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欲望の果てに望むものは
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【旅館の女将さん】
「お疲れでしょう」。ふうわりと優しい声が客の心を解きほぐす。ロビーのソファで疲れた体を休ませ、客室に行けばいつの間にか敷かれている布団。寝かされて極楽マッサージ。休みたい、その心にそっと寄り添い叶えてくれるのは、プロフェッショナルすぎる女将さんなのだ。
今思えばそれは絶神とやらの欲望のせいだったのか、姉の優しさだったのか。
束の間の休日を論文執筆に費やそうとしていた救急医の
志鷹 佑都
のパソコンは、双子の姉
志鷹 若菜
の細い手によってそっと閉じられた。
「……?」
疑問をその深い緑の瞳に浮かべる佑都に、やはり同じ艶やかな緑の瞳に労りの色を乗せ、若菜は言った。
「佑都……今日は休もう? 息抜きに温泉に行かない?」
そんな悠長な。それが佑都の本音ではあったが、姉の真摯な想いと、何よりどこか泣き出してしまいそうなその表情に観念し、2人は共に温泉に行く事にした。
日帰りだけど、いい旅館を押さえたの。姉の言う通りそこは素敵な温泉旅館だった。
大きな風呂で四肢を伸ばせば、じわりと湯が躰に染みた。疲労は自分が思っていたよりも蓄積されていたらしい。今まで姉の目には自分はどう映っていたのだろう。よっぽど心配をかけたに違いない。
(ありがとう……若菜)
小児科医として自分も忙しいだろうに、それでも人の心配をしてくれる。彼女の優しさに佑都は心から感謝をした。
入浴後は客室で美味しいお酒とつまみを楽しんだ。
湯上がりで桜色の頬をした若菜と言葉を交わせば、酒も進む。嗚呼、こんなにゆったりしたのはいつぶりだろうか。佑都はしみじみと杯を空ける。
するといつの間にか旅館の女将が毛布を差し入れてきた。
「疲れたでしょう……ゆっくりお眠りになって下さい」
女将が囁くように、けれども耳に残る声で言う。すると不思議な事に、酒に強いはずの佑都にいきなり強い睡魔が襲ってきた。
「……少し、眠ってもいいかな……」
今にもくっついてしまいそうな瞼を何とか開け、佑都は若菜を見る。若菜は穏やかに頷いた。
魔法のように卓の横に布団が敷かれていた。佑都は倒れ込むように横になる。救急医。この職に就いた以上、激務は常。そんな事は分かりきっているが、ここずっと、十分な睡眠もとれぬまま、働き詰めであったのだ。
今なら安心して眠れる気がする。佑都は睡魔に心を預けた。
頭を空にして。己に在る拭いようのない孤独、怒り、哀しみ……全て忘れて。
また明日を生きなくてはいけないのだ。自分を追い立てて、残酷な現実から少しでも気持ちが逸れるように。だから。
今は暫し、真白き夢の中へ。隣に、若菜がいてくれるから。
疲れた表情で寝息を立てる佑都の横に、若菜はそっと体を横たえた。
静かに彼の手を取れば、消毒のしすぎで所々に傷ができ、酷く乾燥してしまっている。最前線で戦う戦士の手を、若菜は祈るようにその両手で包んだ。
……貴方は独りじゃないよ。
貴方の頑張る姿を、涙を、私はちゃんと知っている。
今までも、これからも、何があっても。私は貴方の味方。
いつでも貴方を想ってる。愛してる。
大丈夫―――大丈夫よ。
「……2人でお母さんのお腹にいた時みたいだね」
佑都に寄り添い、彼の額に自分の額をつけながら、若菜は微笑む。そして彼女も静かに瞳を閉じた。
―――貴方を苦しめるもの全て忘れて、ゆっくりおやすみ。
優しい夢から覚めるまで、私が傍にいるから。昔も、今も。
ねこ温泉街を恋人繋ぎで歩く仲の良い恋人達がいた。
初瀬川 理緒
と
佐和崎 紗月
だ。
特に勉強嫌いの理緒は受験追い込みピークで、彼女曰く「頭がウニ!」状態。休みたい、眠りたい。そう思っていたらいつの間にか恋人の紗月とねこ温泉に来ていたのだ。
山間の緑は春の柔らかさ。ポカポカ、ウトウト。遊歩道をのんびりと気持ち良く2人は歩く。
旅館に着けば、柔和な女将が出迎えてくれた。2人は最初に温泉を楽しむ事にした。
さっさと服を脱ぎお湯に浸かればまさにそこは極楽。「ふぁ……」と色っぽい声の1つも出ようものだ。
白い肌を密着させ、滑らかなお湯を楽しむ。じんわりした熱が体を包み、眠気が間断なく押し寄せる。
お湯に浸かりながら2人は仲良くウトウト。互いに頭を預け合う様は、半ば幽体離脱をしているかの如くだ。
何とか気持ちの良い風呂から上がり浴衣に着替えれば、女将さんが休憩室で待っていた。
心地よいソファに冷たい飲み物。交代交代でマッサージを受ければ、身も心も蕩けるようだ。
「あふぅ……ダメになる……」
「気持ちいいね、理緒ちゃん……私、もう……」
「紗月も一緒にダメになっちゃおう……」
とろとろになるまでマッサージを堪能した2人はふわふわと客室に引き上げる。そこにはもう極上布団が並べて敷いてあり。
勿論2人は倒れ込むようにダイブした。
一緒の布団で身を寄せ合う2人。浴衣から出た素足を絡ませながら。
「紗月……」
「理緒ちゃん……」
マッサージでほぐされた躰。肌から直に感じる恋人の心地よい熱。もうダメになってもいいのかもしれない。だって気持ちいいのだから。
2人は全てを忘れ、お互いの事だけ想いながら、すやすやと眠る。
『見つけてください、絶神がシッポを出す瞬間を!』
そうミラは叫んだ。寝子島は明らかにおかしくなっていた。話を聞けば、絶神とかいう奴の封印が弱まったせいだと。
とにかく、何とかしなきゃ。
俺―――
滝原 レオン
は走り出していた。
今日は島のみんなの様子がおかしい。
そう思っていたら、にーちゃんがしゃべる白い猫と話を始めて。
そしたらにーちゃんが急に走り出してしまった。
待って、にーちゃん!
おれ――
滝原 カノン
は慌ててレオンの背中を追った。
闇雲に走っていたレオンは、いつの間にかねこ温泉まで来てしまっていた。
(確か、旅館の女将も怪しい1人だと言っていた)
レオンは、ミラの言葉を頼りに旅館に足を踏み入れる。ただ、気になっていた。温泉街に入ってから、頭がぼーっとしていたのだ。
旅館のロビーをきょろきょろと見渡しながら、ふと思った。あれ、俺、何してたんだっけ……。
レオンは立ち尽くした。
レオンを追いかける内に温泉街に来たカノン。ぽうっとする頭をたまに振りながら、何とかレオンのいる旅館まで辿り着いた。
(あ、にーちゃん!)
見知った兄の姿を見つけ、足を向ける。が、また頭がぽうっとした。
えっと……おれ、なんでここにいるんだっけ……。
カノンは兄に声をかけず、立ち止まってしまった。
ロビーに立ち尽くす少年2人を、旅館の女将は優しく見ていた。
そっと彼らの手を引き、客室に通す。もうそこには布団が敷かれていた。
「……ゆっくり、お眠り下さいね」
彼ら2人だけを残し、静かに客室の襖が閉じた。
(俺……ぼく、だれだっけ……)
レオンがぼおっとしていると、自分の服の裾がひっぱられた。見れば3歳くらいの男の子が眠そうな目で自分を見ている。
(ええと、誰だっけ。思い出せないけど……大事な子だった気がする)
頭はうまく回らなかった。霞がかかったようだし、なにせ、とても眠いのだ。
レオンは自分より少しだけ小さな男の子を見つめた。
(おれ……だれだっけ……?)
カノンがぼんやりしていると、目の前に自分より少しだけ大きな男の子がいた。
(このこ、だれだっけ)
思わず男の子の服の裾を掴んだ。少ぉしだけ不安だったし、とても眠たかった。
すると男の子が振り返った。その綺麗な緑の瞳に、ほっとした。ほっとしたらどんどん眠くなる。カノンはもう男の子に頭を預けてうとうと。すると男の子が言った。
「ねぇ、いっしょにねよう」
「……うん」
カノンは彼と同じ緑の瞳を擦りながら頷いた。
5歳くらいの銀の髪の男の子と、3歳くらいの黒い髪の男の子が、仲良く手を握りながら、向かい合わせで寝息を立てている。それは絶神が魅せる幻か。
幻でもいい。優しい忘却に兄弟は身を委ねる。一緒に仲良く眠りにつこう。例え仮初めでも。ここは優しく温かい。
ゆっくりとその長い睫に縁取られた瞼が上がった。旅館の客室で、
弥逢 遊琳
が独り体を起こした。
「……僕は」
小さく呟いた。
どうして、此処にいるんだっけ。
思い出せない。酷く体が重たい。
「疲れた」
元々の睡魔持ちだが、こんな強引な眠りに引き込まれた事は余りない。頭に霞がかかったようだ。そろりとその白い手を動かした時、何かが布団の上に滑り落ちた。
「鏡……」
それは桜の刺繍が蓋に入った、コンパクトだった。薄紅の色が遊琳の瞳に映り込んだ時、心を震わす声が記憶からした。
『俺の事ずっと覚えていてくれると嬉しいですねぇ』
「……?」
今の、何だっけ。遊琳はぼんやりと想う。
静かな桜の雨の夜。優しくて、狡い声。
『嬉しい……』
僕に届いた、その声。
「……眠い、寝かせて……」
揺蕩う記憶と忘却の狭間で、遊琳は甘い誘惑に身を任せようとする。けれども。
『覚えていて』『嬉しい』
言葉が何も映さない遊琳の心を食い破り、色を付けていく。艶やかな色を。
―――疲れてる、だけど。それは“僕に”望まれたこと。
「……行こう」
遊琳は甜睡のベールを静かに引き払い、立ち上がった。僕の選択で喜んでくれる人が居るなら。僕は絶神に立ち向かおう。鏡は古より真実を露とする。これでその姿を映し出そう。
「眠らない、忘れない……」
謡うように遊琳は呟く。
大丈夫。記憶の奥底で青いお月様が輝いてる。僕は忘れない。それはとても、大切なものだった筈だから。
眠りと忘却が加速するねこ温泉。たくさんの人がすやすやと眠る温泉旅館に、生傷だらけの女の子が辿り着いた。
「ふおぉ………ようやく着いた……」
小動物のような女子高生、
春山 小枝
である。
元々がどこでもすぐ眠ってしまう彼女。そんな彼女がねこ温泉に足を踏み入れてしまったら。
「ああ眠い……もお……むり……」
あっさりと道端ですやぁ。これでは絶神どころではない。しかし、彼女には秘策があった。
『……はっ! や、やっぱり私寝ちゃったのお!』
道で死んだように眠りこけている小枝の横で、雀がチュンチュンと暴れた。そう、小枝のろっこん【ちいさきもののゆめ】である。睡眠により彼女の意識が雀に移ったのだ。
『とにかく私を起こさなくちゃ~』
雀の小枝は自分の体をつんつん。自分自身が意識を取り戻すまで、何度でも。
こうして、道端で眠りこけては周りの動物になって自分を起こす(=生傷が増える)、という事を繰り返し、小枝は何とか旅館に辿り着いたのである。
「え~と、確か女将さんが怪しいって……」
ボロボロの小枝は女将さんの姿を探す。するといつの間にか女将さんが自分の目の前に立っていた。
「ひえっ」
「あらあら、傷だらけではないですか。お手当しますから、そこのソファにお座りになって下さい」
するりと女将に手を引かれ、小枝はソファに座らされる。途端に猛烈な眠気に襲われあっという間に眠ってしまった。
『むやっ。また寝ちゃったっ!』
小枝は何とか旅館の庭を歩いていた黒猫に意識を移し、自分を引っ掻く。目覚めた小枝に女将は今度は柔らかビーズクッションを渡す。
「どんな体勢でも楽ちん……」
……すやぁ。お役御免となったはずの黒猫はまた引き戻るはめに。
(この女将さん、手強い……。しかも女将さん自身は眠くもなさそうだし、何か忘れてもなさそう……。さては、絶神……!?)
うとうとしながらも考える小枝だが、女将の優しい手当にまたもや寝落ち寸前。半ば夢遊状態のまま歩く女将についていくと。
「さあ、ここでゆっくりお休みになって下さい」
「ほわ~、立派なお部屋!」
客室に通された小枝の瞳が輝いた。ふわふわの極上お布団が目の前に敷かれている。その抗えない魅力に小枝は迷わずダイブした。
「はあ極楽~……」
一瞬で寝落ちし、小枝の意識は窓の外の鳩に飛んだ。そしてすぐにある事に気が付いた。
『あ、どうしよう! 窓開けないで寝ちゃった!』
客室のドアも恐らく閉まっている。鳩の小枝は(鳩なりに)青くなった。
(これは……寝るのに、凄く……いい、状況……)
美しい庭に向かい開け放たれた窓。12月だというのに心地よい風がそよそよと旅館の休憩室に届く。気持ちの良い青空を見ながら
志波 拓郎
はごろんと横になっていた。
まあ素晴らしいサービスだった。
真面目に絶神を探そうとしてこの旅館に辿り着いた拓郎。その拓郎に女将はにっこりと露天風呂に案内してくれた。
何だか分からないまま気持ちの良いお湯でさっぱりすれば、そのまま休憩室へ。冷えたフルーツ牛乳を出されぐぴぐぴ飲んだら今度は極上マッサージ。あっという間に拓郎の瞳はとろん。そこにすかさず女将は毛布を掛けてくれる。
「休憩室で寝ても大丈夫ですからね。ゆっくりなさって下さい」
もう拓郎の体も思考もほぐされまくりだった。凄く、眠い。今寝たらきっと気持ちいい……。
うとうとと船を漕ぎ始める拓郎。でもナニカが引っ掛かっていた。ナニカ、忘れている、ような……?
(なんだっけな……)
寝転びながらまったりと拓郎はスマホでネットサーフィン。ねこったーを漫然と見ながらもその細い目は今にも閉じてしまいそうだ。しかし、ある文字が飛び込んできて彼の瞳は大きくなった。
(……『絶神』!)
少し意識を取り戻せた。そうだ、自分は絶神を探しに来ていたんじゃないか。なんで忘れていたんだろう。
(でも眠い……な……)
思い出せたのはいいが、眠気のベールは拓郎を覆ったままだ。眠い目を擦り擦り、拓郎は女将の姿を探した。
せめて、あの女将が本物か見極めないと。仕事ぶりを観察しよう。女将さんの仕事はそんな成り代わって簡単に出来るものじゃ、ない。
(怪しかったら……ミラに……頼んで鏡を…………)
しかし、拓郎はどんどん眠りに引き込まれていく。そして、彼の目が閉じた。
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3人まで
シナリオジャンル
バトル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
90人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年04月11日
参加申し込みの期限
2020年04月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年04月18日 11時00分
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