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膝をかかえて、空を見上げて
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「あ、これおニューの手帳☆ いいでしょー素敵でしょ!」
どうしても見せたかったらしい、手帳を手にした
志波 武道
は満面の笑顔だった。
「ん? おニュー手帳? 見せてみて」
ほかならぬ武道君がそこまで言うならば、と
呉井 陽太
は手帳を手にとってみた。
「ふーん、システム手帳ってやつだねぃ。ほー、フェイクレザーで高級感あるじゃん。えーなに、チャックついてんのん? 雨の日も安心ってやつ? ペンも挟めて……あ、これ路線図だ。寝子電はいいとして、東京の地下鉄なんていつ乗るんよ?」
いつ首都圏出張があるかわからないからな! となぜか胸を張る武道に笑って、
「でもすごいなー、なんというか、大人って感じだわー」
「でしょでしょー?」
などと武道は手帳を返してもらって、なにやら男前なポーズを取ってみたりするのである。
ここは、キャットロードからひと筋入ったところにある喫茶店、歩き疲れたところにぽっかり見つかったスポットで、とくにためらうこともなくふたりはドアをくぐっていた。お値段がリーズナブルなわりにアンティーク調の内装はかなり凝っていて、防音構造なのか静かなのも気に入った。隠れた名店というやつだろう。
「でさ……」
ペラペラと手帳のページを見返していた武道だが、あるところにさしかかって手を止めた。
「先日はえらいことになってたよな」
「ん、そうだね」
陽太の顔からも笑みが消えている。ティーカップを置いて、
「武道君は怪我の治療であの場を離れたけど、やっぱり大変だったよ。暴れていた彼は、大人しく警察に連れて行かれた。『クラン=G』の損害は幸い、保険でカバーできたみたいだよ。オーナーさんっていう男性……千絵ちゃんのお父さんは、『私のジオラマが~』って泣いてたけどね。お気の毒に」
「あのとき走ってた救急車は? ……ほら、港のほうに走っていた」
「噂の通りみたいだよ」
「本土から来たご年配の男性が、ひとりで運転して派手に海に落ちた――っていう?」
「うん」
「車は大破してたって?」
「ただ海に落ちただけでそうなるとは思えないけどね。でも、そういう話に落ち着いている」
当然、陽太も納得はしていないようだ。だが事故を起こした本人は生き延び、そう証言している以上は受け入れるほかないのだろう。
陽太は言う。
「やっぱ、あの大男……縮んじゃったけど、ええと、『マウス』とか名乗ってたやつが関係してるのかな。俺はそうにらんでるけど」
「オレもだよ」
でも、驚いたのはマウスの姿よりも――と陽太は続けた。
「寛美ちゃんを実家に送り返すとか、ナターシャさんに制裁を、って言ってたのが気になったんだよね……あの事件が起こる前にナターシャさんが、『気が進まなくて途中でやめた仕事がある』って話してくれてたから」
寛美ちゃんに関する仕事だったんじゃないかと思う、これが陽太の見立てだ。
「ちょっと気になる点が出てきたね……」
武道もピンときたらしい。
「そうだね。マウスに依頼した人間は、ナターシャさんのことをどうやって知って依頼をしたんだろう、ってことだろ?」
もしかしたら、と陽太は言った。
「その、謎の依頼主と博士は知り合いだったのかな……」
このとき挙がった『博士』とは、すでに故人である
香川 王堂
のことなのは言うまでもない。
「それと」
「うん?」
「ナターシャさん自身についても気になることがあって」
ナターシャさんのなかには、と陽太は続けた
「エージェントのナターシャさんと穏やかなナターシャさんが共存していて、そんな状態のひとを『DUAL(デュアル)』っていうらしいんだ」
「そういう話だったね。それでたしか、エージェントのナターシャさんが『本体』だっていう」
根積(ねづみ)という男が、『マウス』という怪物になるように、エージェントのナターシャもまた、おだやかな別人格のナターシャに変化する。
「けど、そのことについても心配なところが……」
「……」
武道はあえて、その先をうながさなかった。
互いに向かい合ったまま、しばらく無言になる。
煮詰まった気分だった。武道も、陽太も。
もつれた糸をほどいていったはずが、もっと大きくてぐしゃぐしゃの糸玉を作ってしまったとでもいうかのような。
「よくわかんない胸騒ぎしてきた……っ」
陽太は立ち上がった。伝票を手にしている。
「話の途中でごめん、武道君。会えるかわかんないけどナターシャさんを探しに行ってみる!」
とたん、武道の表情は尻尾を立てたワンちゃんのようなものになった。
「おっ、デート? え、違う? 冗談冗談☆」
ふっと陽太は微笑する。武道君はこんな風に、緊張感をほぐしてくれるのがうまい。
「じゃ、ここの払いはしとくから!」
その言葉尻が消えるより先に、もう陽太はレジのところに立っていた。
「おごりサンキューな! んじゃ、なんか分かったら教えられる範囲で教えてね!」
武道は手を振った。お茶会のつもりがどうやら、情報交換会となったようだ。
けれどもこれが世界の、つまり弟や自分たちのフツウを守るということなのだ。
悪い気はしない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月03日
参加申し込みの期限
2020年02月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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