携帯戦記カプセルギア　第五話「対決！シルエット・オブ・ギア」｜リアクション

携帯戦記カプセルギア　第五話「対決！シルエット・オブ・ギア」

【待つ者と動く者】

　玲音さんは、長い睨み合いの末に、ようやく動き出しました。
　すると、それを待っていたかのように、シルエットのサニィも動き出しました。
　高機動が持ち味のサニィ。
　そのサニィのシルエットであるだけに、その速さは目で追うのも大変なほどでした。
「サニィ、トリモチ弾を撃ちまくるんだよ！」
　玲音さんの指示で、サニィが左腕の設置型のトリモチボムをバラ撒きながら、シルエットの動きを制限しようとします。
（サニィの弱点は機動力を削ぐタイプの武器。今まさにボクが使っているような武器が弱点なんだよ！）
　持ち味である機動性を削ぎ落せば、シルエットのサニィを倒すことはそれほど難しくないと玲音さんは考えます。
　しかし、シルエットのサニィも同じようにトリモチ地雷の設置を開始。
（もう一人のサニィの弱点はサニィの弱点でもある。もう一人のサニィのトリモチには気をつけないとだし、うっかり自分のトリモチに引っ掛からないようにも気をつけないと……！）
　こうして、二人のサニィの戦いは、互いに迂闊に動けないまま再度にらみ合いに突入します。

　その頃、マンモスさんは長い我慢比べの末に、ついにチャンスを見出しました。
　シルエットにトリモチ弾がヒットし、ガトリングの動きがわずかに鈍り始めたのです！
「今です、『すたんぴーど☆まんもす』！」
　そこで、マンモスさんはスマホをすぅっとスワイプ。
　刹那、すたんぴーど☆まんもすが全てのスラスターとホバーを全開にして突撃。
　頭部のマンモスの牙を模したパーツを超高速回転させて、さながら巨大なドリルのようにシルエットに突っ込みます。
　シルエットは、冷凍ガスや小型ミサイルなどのあらゆる武器を全弾発射して応戦しますが、これをマンモスさんはHENTAI的な超起動で回避。
「これで落ちやがれです！」
　次の瞬間、シルエットのボディを「すたんぴーど☆まんもす」のドリルが貫きました。
　シルエットのHPは瞬く間にゼロ。
　マンモスさんが新旧対決を制した、その瞬間でした。
「ど、どうですか……！　やってやりましたよ……！」
　極度の集中を要する超起動を終えて、荒い息を吐きながらマンモスさんはあたりを見まわします。
　海堂――Ｋの反応はいまだありません。
（全てのバトルが終わるまではだんまりということですか……。いいでしょう。なら、望みどおりこんな茶番はさっさと終わらせてやるですよ……！）
　そうして、マンモスさんも他の仲間達の支援に向かいます。

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