から引き継ぎまして、冬の球技大会を担当させていただきました。
今年はクラス対抗リーグ戦ということで……成績をお伝えします！
＜１年生＞
男子野球 優勝 1-10
男子バレー 優勝 1-1
女子ソフト 優勝 1-9
女子バレー 優勝 1-2
＜２年生＞
男子野球 優勝 2-1
男子バレー 優勝 2-6
女子ソフト 優勝 2-4
女子バレー 優勝 2-10
＜３年生＞
男子野球 優勝 3-1
男子バレー 優勝 3-9
女子ソフト 優勝 3-6
女子バレー 優勝 3-5
優勝クラスのみなさんも、
優勝には至らなかったクラスのみなさんも
二日間の熱戦、お疲れさまでした！
球技大会での皆さんのご様子精一杯執筆いたしました。
皆さんとても素敵で、書いていてなごみました。
ご期待に沿うものになっていたら幸いです。
それでは、ご参加ありがとうございました。またご縁がありましたらその時はよろしくお願いします。
---
笈地です。ご参加ありがとうございました。
六原さんから途中から引き継ぎまして、冬の球技大会を担当させていただきました。
今年はクラス対抗リーグ戦ということで……成績をお伝えします！
＜１年生＞
男子野球 優勝 1-10
男子バレー 優勝 1-1
女子ソフト 優勝 1-9
女子バレー 優勝 1-2
＜２年生＞
男子野球 優勝 2-1
男子バレー 優勝 2-6
女子ソフト 優勝 2-4
女子バレー 優勝 2-10
＜３年生＞
男子野球 優勝 3-1
男子バレー 優勝 3-9
女子ソフト 優勝 3-6
女子バレー 優勝 3-5
優勝クラスのみなさんも、
優勝には至らなかったクラスのみなさんも
二日間の熱戦、お疲れさまでした！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2020年03月01日
- 参加申し込みの期限
-
- 2020年03月08日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2020年03月08日 11時00分
